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177話 王子に報告



 禿男事件からしばらく経ったある日。

 俺は、一花と一緒に、青山にあるカフェへとやってきた。


「やぁ! 光彦!」

「王子、久しぶりだな」


 俺の親友、白馬王子が優雅に茶をすすっていた。

 もうすぐ結婚式で、とても忙しいはずなのに、今日は俺たちのために時間を取ってくれたのだ。


「すまない、忙しいのに」

「ははっ、なんだいそれ。忙しいと、私は友達に会ってはいけないのかい?」


 こういうことをさらっといえるから、彼は持てるのだろうと常々思う。


「久しぶりね、王子くん」

「やぁ、一花くん」


 隣には一花がいる。いつもよりめかし込んでる。

 王子はそれだけで、俺たちの言いたいことを察したようだ。


「おめでとう」

「……まだ何も言ってないが?」


「わかるさ。君たちの、幸せそうな顔をみればね」


 一花はまあ、確かにいつにも増して幸せそうだ。

 でも……俺も?


「何を意外そうな顔をしてるんだい? 我が親友よ」


 王子は微笑みながら言う。


「君は明るくなったよ」

「そうかな?」

「ああ、そうさ。大学時代のときよりも、ずっと充実してそうだ」


 ……そうかもしれない。

 俺は、確かに、たくさんの美少女美女と一緒に暮らせてるし。


「王子」

「結婚するんだね?」

「ああ。俺は……一花たちと結婚する」


 俺はあかりたちの件も王子に話した。

 彼は目をむいていた。


「ま、まさかハーレム婚第二号が、こんな身近に出てくるとは……」

「第二号?」


 他にもいるんだろうか……?


「ともあれ、おめでたいことには変わりない! 今日はお祝いだっ!」


 すると一花が俺の肩を叩く。


「もう一つ、あるんでしょう?」

「ああ、そうだったな」


 王子が首をかしげている。


「まだあるのかい?」

「ああ……。王子、俺……もう一回、ラノベやってみようと思うんだ」 

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― 新着の感想 ―
おおっ!やっとこさ長い長い寒々としたトンネルを抜けて一歩踏み出すんだね。おめでとう!明るい未来に乾杯!!!!
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