第一話 国際連合軍嘉手納基地
初投稿です。
皆さんの作品を読んでいて、急に書きたくなったので行き当たりばったりで書きはじめました。
至らぬところも多く、稚拙な文章だと思いますが、それでも読んでくださるのなら先に進んでください。
那覇空港からバスに揺られ約一時間半。キャスター付のアタッシュケースを抱えた少女が古びたバス停に降り立つ。
片側三車線の国道五十八号線をはさんだ向かい側に、金網に囲まれた広大な敷地が広がっている。国際連合軍嘉手納基地、もしくはただ単純に嘉手納基地と呼ばれている場所だ。
その広大な土地が、アメリカ空軍嘉手納基地と呼ばれていたのはわずか十年ほど前までだ。
突然の全在日米軍の本国撤退の発表。
米軍基地の撤廃、土地の返還は、第二次世界大戦後、米軍に土地を奪われた沖縄の人にとって悲願というべき事柄であったが、それが実現しようとしたときに皮肉にも問題が持ち上がる。
沖縄県総面積の10%、沖縄本島にいたっては総面積の18%に及ぶ土地の返還にともなう基地経済の破綻である。
基地周辺整備資金、基地交付金、調整交付金などの周辺自治体への交付金の廃止。基地雇用員と呼ばれる人達の失業。さらに基地内の土木建築の請負や物品の納入販売の消失。
また米軍基地土地所有者に支払われていた軍用地料も土地の返還で廃止。米軍基地周辺の民間企業などに対する経済的大打撃。
未来に待っているのは不況を通り越して、恐慌である。
しかし、この年に国際連合正規軍の結成が決定していたのが、基地経済の破綻を回避させた。
元々、嘉手納基地、普天間飛行場、ホワイト・ビーチ地区は国連軍基地に指定されており、そこに新たに結成される国際連合正規軍を誘致したのだった。
結果として経済の破綻は回避されたが、軍事基地は残されることになった。
四月にしては強い日差しが射す道路を白いワンピースに身を包んだ少女がキャスター付のアタッシュケースを引きずりながら歩いている。ほわんとした雰囲気を纏う何というか見ているだけで和む、日向でまどろむ子猫のような印象を受ける少女だ。
金網をはさんだ反対側の国道五十八号線は耐えることなく車が流れているが、基地内の道路は数分に一台通るかどうかという交通量の少なさだ。
少女は足を止め青く広が空を眺める。少女の黒い瞳には小さな乙女たち、風精霊達が舞っているのが見えた。
長い黒髪をゆるく三つ編みにした髪を風精霊たちが揺らしていく。
「風精霊さんたちがいっぱいです」
と、急に風精霊たちが騒ぎ出す。彼女たちが指差す方向を見るとそこには、白地に所々蒼いラインが走る人型の機動兵器がフライパスしていくのが見えた。
「きれい……」
少女は呟く。機動兵器が動いているのを見るのは初めてでないが、その動きを綺麗だと感じたのは初めてだ。
少女はアタッシュケースを引きずり、機動兵器の舞う場所へと歩き始める。
そして、その少女の後を風精霊たちが追いかけた。
まずは、ここまで読んでいただきありがとうございます。
いきなり説明の文をもってくるやり方。
「やっちまった」感がありありです。
これでも削れるだけ削ったんですよ。
沖縄は著者の地元です。
在日米軍がなくなったら、一番に経済破綻が待っていると考えるのは著者の考えなんですが。
だからといって基地返還反対と叫ぶつもりはありません。
基地反対と叫ぶつもりもありませんがwww
人の意見は様々ですよ。
というか、軍用地欲しいです。マジで。(ウチの土地は米軍に接収なかったのですよ)
プロットも作らず行き当たりばったりで書いてますが、まあ、よろしくお願いします。
誤字等がありましたら、指摘していただけるとうれしく思います。