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科学と魔法

セリカの両親を探すことになったが

最初は戸惑っていたセリカも、両親を探し始めると真剣だった。

目の前に神様と勘違いするような存在がいたら、良心を探すより驚くのが先になってしまうよな。


人は慣れる生き物。

オレと何でもない会話をしたりするうちに、段々慣れてきたようだ。

少し残念な気もするが、話し相手が常に緊張した状態だとこちらも落ち着かない。

慣れてくれた方がオレにとっても楽だった。



半日森を歩いてみて分かったことは、この森は普段人が踏み入らない森だという事。

オレが知っている森や山だったら、舗装した道がある。

この森では、獣道が中心で、人間が歩き回るにはすごく歩きにくい。


あんまり遠くに行くと帰ってこれないと思っていたオレには都合が良いのかもしれないけれど、午前中かかって、距離的には3㎞とか5㎞とかしか進んでいないだろう。


そういえば、喉が渇いたな。

ちょっと座ろうか、とセリカに声をかけ、適当なところに座った。

オレの後ろについて歩いていたセリカも倣って座った。


脳内ネットスーパーから、炭酸水と水のペットボトルを出した。


水はセリカに上げて、オレは炭酸水を飲んで喉の渇きを潤した。

ここにきて、セリカがまた興味津々モードだ。


まずは、ペットボトル。

水は普通、竹とか、羊の胃袋とか、そういう水筒に入れて持ち歩くらしい。


オレ的には絶対にペットボトル。

水筒とか重たいし。


セリカがふたの開け方に困っているようだったので、実演してふたを開けて見せた。


透明な水は珍しいらしく、容器も水も透明なペットボトルの水にセリカはすごく驚いていた。

さらに、オレの炭酸水。

水から泡が出るのにすごく驚いていた。


面白くなっていたオレはセリカに一口あげると、目をギューッとつぶった後、目をしばしばさせていた。

ちょうど、赤ちゃんに初めて炭酸ジュースを飲ませたときみたいな反応。

子供がいないオレとしてはあくまで想像だけど、ほほえましい気持ちになった。


間接キスにドキドキ・・・みたいなイベントはなかった。

この世界では水の回し飲みとか普通なのかもしれない。


セリカは水を大事に飲んでいたけど、オレは500mlの水をすぐに飲み終わっていた。

空になったペットボトルは捨てるわけにはいかないので、収納魔法(?)で取り込んでおいた。



昼ご飯は、ここでキャンプするにも材料が何もない。

移動してセリカの両親を探すため動き回りたいので、また脳内スーパーからお弁当を出すことにした。


結構歩いてお腹が空いていたオレは、がっつり系のとんかつ弁当(大盛り)。

セリカは多分食べたいメニューは、オレの脳内スーパーの中からは選べないだろうから勝手に日替わり弁当にした。


まあ、食べ物が調理済みで出てきたわけなので、セリカはこれまた驚いていた。

面白いなと思いながらも、オレは気づいたことがあった。

普通のこの世界の人だったら、食事をしようと思ったら調理も含めて1時間くらいは楽にかかるのだ。


こんな風に森に探索に出る場合は、あらかじめ食事を準備してから出るだろうし、思いついたからと言ってふっと森には入らないだろう。

1日三食食べるとしたら、準備と食事だけで1日のうちの3時間以上かかるだろうし、食材の調達がうまくいかないときはもっと時間がかかるだろう。


日本では、効率効率と考えていたけれど、極限まで効率化してある状態だったな。

「仕事をする」という目的を決めたら、ご飯はコンビニに買いに行ったり、もっと時間がないときは朝のうちに買っておいたりして、買いに行く時間すら効率化していた。


