175話 彼女らの顛末
【☆★おしらせ★☆】
あとがきに、
とても大切なお知らせが書いてあります。
最後まで読んでくださると嬉しいです。
《あかりSide》
一方……。
あかりと菜々子は、自分たちの家にいた。
伊那家からは犬が全匹、いなくなってる。
るしあが開田高原に頼み、優良なボランティア団体を探して貰って、犬たちを引き取って貰ったのだ。
これで、不幸な犬猫がいなくなったことに、菜々子は安堵していた。
一方で、あかりは母親が来るのを待っていた。
「……あかり! 菜々子!」
ほどなくして、自宅のドアが開いて、リビングへ母がやってきた。
金髪の、美しい女だ。彼女はあかりたちを見て涙を浮かべると、駆け寄ってきた。
「ごめんなさい! お母さんが間違っていたわ! ごめんなさい……!」
泣きながら、母は二人に謝罪し、そしてこれまでのことを話してくれた。
あかりたちの母は異国の生まれで、父とこの日本で出会い、結婚を機に帰化したらしい。
だがその父親がとんでもないクズだったそうだ。
他で女を作っていたのだそうだ。
全てを失った(日本に来るときに、実家と揉めたらしい)母は、心を深く傷つけた男の子どもということで、二人を……愛せなかったという。
その後東京で水商売をしながら、あかりたちの生活費を稼ぎ、その途中であの禿男と出会ったそうだ。
寂しい心を、禿男が埋めてきた。彼と結ばれることになったが、そこで母は気づいたのだという。
禿男は犯罪に手を染めていたし、あかりたちを、性的な目で見てきたという。
このままでは、二人が危ない。そうおもって、母はさらに二人から嫌われるように振る舞った。
この家から、出て行くように、しむけたのである。
「ごめんね……あかり、菜々子……本当に、ごめんね……」
母のやり方は、正しかったとは言えない。
他にも上手い解決策があったように思える。……けど。
「いいよ、許して上げるよ」
あかりは、母を許すことにしたのだ。
「あかりちゃんっ」
元々菜々子は母を許すつもりだったようだし。
それに……。
不器用ながらも、向けられていた……母の娘二人に対する愛情は、伝わってきたから。
「ごめんね、二人ともっ。ごめんねぇえ……!」
こうして、伊那姉妹は、母と和解することができたのだった。
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