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Alone in the Battlefield

作者: 安岡 憙弘
掲載日:2016/03/24

Alone in the 

            Battlefield


何から書こうか、それすらわからない程私は疲弊していたと思う。

この極秘文書を味方の基地へと届ける事だけが私の任務だったのだ。だが私は砂漠の真ん中で道に迷っていた。一面の砂の景色。私はもう少しで基地へは永遠に辿り着けない所であったが、遠くから砂埃すなぼこりを舞い上げてこちらへと走って来た黒い大型のバイクの人物に救けられて基地へと連れて行ってもらうことが出来た。

基地の手前でバイクを止め、黒いフルフェースのヘルメットを脱いだその男の顔には見覚えがないはずはなかった。革命仲間のフィリップ兄弟の弟でフィリップJr.と呼ばれていたのがこの人なつこい日焼けした笑顔を持つこの男であった。

 私はフィリップJr.と共に大きな格納庫の様なこの建物の中へと入り、3回にある指揮官室の戸を叩いてパスワードを言い、扉を開けて中に入り、指揮官のジョン・デモンドに挨拶をした。このまだあどけなさの残る幼い顔した指揮官は、しかしあらゆる格闘技に優れ、部下から慕われるカリスマ的な存在であった。私は服の中に大切に持っていた薄茶化た極秘文書の糸で縛った筒を指揮官に手渡して1礼をし、再びフィリップJr.と共に指揮官室を出て壁をモルタルでおおわれた基地内の階段を降りて一杯の水を飲もうと二階にある給湯室へと向かった。フィリップJr.はその時、俺は用事があるからと私を置いて地下の工場へと笑いながら降りて行った。私は給湯室の一杯の水を飲み干すと、次の任務の情報を集める為に仲間のいるティールームのガラスの扉を横に開けた。そこには仲間のパトリシアやラムーダ他数人の若者は戦闘服姿のまままるでマクドナルドかどこかの様子ではしゃいで話をしていたのだ。私はパトリシアというイギリス系の彫りの深い21才の女性と数分会話をして、おおよそ次のような事がわかった。1つ、敵の基地はここから700㎞離れていてそこまで到達する移動手段の生産が遅れているという事。2つ目は敵の本拠地へ行くまでの4つのルートには全て山賊や地雷の仕掛けてある可能性があり、徒歩では不可能であると言うこと。そして3つ目は・・・・・・・

3つ目は、この基地の中に裏切り者がいる、ということであった。

私はラムーダという30才前後の黒人男性が握っていた紙コップのカプチーノを1口分けてもらい、風呂に入る為に2Fの突き当りにポツンと設けられていた簡易式トイレの様な粗末なバスルームに入って砂にまみれた髪をほどき、全身を水に近い生ぬるいシャワーに浸した。

私がシャワーから出て来た所で、工作員のモーガンという男が私に一通の手紙を手渡した。私は濡れた髪をタオルで丁寧に水分をき取りながらその手紙の封筒の封を破り、中の便箋びんせんを開いて最初から注意深く作戦内容に目を通した後、モーガンに了承すると言ってくださいと言ってありがとうと彼に手紙を返したのだった。

作戦の内容によれば敵は陸上モービル数十代をこちらへと駒をすすめさせているとのことで後数時間もすればこの基地を取り囲まれる可能性も出てきたのだ。全員戦闘態勢に入れというのが先程の指令書内容であったのだ。私はすぐに給湯室で銀色のポットに塩を混ぜた水を並々とフチまで注ぎ急いでフタを閉めて給湯室を飛び出しクロークルームで最も動きやすい戦闘服に着換えてロッカーの中においてあった連射式ピストルを腰に装備し、手にサバイバルナイフを持ったままロッカールームを飛び出して行った。廊下でスレ違った人々もみな緊迫した表情をしていた。階段をベースメントまで降りて外へと通じる扉を開いてもらうと私は先程私が命を失いそうになった砂の平原へと再び駆け出した。

敵は近くの岩山にでもすでに潜伏せんぷくしていたかもしれない。私はサバイバルナイフを構えて用心深く一歩々砂漠の上を左へ左へと足をズラして行き、何も出てこないとわかった段階で一気に敵の基地のある方向へ猛然と走り出した。私は疲れていたせいか砂にさえ足をとられる様な感覚がして気をしっかり取り戻すように心の中で念じ、右の腰に結わえつけてあった水筒の水を一口口に含み、それからもう2、3口喉をうるおした所で走る速度を落として一休みするためにその場に立ち止まったのだ。私はなぜこんな所にいるのだろうと私は何故か頭にその事が想い浮かんだ。砂漠の真上から照りつける太陽が私の日焼けに弱い顔を、腕を容赦なく照りつけた。私はクラクラと目眩めまいがしたがなにクソと足を砂の地面にその場に仁王立ちになって腰のトカレフ拳銃けんじゅうを顔の前で抱きかかえて必ず敵の基地へと侵入してみせると再び偵察のため走り出した。

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