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井上リカは憂鬱です  作者: ジャポニカダージリン
一章です。
8/78

男子との会話は緊張します。

昼ごはんを食べ、教室に向かうリカ達。

教室に戻れば麻美に話しかけてみようと思うリカだが。

食堂での昼食を終え、リカ、リコ、友紀、瞳の4人は教室へと戻っている。

「いやー、昨日の瞳受けたな〜、おでこにシャトルおもっきしあたってたもんね」


「いや至近距離から友紀が本気で打つからだって、今でも触ると痛いし」


「ごめんごめん!」


「けどリカちんは初めてなのに上手いよね、リコと普通に打ち合ってたし」


「あれはリコが私に合わせてくれてたから」


「いや、リカうまかったよ!私も結構危ない瞬間あったし!」


「そうかな?」

昨日のバドミントンの話をしながらリカ達4人は教室のドアを開ける。

(瀬古さん大丈夫だったかな……あれ?)

教室に戻ると麻美は他の子と机を合わせて昼食をとり、楽しそうに話をしていた。

(瀬古さん私達といる時と大分雰囲気違うな……)


「セコム他の子と楽しそうに話してるね」


「うん」

(あれ?瀬古さん一瞬こっちみて目をそらした……?」


「何あれ、セコっちリカっちの誘い断ったのに感じ悪いね」


「ううん、別に……」


「セコちん今うちら無視しなかった?」


「気のせい、じゃないかな?」

(多分、気のせいじゃないと思う。今一瞬、瀬古さんに拒絶された気がするな。きっと私達が瀬古さんを置いてったから……)


「……ま、いいじゃん、セコムも他の人と話したかったんだよ、私達無理やり引っ張り回して悪いことしたよね」

(リコ……)


「あ、リコ!日曜ボーリングの後カラオケも行けない?蘭が歌いたいんだってさ!」

(あ、足人君!)


「アホか、カラオケも好きやって言うただけやん!?」


「お、いいね〜、蘭歌上手いの?!楽しみにしてるよ〜!」


「リコ、ちょい待てって!俺83点以上とったことあらへんて〜〜」


「リカも楽しみだってさ!!」


「マジで?!」


「え?!あ、うん……」

(ちょっと、リコ、急に私に振らないで……)


「ほな、今日から修行やな、皆、すまん、俺明日から風邪で学校休むで!」


「えっ?!」

(どうしよう、鯖くん、まさか本気?!)


「そんな事したら授業についてけなくなるぞ?それに明日風邪ひくっておかしいだろ?」


「おい、安堂、人のボケにマジツッコミすなや!」


「あはは、超ウケる!!」


「まあ受けたならええけどな!!」

(あ、冗談か、良かった。けどカラオケか……みんなの前で歌うのは恥ずかしいから聞いてても大丈夫だよね?)


「じゃあメンバーは俺ら3人とリコ達5人?」


「いや、うちら4人じゃない?」

(え、友紀、瀬古さんは……?!)


「あれ、瀬古さんは来ないの?」

(良かった。たると君やっぱり優しいな……)


「セコっち運動苦手みたいなんだよね、多分来ないよ、オーイ、セコッち!?」

(え?!そんないきなり、瀬古さん他の人と話してるのに)


「……何?」


「今度うちらボーリング行くけどセコッちもくる!?」


「……いいや」


「ほらね、あいつノリ悪いんだよ、昨日もずっとつまらなそうだったし」

(絶対瀬古さんに聞こえてるじゃない、ちょっとさっきハラがたったからってひどい!)


「ちょっと、友ーー」


「まあまあ!瀬古さん何か予定があるのかもしれないよ?後で聞いてみたらいいんじゃないかな?」

(そっか、今私が怒ったら雰囲気悪くなっちゃうよね。ありがとうたると君)


「うん」


「よし、じゃあとりあえず7人って事で、時間は13時ランワン前集合でいい?」


「私らはいいよ」


「うちらもオッケー」


「じゃあ13時で」


「で、足人は歌上手いんでしょうね?」

(あ、これはリコと足人君の掛け合いが始まるな)


「俺は聞き専門かな、リコがせっかく作った雰囲気壊しちゃ悪いからね」


「ちょっと変にハードル上げないでよね?!」


「大丈夫、リコなら飛び越えて行く力持ってるから!」


「そういう問題じゃなくない?!」

リコは毎度のように足人と楽しそうに言い合っている、それを微笑ましく眺めていると、


「リコちんと足人君と仲いいよね」

瞳がリコ達を横目にリカに話しかけてきた。


「ほんと、羨ましくなっちゃうよね」

(私も男子とあんな風に話せたらいいんだけどな……)


「えっ?!リカっちそういう感じ?」


「えっ……?あ、違う、そういう意味じゃなくて、好きとかじゃなくて」


「おーい、そこの二人、加藤がショック受けてるぜ」


「えっ!?」

(安堂君、それってどういう……)


「何馬鹿なこと言ってるんだよ夏樹!?」


「いや、俺は高校生の青年少女の健全な関係と成長というものを考えながらだな」


「その言い方どうやっても健全には聞こえないだろ?!ごめんなリカ、夏樹たまに変な事言い出す所あるんだよ」


「あ、ううん」

(良かった、冗談か……)


「……で、足人!あんたの好きな人って誰なのよ!?もしかしてこんなかにいるんじゃないでしょうね?」


「リコも馬鹿なこと言うなよ、俺は今サッカーが忙しいんだよ」

(多分、足人君リコが好きなんじゃないかな?二人ともお似合いだし)


キーンコーンカーン

「あ、チャイムだ」


「じゃ、日曜は13時に!」


「ほーい、行こリカ」


「うん」

(瀬古さんには後でもう一度誘ってみよ)


高校生になって2週間、クラスのグループも大分固まり、落ち着いてきている時、リカは初めて休日で皆で遊べる事に期待に胸を膨らましながら自分の席についた。

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