第4話 師匠の技を勉強するのです
※今回も相変わらず駄文ですがよろしくね!
リヴトに連れられた先は、いろいろな金属音、作業員の会話が飛び交い、ただでさえ暑苦しいのに炉の炎によって更に暑くなってる(気がする)工房内だった。
「あ、暑いですね?」
「まぁ、真夏日の工房ですし・・」
その工房内を更に奥へと進んでいくと、そこには一人で黙々と金槌を振り、心地の良い金属音を奏でている男が居た。その男は、そこそこ高身長で職人っぽい顔つきをしている。
「師匠、リエルラとその妹さんを連れてきました。」
リヴトが声を掛けた。
「あー、来た?おー、久しいなリエルラぁ?妹さんも元気そうだ」
「お久しぶりです!ヴァンド先生!」
「お、お久しぶりです!」
師匠と呼ばれている男、ヴァンドギエフはリエルラらに軽く挨拶し、
「すまんが、今結構レアなパターンの客から依頼が来ててだな」
自らの作業に戻った。
「大丈夫です、見てるだけでも十分勉強になるので!」
「ほほ、そうかい。なら静かに見てってくれぇ」
リエルラとシエルラは言われたとおりに静かにヴァンドギエフの作業風景を見ていた。
ヴァンドギエフの鍛冶技術は見事なものだった。
リエルラはその技術の一つ一つに自分の力になりそうなヒントを感じ、時折、持参したノートにメモを書いたりもしていた。
途中、ヴァンドギエフが使っていた素材がリエルラには何か解らず、聞いたりもしていた。
シエルラはちゃんと見ていたものの、途中で、
「ご、ごめん・・暑すぎてちょっと気分が・・」
と言って「熱中症では・・」と心配してくれたリヴトに涼しい部屋に連れて行ってもらっていた。
リエルラとシエルラが見学を初めてはや2時間。
ヴァンドギエフは、鉄を打つこと以外にも数々の精密な作業をこなし続け、
「・・よし、完成だ」
完成した武器を見つめ、にんまりと笑った。
「おお・・」
つい、感嘆の声を漏らしてしまった。
そこには、リエルラが作ったとこのない、そもそも見たことの無いような美しい武器が出来上がっていた。
全体が黄金色に輝き、装飾の一つ一つが美しい。これ細工師がやることなんじゃないの、と思うものだがここまでやるのがヴァンドギエフ流なんだとか。
「後はこれに耐久がすぐ減らぬように魔法をかけておくだけだ」
ヴァンドギエフは、そう言って工房の奥に進んでいき、
「おーいラヴィシェル!仕事だー!」
奥のソファーで寝ていた少年を叩き起こした。
「・・んぅ・・も・・だれだぁ・・ぼくの眠りをさまたげるのわー・・・し、ししょー!?」
ソファーで寝ていた少年、ラヴィシェルは目覚めたら横に師匠がいる事に気づき驚いた。こうなることが予想できていたヴァンドギエフは普段どおりの口調で、
「やっと起きたか。仕事だぞ」
と言い、眠そうなラヴィシェルを担いだ。
「んぇぇぇぇ!?ちょっとぉぉぉ!!!担ぐなー!!!」
「こうでもせんとお前は動かんだろう」
「あーるーくーかーらーおーろーせー!!」
「そう言って逃げるんだろう、わかってるぞ?というかすぐ終わる作業だろう、少しぐらいは我慢してくれ・・・」
ヴァンドギエフは、割と至近距離にある作業場までラヴィシェルをしっかりと担いで運んでいった。
遠間で見ていたシエルラは、
「アレは逃げれないだろうなぁ・・」
と一人つぶやいていた。
「さてと、ラヴィシェル、頼むぞ」
「へーい・・・」
眠そう&怠そうな表情を浮かべたラヴィシェルは、あくびを一つしてから、魔法の詠唱を始めた。
「・・・・・・空と大地の神よ、今この武器に永久なる保護の力を与えよ・・」
ラヴィシェルがそう言うと、出来上がったばかりの武器の周りに光り輝くオーラが出てきた。
「・・・えいっ」
可愛らしい掛け声とともに、そのオーラは消えた。
「おお・・これが・・保護魔法・・」
リエルラは感動していた。
その横で、魔法の掛け終えたラヴィシェルが背伸びをした。
「・・出来たよ」
「ご苦労、もう寝ていいぞ」
「目が覚めたじゃん・・本でも読む・・」
「そうか」
相変わらず怠そうなラヴィシェルは、つかつかと怠そうに歩いて店側にある部屋に入っていった。
それを見送ったヴァンドギエフは「やれやれ・・」と小声でつぶやき、
「アイツは相変わらずだなぁ・・将来が心配だ。まぁ、とにもかくにも、依頼品は完成だ」
そう言って新しく出来上がった武器を持ち上げ、
「・・んむ、いい出来だ」
笑顔を浮かべた。
「す、すごいです!!」
リエルラは相変わらず感動していた。
リエルラは勉強会(見学)を終え、ヴァンドギエフらにお礼をした。
「ヴァンドギエフさん、今日はありがとうございました!!いい勉強になりました!!」
「おう、これからも頑張れよ」
「はい!」
その横で、
「リヴトさん・・お菓子ご馳走さまでした・・」
「いえいえ、今度は無理しないでね?」
「は、はい・・」
どうやら涼しい部屋でお菓子を食べながらぐてーっとしていたらしいシエルラがリヴトにお礼をしていた。
その後、帰り道にて。
「いやー、いい勉強になった・・ヴァンドギエフさんの技術力の高さにまた驚かされちゃったし、いい刺激になった!」
「ならよかった・・ウッ・・り、りえるら・・私そろそろしんどい・・」
「シエルラはほんと夏バテしやすいよね・・おんぶしよっか?」
「ま、街中ではしなくていいよう!?」
「きゃは!冗談だよ!」
「む、むぅぅぅ・・」
二人は仲良く自分たちの工房へ帰っていった。
帰宅後、何か作業をしたくなったリエルラは工房に入って金槌を振り始めた。
リエルラは、扇風機を付けて「あ”~~」と言ったりしていた。
そんなこんなで、リエルラにとっては楽しい勉強会、シエルラにとってはただの苦痛でしか無い一日が終わった。
途中、200文字くらい書いたのが飛んだりしてうわぁぁぁぁぁ!!!ってなったりしてましたが200文字ならセーフ、書き換えれる!という感じでやってました。あんまり長くないパートでしたし。
次回、何が起きるのでしょうか!平凡な日常かもしれませんよ?
実は、この前初めて感想をいただきました・・嬉しいですね!?