104話 自撮り
【★☆★読者の皆様へのお知らせ★☆★】
あとがきに、
とても大切なお知らせが書いてあります。
最後まで読んでくださると嬉しいです。
俺たちは札幌の町を観光する。
時計台へとやってきた。
「あれ……? ここ、ですか?」
「みたいだな」
札幌時計台は町の中にあった。
JK姉菜々子は、ううんと首をかしげる。
気持ちはわかる。確かにもっと開けた場所にあるんじゃないかって思ったのだろう。
また、もう少し大きな時計台を予想したに違いない。
実際に見てみると、町中にぽつんとあって、正直肩透かし感が否めないのは事実。
それを口に出すのは失礼だ、菜々子もわかってるのだろう。
だが少しばかりの失望の色が、その表情からはうかがえた。
まだ感情をコントロールできないのだろう。微笑ましいものだ。
「写真とろうか。せっかくきたんだし」
「! はいっ!」
曇り空から一転、菜々子の表情が晴れやかになる。
俺は自分のスマホを自撮りモードにかえて、菜々子と並び立つ。
「うまく時計台と一緒にうつらないな」
なかなか自撮りって難しいものである。
苦戦していると、菜々子が目をとじて、ぴったりとくっついてきた。
「こ、これならどうでしょうかっ!」
菜々子が緊張いてるのか、顔真っ赤にしている。こっちまで彼女の鼓動が聞こえてきそうだった。
男が苦手だと彼女は言っていた。でもそういったマイナスの方の緊張ではないのがわかる。
俺を、異性を意識してるんだ。俺が好きだから……か。
……正直、前の俺は彼女たちに対して、子供を相手にするような振る舞いをしていた。
でもそれは彼女たちの勇気を踏みにじる、最低の行為だと気づかされた。
たくさんの少女達とふれあうことで、少しずつ……俺は男としての自分を、取り戻してる気がする。
つまり、俺は……彼女を女性として、求めている。
「もっとくっつこうか」
「! はいっ!」
嬉々として菜々子がくっつく。
そんな風によろこんでくれるのが、うれしかった。
ぱしゃり、と俺たちは写真を一枚撮ったのだった。
【★とても大切なお知らせ】
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タイトルは、
『【連載版】天才錬金術師は気ままに旅する~世界最高の元宮廷錬金術師はポーション技術の衰退した未来に目覚め、無自覚に人助けをしていたら、いつの間にか聖女さま扱いされていた件』
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