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第七話

「おぃ、賢一ちょっと話があるから

 来てくれ」

「どうしたんですか?」

「いいから、一人で来いょ

 特に麻子ちゃんは連れて来るな」

「わ,わかりました」


林 賢一です。

賢二さんを見つけてから

また、しばらく経ちました。

今日は珍しく麻子が

学校に行くらしく

・・いゃ、行かないとダメでしょ

昨日から私の部屋にいません

まぁ、賢三さんのことだ

どうせ待ち伏せ作戦でも思いついたんだろう

でも、ちょうどいいか話したいこともあるし・・



と言う訳でここは賢三さんの家

まぁ、多少古いが立派な一軒家だ

今回はちゃんとチャイムがある

どこかのアパートとは大違い・・

ピンポーン

「は〜い、あれ?お兄ちゃん?」

・・誰?また新しい人が登場しちゃったよ


「おぃ、歩?誰だ?」

あっ、賢三さんの声だ

「お兄ちゃん?もう一人のお兄ちゃんが来たよ」

それもなんか変な表現だよな・・

「あぁ、賢一が来たのか?あげてくれ」

「わかった、どうぞ」

どうもご丁寧に

中に入ると賢三さんがいた

「よぅ、賢一」

「なんですか?こんな朝早くから」

「いや〜実はさ・・

 あぁ〜ちょっと待ったトイレ行ってくるわ」

え?あっ行っちゃった・・

「お兄ちゃん、ちょっとは手伝ってよね」

え?私ですか?

「お兄ちゃんちょっと朝ごはん作っといて

 私、春を起こしに行ってくるから」

「ちょ,ちょっと?」

行ってしまった・・

え?料理?・・まぁしかたない

とりあえず適当に作るか



「さすが、料理うまいな賢一」

「ちょっと賢三さんも見てないで手伝ってくださいよ

 まさか、これを私にやらせるために呼んだんですか?」

「まぁ、それも一理あるな」

やっぱり・・

「でもそれ以外にもあるんだよ

 実はさ・・」

「ちょっと、お客さんは向こうで座っててください」


え?私がお客様だよ・・

「あれ?お兄ちゃん、こんな料理作れたの?

 いつもチャーハンのくせに・・」

「いゃだから私は賢三さんじゃないよ」

「え?そうだったの?

 ごめんなさい 私勘違いしちゃった」

「まぁ、別にいいよ」


「気にすんなって歩、賢一は何しても

 怒らないぞきっと だから仕事全部押し付けちまえ」

「ちょっと、それはないでしょ

 賢三さんあなたも手伝ってくださいよ」


「そうだよ、お兄ちゃんも手伝ってよね」

「さてと、俺は春を起こしてくるかな」

「もぅ私が行きました」



どうやら、私がコンビニでついた嘘は

大体が本当らしく

賢三さん、歩ちゃん、春ちゃんの三人兄弟で

暮らしていて

歩ちゃんと賢三さんで収入をまかなっているらしい



ようやく、朝ごはんも片付き

そろそろ本題に

「それより賢三さん、

 私をここに呼んだ理由はいったいなんですか?

 もし本当に手伝いだけでしたら怒りますよ」

「そうだ、忘れるところだった

 実はな・・・っとその前にちょっとトイレ」

え?また?

「ちょっとお兄ちゃん

 食器洗うの手伝ってよ」

なるほど、賢三さん本当はトイレには行ってないな

まぁ、そう思いながら食器を

洗う私ってエライ!!


「いい加減に本題に入りましょう

 またトイレはなしですよ」

「わかったよ、いや〜実はさ・・」

「お兄ちゃん私これから学校だから

 あとよろしく、それとトイレットペーパーが

 切れたから買っておいて」

「おぅ、賢一よろしく!!」

「無理です」

「冗談だよ、そこまではいらないよ」

なんか賢三さんの冗談は冗談じゃないと思う

「で、本題だが

 賢二の事なんだが」

「なんですか?また待ち伏せですか?」

「ちげ〜よ

 あいつの足の速さだよ」

「まぁ確かに速かったですね」


「実は井上さんを襲った強盗集団も逃げ脚が速かったんだよ」

まさかね

「だからさもしかして強盗集団って」

「冗談でしょ?賢二さんがしたって言うんですか?」

「でもよ、俺とお前って何かと問題起こしてない?」

確かに、

私は元ハッカーだし

賢三さんは元暴走族

「だから、賢二も何か問題を起こしたことがあるか、

 もしくはいましているかどっちか

 とか考えられないか?」

「いくらなんでもそこまで 私たち同じじゃないでしょ?」

「だったら市役所の件はどうなる?単なる偶然だってか?」

「それは、ただ単に作者のネタが尽きて

 賢二さんを出したって可能性もありますよ」

「まぁ、それもあるかもしれないけどよ・・

 でもあんなに脚の速い奴はなかなかいないと

 思うぞ」


「そこまで言うなら、

 私達で強盗集団捕まえてみましょうよ」

「はぁ?なんでそうなる」

「賢二さんの身の潔白を証明するためです」

あぁ〜なにむきになってるんだ私・・

「ほぅ、面白い」

なんで賢三さんやる気になってるの?

