第五話 ~食料問題~
初めて感想を頂きました!
どうぞこれからもよろしくお願いします!
「我々は魔王様の元に降伏いたします。」
「ああ、分かった。君らの種族名を聞きたいのだが問題は無いな?」
「はい、我らは人狼族。人に擬態出来ますが擬態する必要が皆無だったので現在は狼の状態で活動しております。」
「ふむ。参考になった。名前を授けようと思うが異論は無いな?」
「無論御座いません。我ら魔王様に尽くす所存です!」
今魔王殿って言おうとしていたな。まぁ不問に付すとしよう。というか毎回毎回名前をどうしようか決められん。
「よい、貴様はアドロンとしよう!」
「ははぁ!我らは魔王様に忠誠をお誓い申し上げます!」
「そして人狼族だが、軍隊化させても問題はあるまい?」
「はい、我ら魔王様の軍門に下った身、そして我らは全にして個であり、仲間は皆魔王様に尽くそうと思います。」
「では人狼族を一つの軍隊としよう、軍隊名は狼騎士軍隊とし、アドロンに狼騎士軍隊の指揮権を譲渡し、司令官としよう!」
「ははぁ!有り難き幸せ!」
とまぁ狼騎士軍隊が出来てしまった。ドンドン戦力強化されるな。そういえば食料も調達できるように今回死骸まで持ってきて貰ったんだったな。
「アドロン、ガロア。今回の残骸と魔石を分けてここに置いてくれ。」
「承知しました!」
命令を下すたびにガロアは元気になる気がするのだが気のせいか?ともかく魔石は使い道がある。14階に作った保管庫に入れておこう。
「これで全てになります!」
ガロアがそういうと後ろに下がったが実際見てみると途轍もなく大量に残骸と魔石がある。
「大量、だな。」
「はい、今回は一人残らず処理いたしましたので!」
そういうと嬉しそうにしている。なんか怖いが気にしない方が良いだろう。
「アドロンよ、貴公の軍隊でこの魔石全てを14階の保管庫に入れておいてくれるか?」
「たやすいご用です!」
見る見るうちに魔石が消えていくのは圧巻だな。ともかくアドロン率いる狼騎士軍隊の輸送力は凄い。
「狼騎士軍隊の輸送力は舐めたものではないな。これは凄い。」
つい声に出てしまう。それほど圧巻なのだ。多分かなり早いだろう。前世のチーターとかなんかよりはるかにはやいのでは?時速100kmは優に出ている。広い魔王城の中では重宝するな。とそうこうしている間に山積みになっていた魔石7万近くがなくなっていく。連携力もさることながら非常に早い。
もちろんガロアの悪魔軍隊も殺傷力などでは非常に高いが……。無論ガロア率いる悪魔軍隊を馬鹿にした者は瞬殺されよう。
「魔石は全て運び終わったな。料理が出来る者はいるか?」
「ええ、狼騎士軍隊の中の30人ほどは。」
「ふむ。かなり少ないな。悪魔は食事って必要なのか?食べているところをあまり見ないが。」
「そうですね。魔力を糧とするので魔王様の居城にいれば必要はありません。それに今回は敵の魂を頂きましたので。」
「そうだったのか。じゃあ基本は狼騎士軍隊しか食事は要らないといった感じか?アドロンよ。」
「はい、その通りです。」
「ふむ。では日持ちするよう格好を頼みたい。ここに置いてある魔物を全てやろう。ただ7万近くあるから綺麗にして鮮度が落ちないようにして置いてやる。」
そして魔法を唱える。ちなみにこの魔法も色々していた最中に発見した魔法である。
「清潔化」
「状態保存・維持」
うん。大丈夫だろう。清潔化の範囲を広げると魔王城ごときれいに出来る。というか戦場もさっき清潔化で血を全て消してきてついでに綺麗にしてきた。
「有り難き幸せ!」
「うむ。大きな魔石を持ってきてくれるか?」
「承知しました。」
そういうとアドロンの部下がひときわ大きな魔石を持ってきた。うん、でかすぎだよね。今までの魔石より数回り大きいし。直径25cmくらいかな?
「ありがとな。借りるぞ。」
マップが魔法付与出来るならもしかしたらアイテムボックスも付けられるんじゃないかな?そう思ったので実験もかねて試してみる。そんなわけでやってみる。
「魔法付与,アイテムボックス」
うん。使える。これに残骸を入れよう。収納は普通に今までやってたけど改めて考えると難しいのでは?まぁとにもかくにも念じれば収納できるなんて謎だもんな。無論直接入れても良いのだが。今回の場合は入れる対象が馬鹿みたいに多い。念じて入れた方が楽だろう。
「収納――」
案の定入れられるがどうしようもないかな。
念じれば入るって無駄に謎で便利だから。