バトミントン部に見学です。
授業が終わり、リカ達はリコに引っ張られ女子バドミントン部の見学に向かった。
そこでは二人一組になってシャトルを撃ち合うようにバドミントン部のキャプテンにいわれるが。
ーー放課後、第二体育館ーー
「今日はあなた達見学に来てくれたの?」
「はい、私達バドミントンに興味あって!!」
「そう、じゃあ向こうで見学してもらっていいかな?」
「わかりましたー」
幕張高校にはリカのいる特進クラスの他に優子のいる普通科、他にも看護学科などの専門科が存在するマンモス校なので全校生徒の数が多く、部活動にも力を入れているので体育館が3つ存在している。リカ、稲田リコ、倉田瞳、猪股友紀、瀬古麻美の5人は授業が終わった後、二つ目の第二体育館にある女子バトミントン部の見学に来ていた。
バシッ!タタン、ビシュ!
(凄い、バドミントンってもの凄く激しく動いくんだ)
「いや〜先輩達凄いなー、ついてけるかちょっと不安になるな」
(リコも不安なんだ……)
「リコならきーー」
「え〜リコちんは経験者なんでしょ、すぐ先輩達みたいにプレーできるようになるって!!」
(あ、瞳ちゃんとかぶっちゃったな)
「いやーそんな事ないって」
「楽勝だって!!友紀もそう思うっしょ?」
「絶対いけるね!」
「そっかな〜リカもそう思う?」
「うん、リコならききっと大丈夫!」
(いいなリコ。皆んなに応援されて。率先して会話してくれて皆んなを盛り上げてくれて、ほんと凄い)
「どう、うちのバドミントン部は?」
「あ、先輩!!」
「私は秋山、一応このバトミントン女子部のキャプテン」
(秋山さんキャプテンなんだ、綺麗で堂々としていてかっこいい人だな)
「こんにちは!秋山キャプテン!私は稲田リコでこっちは井上リカそれと」
「倉田瞳です」
「猪股友紀です」
「ハハ、秋山でいいよ、であなたが」
「…… 瀬古麻美です」
「そう、じゃあ皆んな今からシャトル打ってみない?」
「え、いいんですか?!」
「いいよ、やっぱ実際に体験してみないとね!」
「ありがとうございます!」
「じゃあラケットは体育倉庫の中のロッカーが今は開いてるからその中から好きなの選んできて!」
「あ、すみませんキャプテン!」
「ん、何?」
「私、マイラケット持ってきたんですけど、それ使ってもいいですか?!」
「あ、稲田さん経験者?!いいね〜、好きだよそういうアグレッシブなの!じゃあ稲田さんは自分のラケット使って!」
「はい!」
(やっぱりリコ凄いな、もう秋山さんと打ち解けちゃって、ほんと誰とでも仲良くなっちゃうんだな)
「じゃ、うちらはラケット取りに行こ!」
「うん。いこ、瀬古さん」
「……うん」
リコが持参していたマイラケットをケースから取り出してる間に他の4人はロッカーに部のラケットを取りに向かう。
(瞳ちゃんと友紀ちゃんは同じ中学で仲良くて共通の話題も多いからリコがいない時は私は瀬古さんと話す時が多いのよね)
「あの、瀬古さん?」
「ん?何?」
「この間プリキュア見てるって言ってたけど」
「ああ!見てるよ!シリーズ全部見てるよ!けどやっぱ特に好きなのは一作目だね、バトルシーンも細かいとこまで掘り下げられてるし二人の人間関係模様も好きでさ!!あの心理描写は逸脱だね、こないだの映画ではゲスト出演で二人が出てきてさ!!」
(あ、私絶対私瀬古さんと話し合う!!良かった、私達の年代でも初代プリキュア見てた人いたんだ!!)
「あのね、実は私ーー」
「え、何々?!リカちんプリキュアとか見てるの??」
(あ、やば、聞こえてた?!どうしよ、二人は多分見てないだろうし……)
「あ、ううん、昔見てたんだ……」
「あーやってたね〜、日曜の朝一にやってる奴。あれ今でも続いてるの?」
「どうだろ、この間他の映画見にいったらやってたからまだ続いてると思うけど……」
(本当はそれを見に行ったんだけど、そうは言えないよね)
「ちっちゃい子達なんでか好きよねああいう変身とか、なんか大人の男とかでも好きなのとかいてああいうのちょっとひくけどね」
「……」
(うっ……やっぱり言えない……瀬古さんも黙っちゃった)
「あの、好きなものって人それぞれだと思うの。皆んなそれぞれ好きなものがあってそれでいいかなって思うの」
「ウソ、リカちんまじ天使じゃん、仏?!女子だから菩薩か!!キャハハ!」
(そうかな?普通のことだと思うんだけど……けどやっぱり私は瀬古さんみたいに堂々と好きなものを言えないな……)
「えっと、ロッカーは……あ、これだ!はい友紀、リコちん、瀬古さん!」
「ありがと」
瞳がラケットをロッカーから取り出し、配っていく。4人ともラケットを持ち、リカの方へ戻るとーー
「ちょっと、遅い遅い!!一人で寂しかったんだからね?!」
「ごめんごめん、ロッカー探すの手間取っちゃってさ!」
「も〜、でさっきキャプテンと話したけど二人一組になってシャトルを正面から撃ち合うんだって!どうする?」
「うちらは二人でやるよ!リコちんらは?」
「私たち……三人だからなー、どうしよっかリコ?」
(あ、私がやると瀬古さんが一人になっちゃうな……)
「あ、だったら私最初見てるね」
「えー、やろうよリカ!」
「えっ、でも……」
「いいよ、アタシは見てるよ、別に付き合いで見学に来ただけだし」
「……ほら、セコムもそう言ってるし、やろ?リカ!」
「え、でも……」
「いいから、行きなよ」
「……わかった、じゃあまた後で交代するね」
「……」
(ごめん、瀬古さん……こういう時ってどうすればいいのかな?キュアホワイトだったらどういうふうなするんだろ……?)
「じゃ、行くよリカ〜!!」
「あ、うん!」
自分の行動が正しかったのかどうか分からず、悶々としていたリカだが、リカとドライブをするうちに、リカのシャトルを打ち返しことだけに集中していた。