表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
172/180

173話 じいじ来る



 翌日、俺の病室に、開田高原かいだこうげん氏がやってきた。


「大事なくてよかったよ」


 ニコニコしながら、高原氏が言う。


「すみません、ご心配をおかけして。それと……病院の手配までしてくださり」

「良い。未来の花婿のためだ。これくらいやるのは当然じゃ」


 花婿……。

 そうだ、俺はるしあと結婚できるようになったのだ。


 ハーレム法。

 ……日本の法律を、この人が変えてしまったのだ。


「あの……」

「む?」


「法律を変えたのって……もしかして……」「うむ、孫娘のためだなっ!」


 ……やっぱり、るしあのためらしい。

 ひいては、俺のためでもあったわけだ。


「ありがとうございます。俺たちのために、法律を変えて」


 ……長い歴史を、変える。それはとても難しいことだろう。俺の、想像の及ばない苦労が、あったに違いない。


 それでも、俺たちの幸せのために、この人は動いてくれた。

 そこは……感謝しないといけないことだ。


「よいよい。わしがしたくてやったことだ」

「そうですか」


「うむ。そうだ。だから……まあ、どんな苦労があっただろうとか、そんな余計なことは考えずともよい」


 この人は何でもお見通しなんだな……。

 余計なことを考えなくていいと、本人が言っている。とはいえ、この人への感謝は……忘れてはいけない。


 優柔不断な俺が、幸せになる唯一の方法を、示してくれたんだから。


「本当に、感謝しております。その……お義父さん」

「!?!?!?」


 高原氏が目をむいていた。

 突然だったからか、びっくりさせてしまったようだ。


「おおおおおおおおお!」


 高原氏は立ち上がって、両腕を上げて雄叫びを上げる。


「頑張って良かったぁああああああああああああああああああああ!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
・・・『はっちゃけジィジ』の身内可愛がりの閾値が上がってそうな気がする・・・
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