127話 前
【☆★おしらせ★☆】
あとがきに、
とても大切なお知らせが書いてあります。
最後まで読んでくださると嬉しいです。
暫定カノジョの一花と、都外のラブホテルに来てる。
一花は全てを捨てて、逃げてしまうことを提案してきた。
「それは……」
今の生活を捨てるということ。
カノジョが複数いる、この甘い生活を……。
一花はどうしてこんなことを言ったのだろうか。
そう考えて、やっぱり今の関係が不健全だと思ってるからだろうと思う。当たり前だ。ここは日本だ。一夫多妻制の国ではない。
世間からすれば、俺は異常者だ。女を複数人囲ってる。しかもその多くがJKだし、そのうえ、義妹もハーレムに含まれてる。
世間体が悪すぎる。人にどう説明するのか。……どうも説明できない状況にある。
一花はもう29。来年30だ。
彼女は将来のことを真剣に考えてるのだろう。当たり前だ。30を超えて、周りの人たちはドンドンと身を固めていく。
王子だってそうだ。
自分の生き方が定まるなか、いつまでもふらふらしてる。安定していない。それに対して不安に思う気持ちは……理解できる。
けど……。
「…………」
今あるものを捨てる。
それはとても大きな決断だ。この手にあるものを捨ててしまったあと、必ず後悔が襲ってくるだろう。
そこは……まあ仕方ない。
そういうもんだ。人生は選択、決断の連続だから。
俺が気にしてるのは、今のこの生ぬるい関係を捨てることではなく……。
俺のことを救ってくれた、双子のJkたちを、どうするかだ。
「すまん。もう少し考えさせてくれ」
「……っ」
「勘違いしないで欲しい。おまえをこばんでるわけじゃあないんだ。……あかりたちのことだ」
あかりたちは家出してきて、俺のもとへやってきた。
つまり家族に何か問題を抱えてるっていうことだ。
「その問題を解決せず、彼女らを置いて出て行くことは……決断することは、できない」
「……そうね。ごめんなさい、身勝手なこといって」
一花は凄く傷付いた顔になった。それが見てられず、俺はカノジョのことを抱きしめる。
「おまえを拒絶したんじゃあないんだ。ただ……前に進むにしても、けじめをつけないといけない」
今の関係について、きちんとケリをつけないと、前に進めない。
あかりたちの抱える問題。
るしあ、みどり湖からむけられてる感情に対しての整理。
それらが済まないと……やっぱり、前に進めないんだと思う。
「光彦くん……あなたの心はどう思ってるの? この場にとどまってたいの? それとも……白馬くんみたいに、前に進みたいの?」
「すすみたいって、思ってるよ」
でも進もうとしていないのだから、進んでいないのと(とどまっているのと)同じだ。
わかってる。結局問題を先送りにしてるだけ。
ようするに、前に進むことに対して、俺はまだ恐怖を抱いているのだ。
……ミサエのように、なるのではないかって。
彼女がつけた傷は未だ癒えず、俺の心の中に深い傷跡を残してる。
今こんなに愛してくれている一花も、いずれ俺を裏切って、他の男のもとへいくかもしれない。
わかってる。一花はそういう子ではないと。……でもミサエの影がやっぱりちらつくのだ。
人は変わる物だ。俺だってそうだ。大学生の頃の俺が今の俺をみたら、多分ドン引きしていただろう。
人は変わるものだ。だから……一花やあかりたちが、ミサエみたいになって、俺を裏切る……。
という未来が、絶対に来ないとは限らない。だから……怖くて、前に進めないで居る。
「……光彦くん。あたしは……待つよ。ずっと待つ。あなたの心の傷が、癒えるまで。ずっと……」
一花が俺のことを抱きしめ、優しい言葉をかけてくれる。
こんなにも強く思う彼女のことを、心から信じキレてない自分が、とても嫌になるのだった。
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