この世界では、「人を探す」と考えても、実質人を探すのに使える時間は1日数時間という事になる。

この広い森で、ログハウスを拠点に数時間ずつ動いても人はまず見つからないだろう。

抜本的な対策を打たないと、セリカの両親は永遠に見つからないのだ。


仕切り直しを計りたくなったオレは、セリカに話しかけた。


「セリカ、きみの両親は見つけ出すけど、体制を整えたい。今日はまだ明るいけど一旦ログハウスに戻ろう。」


オレの提案に後ろ髪を引かれているのは表情から見て取れたけれど、とりあえず同意して一緒に帰ることになった。

森の中で大声で呼びかけ続けると、モンスターが来るかもしれない。


とにかく歩いて、探すというのは効率が悪すぎる。

第一森の広さも分かっていないのだ。

どうすれば、セリカの両親を見つけ出すことができるのか、考えながら帰った。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


ログハウスに帰ったら、とりあえず、夕食だ。

ただ、1日歩いたオレはかなり疲れていた。


普通だったら、コンビニでお弁当を買ってくるところだが、ここにはコンビニはない。

ログハウスのキッチンで、冷凍食品のハンバーグとパックご飯を出して、電子レンジでチンさせていた。


一方、セリカは元気が有り余っているようだ。

日ごろの運動量が全然違うのだろう。


オレの料理風景・・・と言うにはレンチンだけでお粗末だが、その料理風景をオレについて回ってみていた。

どっちかと言うと、わんこだな。

なんかほほえましい。


電子レンジがチンとなると、ビクッとしていたのがかわいい。

ご飯は、パックそのままというのは、あんまりなので、お茶碗に移して出した。

いつもなら、パックでそのまま食べるけどね。


テーブルについて2人でご飯を食べているときに改めてセリカが言った。


「やっぱり、ユーイチ様って神様では・・・」


「また?」


「こんな柔らかい肉は見たことがないですし、そもそもこんな料理初めてみました。」


そりゃあ、ブタに化け物がいる世界だからなぁ。

肉は焼いたり煮たりして食べるのかな。

細かく切り刻むみたいな余裕はないのかもしれない。


「しかも、料理するときに火を使わないです。箱に入れてしばらく待ったらご飯ができます。」


そう言われたら確かに魔法見たいかもしれない。

でも、冷食を作ったのはオレじゃないし、電子レンジを作ったのもオレじゃない。

オレはあるものをただ使っているだけの「消費者」でしかないのだ。


なんかすごくセリカが尊敬してくれるけれど、オレはそのことに対して小さな罪悪感が湧いてきていた。

伝えた方が良いのだろうが、「異世界から来た」とか、「電気製品とは」とか、話したって伝わらないだろうし、頭がおかしいやつと思われてしまうかもしれない。


セリカとの今の関係も壊したくない気持ちもあったのだった。

説明は追々でいいか。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


ご飯も食べたし、風呂にも入った。

あとは寝るだけ、となったタイミングで思い出した。

夜伽の件。


ただ、昨日はオレを神様だと勘違いしてたから、というのもある。

今日は魔法使いと言うことにしたし、大丈夫かな。


でも、抱けないとなると残念な気持ちがむくむくと・・・


柔らかいし、温かいし、いい匂いだし、セリカは若いし、何よりキレイで可愛い。

オレだって男だ。


据え膳があったら、美味しく頂いてしまうのだ。



トントン



きたー!

