最期の子
滴状に呼び寄せられ湛うは創始。記憶、意志……形象。
透明な地中より噴き出し気配充溢して。砂塵舞う、流動の内部、木星のような美しい縞で。
未来が子を……生の瞬間、或いは完成の暁に世界は終わると知っている。呼び寄せられたイメージの顕然……
記憶、意志……形象。そして物語は。
トポスは全ての原理だった、システムの同調、意識は迎合して形作る、終末は紋様を志向し、紋様は究極様式へ……
電磁気力、万有引力、強い力、弱い力。
嘗ての記憶が引き摺りこもうとしていた、新しい、わたし、は、嘗てない世界へと!
砂塵が闇を割き、生命力は帯び、自、意識が一貫性へ……
未来へと、最期のデザインは。
刻印に向かう幾何学の子、幻想のはじまり。