オレは年甲斐もなく、ドアにダッシュした。


ドアを開けたら、やっぱりセリカがうつむいて立っていた。

オレは照れくさいのもあって無言で部屋に招き入れたのだった。


・・・

・・・

・・・


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


多分、今日は寝坊して起きた。

8時か、9時か・・・


雨の音で目が覚めた。

結構な大雨だな。

これじゃあ、残念ながら今日はセリカの両親を探しに行くことは出来ないな。


ベッドの横にはセリカがいる。

オレが目を覚ましたら、セリカも目を覚ましたみたいだ。


「おはようございます。」


「おはよう。」


・・・


お互い気恥ずかしい。

昨日は見事・・・なのだ。


あんまり延ばしても良くないと思い、少し頑張って成し遂げたのだ。

一昨日は痛がっていたし、あんまり続くと恐怖心が芽生えてしまうかもしれない。


そこで、昨日は少し強引に・・・やめた、やめた。

詳しく思い出すと、顔がどんどん赤くなるのがわかる。

セリカも顔が真っ赤なので、似たような事を考えているのだろう。


こうして肌を合わせると、何とも言えない親近感と愛着がわく。

これが愛情なのだろうか。


長くひとり暮らしだったオレは既に恋愛感情と言うものが分からなくなってきていた。


ベッドでは、横に寝転がったセリカから嬉しい提案があった。


「ユーイチ様、朝ごはんの作り方を教えていただけないでしょうか。」


「ああ、いいよ。」


セリカとキッチンに立つのも楽しそうだと、ウキウキした気持ちになった。

新婚さんイベントか。


でも、セリカにしてみたら、全く見たことがないキッチンだ。

勝手に使うことはできないのだろう。


やってみたら火をおこしたりに比べれば、かなり簡単だ。

すぐに覚えてくれるだろう。



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



今日は、セリカとサンドイッチを作った。

パン自体は、この世界にもあるらしく、サンドイッチの概念はあるらしい。


まあ、小麦粉をこねて焼くだけだ。

存在しない方が不自然だろう。


「ユーイチ様、このパンはふかふかでスポンジのようです。」


セリカが喜々としてパンに感動していた。


「セリカの知っているパンってどんなの?」


「パンと言えば、固くて、薄く焼いて食べるか、厚い物はミルクなんかに浸して食べます。」


なるほど。

イーストなんかを使わないのかな。

そもそも菌と言う概念がないのかもしれないな。


朝食も出来たし、オレとセリカは食卓で朝食を楽しんだ。

うーん、平和だ。

そして、セリカかわいい。


寝るところも食べるものもあるんだ。

衣食住のうち、「食」と「住」が充実してしまった。

惚けてしまうな。


そういう意味では、「衣」も何とかしないとな。

この麻の服ではな・・・

洗い替えもないし。


「ユーイチ様、私もこの『こーひー』と言う飲み物が好きになってきました。いい香りですし。」


「そうだなぁ。」


少しコーヒーを飲むのがさまになってきたな。


「明日から私が『こーひー』を準備してもいいですか?」


うん、助かるな。

インスタントに比べると豆からひいた方がコーヒーは格段に香りが良い。

でも、正直面倒なんだ。


1日、2日くらいならいいのだけれど、毎日だと面倒だ。


「明日からはセリカにお願いしようかな。」


「あの・・・これから、ユーイチ様の身の回りのお世話をさせていただいても良いでしょうか?」


少し緊張気味にセリカが聞いてきた。

そりゃあ、食事の世話や身の回りの用事をやってくれると言うならばありがたい。


しかも、こんの美少女がやってくれると言うのならば願ったりかなったりだ。


「セリカ、これからオレの世話をお願いするよ。」


「は、はい!ありがとうございます。」


何が嬉しいのか、セリカは顔を真っ赤にして下を向いてしまった。

なんか変なことを言っただろうか。



食後に、セリカに服をプレゼントした。

どんな服が良いのか分からなかったので、普通のシャツとスカートだ。


自分の服はいつものシャツとチノパンくらいで良いのだけれど、女性の服となるとどんなものが良いのか全く案がなかった。


そこで、やや忘れがちだった「ヘルプ」に頼んで「日常の女性服」で商品を提案してもらった。

脳内通販でそれを買った感じだ。


「ヘルプ」っていう名前からオレの中ではクレジットカードとかに付いている「ヘルプデスク」と思っている。

普段は全く使わないけど、海外旅行とかで言葉が通じない時に電話して頼るところ。


そんなことを考えたら、機械的だったヘルプの口調は、事務的な女の人の声としゃべり方に変わったような・・・


「ユーイチ様!この服はなんですか!?見たこともない生地です!」


「ああ、これはポリエステルだよ。あんまりいい服だと森での移動には向いていないと思って。」


「ぽり・・?神々の世界ではこんな目の細かい繊維の服が当たり前なのですか?」


「神々の世界?おれは魔法使いだよ。ただの人間だって。」


「あ、そうでした、そうでした。」



そんなやり取りのあと、それぞれ着替えたのだが、下着についてオレとセリカで認識がまた違った。

この世界では、女性でも腰巻と言うか、ふんどしみたいなのが下着らしい。


何となく嫌だったので、パンツとブラジャーについて説明してそれを着てもらった。

なんとも照れくさくて、恥ずかしい話題だが、とりあえず、なんとかなった。


よくよく考えてみると、つくづくオレにとって都合のいいことばかり起きている。

あのブタの化け物はその後全然見ないし、衣食住はありえない方法で解決してしまった。


オレが一人だったら完全に引きこもり生活だ。

家からどころか、下手をしたら部屋からも一歩も出ないだろう。


セリカと言う美少女がいることで、オレもどこかちゃんとしないといけないと思ってしまっている。


そろそろ神様か召喚主が現れて、なぜオレが召喚したのかなぞ解きをしてほしいところだ。


ドンドン!


服云々のちょっぴり恥ずかしいイベントを切り抜けて、気持ちを落ち着けようとダイニングでコーヒーを飲んでいる時に家のドアが叩かれた。


なんだ、ついに神か召喚主か。


のぞき窓がないので、とりあえずドアを開けた。

すると、年のころなら(本当の)オレと同じくらいの年齢の男女が1組立っていた。


男の方がドアの前に立ち、女は男の後ろに隠れて顔だけ出している。


「すいません。村を焼け出されて彷徨っています。食べ物を分けてもらえないでしょうか。」


髭の男の方が言った。

この男女は夫婦なのかな、と何となく雰囲気で感じた。


たしかに、服がボロボロだ。

それに2人ともやつれている。

彼らが言っていることは本当なのだろう。



それにしても、最近は村を焼き出されるのが流行っているのかな。

とりあえず、困っているようだ。

幸い水も食料も全く困っていない。


「いいですよ、中に入ってスープでも飲んでいってください。」


オレは夫婦をダイニングに通した。

元々食事をするイメージでテーブルがあればいいと思ったので、テーブルは1つ、椅子は2つだったが、見ると4人掛けのテーブルになっていた。


すげえな、このご都合主義。

何でもアリか。


とりあえず、夫婦にタオルを渡した。


さて、セリカにカップスープでも作ってもらうか、インスタントだけど。


ドサドサドサー


自室から出てきたセリカが何かを大量に落とした。

なんだ、ここにきて急にドジっ子属性発動か?


見たらさっきあげた服を全部床に落として固まったいる。

目線はオレの後ろに。


「お父さん!お母さん!」


セリカがダイニングに走って行った。


ダイニングにいた夫婦はセリカを見て叫んだ。


「「セリカ!」」


ダイニングで3人は抱き合った。

そうか、この夫婦はセリカの両親だったのか。



よかったよかった。

セリカの両親も見つかったか。


彼らに風呂に入ってもらっている間にオレは食事の準備をすることにした。

多分、風呂とか使い方が分からないと思って、セリカに手助けを頼んだ。



寒かっただろうし、お腹もすいているだろう。

コーンスープで温まってもらってと思ったけれど、うどんかお粥が良いだろうな。

しばらくご飯を食べていなかったかもしれないし。

急に食べたら胃を痛めてしまう。


両親のための着替えもセリカに渡して、お粥を食べてもらうことにした。

お粥だけで物足りない場合は、玉子焼きとか、あっさりしたものをいくつか準備した。


ご両親はかなりお腹が空いていたみたいで、ガツガツと平らげていった。

結局、お粥や玉子焼きだけではなく、うどんや唐揚げまで食べた。



「ありがとうございました。ごちそうさまでした。」


お父さんの方がお礼を言った。

テーブルの上には、コーヒーカップが4つ。

セリカが準備してくれたものだ。


「こんな食事初めて食べました。」


お母さんの方は食事の内容にも興味があったみたいだ。


「ねー、そうでしょう?ユーイチ様はすごいのよ!」


セリカは自分の手柄の様に鼻が高かった(笑)

なんか微笑ましいな。


ここで変な空気に気づいた。

4人掛けのテーブルの向こう側に両親に並んで座っていただいた。


こちら側にはオレが座っているのだが、左側にセリカが座っている。

オレ場違い?


コーヒーを淹れるために席を立とうにも、既に準備されている。

変な空気だし、逃げられない。


「ユーイチ様セリカも助けていただいて本当にありがとうございました。」


どちらかと言うと、この世界で一人どうしようもなくなっていたのを助けてもらったのはオレの方だ。


「あの、それで、ユーイチ様セリカとは・・・」


しまったーーーー!

昨日の夜、セリカの据え膳を美味しくいただいてしまったのだーーー!


この人はセリカのお父さん。

あなたの娘を昨晩美味しくいただいてしまいました、とは言えない(滝汗)


ここにきてこの世界で一番ピンチの瞬間が来た!


助け舟を出してくれたのは、意外にもセリカだった。


「ユーイチ様は神様なの。私を助けてくれたのよ。私は、身をささげて、一生おそばでお世話をさせていただくことにしたの。」


なーーにーーー!?

ちょっとまて、完全にアウトだ。


それだけ聞いたら、娘が変な新興宗教に勧誘され、監禁されているのと変わらない。

いきなりオレ悪い奴だ。

エナミー判定されちゃうじゃん!


「かみ、さま・・・ですか」


お父さんの方は戸惑っている。

そりゃそうだろう。


「あ、いや、オレは単なる魔法使いです。」


セリカが身を乗り出して、口に手を添え、ここだけの話的に両親に小声で言った。


「魔法使いってことにしているけれど、本当に神様で、神の奇跡で救っていただいたの。」


いやいやいや。

実は何なのかはオレも分からないんだけど。

誰からも説明されてないし。


でも、少なくとも神様じゃないだろ。

自分で何かが出来る訳じゃないし。


セリカは次々まくしたてる。


「何もないところから見たこともない食べ物や、きれいな水を出したり、この家も一瞬で出されたのよ。」


うーん、間違っていないから何も言えない。

ご両親にしても、ついさっき風呂に入ったばかりだし、蛇口やトイレなんかみてこの世界の物じゃないことは理解したかもしれない。


「そうなのか!私の娘が神にお仕えできるとは大変光栄です!」


それでいいのか、お父さん!

変な新興宗教だったら娘さんの人生が危ないぞ!


オレが何なのかは、オレ自身説明できないのだ。

とりあえず、セリカの話に合わせて、食材や調味料をテーブルの上に出して見せた。


二人とも椅子から転げ落ちるくらい驚いていた。

うーん、このくだりもうちょっと慣れてきたな。

そして、この2人、間違いなくセリカの両親だな。



「それで、ユーイチ様はこの世界になぜ降臨されたのですか?」


お父さんに降臨とか言われちゃったよ。

うーん、しまった。

答える内容がない。


満員電車に乗っていたら次の瞬間ここにいました、と言っても通じないだろう。


オレは何故ここにいるのだろう。

答えに詰まっていたら、セリカが助けてくれた。


「それはもちろん、私たちを助けてくれるためよ。」


「「なるほど、ありがたいことで!」」


なんかご両親とも納得された。

一つの家族を助けるために神が都度降臨していたら神様は過労死してしまう。


オレはやっぱり神様とかじゃないな。

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