「じゃぁ、今日からやるぞ賢一」

「え?本気ですか?」

「当たり前だろ俺今日バイト日中だけだから

 終わるまでここにいろ」

「え?そんな」

「それから、麻子ちゃんには黙ってろよ

 じゃ行ってきま〜す」

行ってしまった。でも賢三さんの家でやることがない・・

・・いやあった、洗濯物が置いてある

逃げたな賢三さんめ・・

ある意味賢三さんも逃げ脚が速い



よしっ洗濯物も終わった

あとは賢三さんを待つだけだ

いや〜暇だ、掃除でもしておくか・・


それにしても遅い、もう夕方だぞ

いゃ、そこまで待ってる私も

どうかと思うが・・



「だたいま〜、あれお兄ちゃんバイトは?」

「やぁ、お帰り 私は賢一です」

「え?お兄ちゃんはどうしたんですか?」

「いゃ〜バイトが終わるまで待ってろって」

「お兄ちゃんバイト終わるの

 夜ですよ」

「え?日中で終わるんじゃないの?」

「はい、いつも夜ですよ。

 まぁいいかちょっと友達がいるんですけど

 気にしないでください」

で?なんでその友達が麻子なの・・

「あれ?お兄ちゃん何してるの?」

「いゃ、ここは賢三さんの家なんだよ」

「え?そうだったの」

「えっ麻子、お兄ちゃんいたの?」


いや、その前に同じ顔の人が

お互いのお兄ちゃんなのに驚けよ!!

なんなの?ここに登場する人って

なんかネジがずれてない?


「いゃ、本当のお兄ちゃんじゃないよ」

「え?義兄弟?」

違うげど・・なんて言えばいいんだ?

「えぇっと話せば長くなるんだけど・・」

「ならいいです面倒くさいんで」


え?まじで?話す気満々だったのに

「私そしたら夕飯作ります

 麻子となんか遊んでてください」

「あぁ〜ごめん私が作ってしまった

 あとは温めれば大丈夫にしてあるから」

「え?ならお風呂掃除も」

「それも私が・・」

「洗濯物は・・」

「ごめん、乾いたからたたんでしまった・・」

「私がやることが無いじゃないですか」

「ごめんねやることが無かったから

 まぁ麻子と遊んでなさい

 ちょっと買い物をしてくるよ」



どうも、林 麻子です

「ねぇ、麻子のお兄ちゃんって変じゃない?」

「え?そう?」

まぁ、お兄ちゃんじゃないけどね

「絶対変よだって私のお兄ちゃんにそっくりだもの」

「でもね、あゆ(歩のこと)もう一人そっくりさんが

 いるんだよ」

「えっ嘘?」

「本当だよ 私の本当のお兄ちゃん」

あっ歩がショートした

「あゆ?大丈夫?」

「ううん、もうダメ・・」

「ちょっとしっかりしてよ」

「もう無理、もうダメ」

ダメだこりゃ・・

「あっ私、新聞配達行かなきゃ」

「え?私は?」

「ごめん麻子、ちょっと待ってて」

行っちゃった・・



「ただいま〜・・じゃないかお邪魔します」

賢一兄ちゃんが帰ってきた。

「あれ?歩ちゃんは?」

「新聞配達だってさ」

「そうか、大変だな〜賢三さんたち」

「え?なにが?」

「あれ?知らないの、実はさ・・(長かったのでカット)」


まぁ、何となく理解した

「でも、なんでお兄ちゃんがここにいるの?」

「それは・・賢三さんに呼ばれたから」

「もしかして、お兄ちゃん探しの方法を

 見つけたの?」

「い,いやまだ見つかってないんだ」

「そうなんだ」

「それで、賢三さんと話し合うかって

 事になってここにいるのさ」

「朝から?ずっと?」

「そうだよ」

そうなんだ・・




どうも、井上 美輝です。

いま講義が終わり友達と帰るところです。

「ねぇ、美輝いったいあの子は誰なの?」

あの子とは、もちろん麻子ちゃんの事です

まぁ、大学に伝説を残しちゃったから無理もないか・・

「だから、ただの友達よ」

「でもどこで知り合ったの?」

「ええっと・・どこでだっけ?」

まぁ、大体その場の成り行きよね・・

「でもすごい伝説を残したよね あの子この大学受けるのかな?」

「それは、わからない」

「ねぇ、話は変わるけど最近ネットで

 話題になってる噂知ってる?」

「なにそれ?」

「ドッペルゲンガーって知ってる?」

「知ってるよ、世界には、同じ人間がいて

 もしその同じ人間同士が接触してしまうと

 どちらかの存在が消えてしまうって話でしょ?」

「そぅ、しかもそのどちらかが消える時のエネルギーは

 相当なもので、もしかしたら そのエネルギーで

 地球が壊滅してしまうって話」

「でも、それがどうかしたの?」

「そのそっくりさんが

 実は出たらしいの、しかも三人も同時に・・」


まさか・・

「しかも、一人は二人に追われていたらしいの」

「え?なに?もう一度説明してくれる?」

「だから、一人はその場を逃げ出して残りの二人は

 逃げた人を追っかけて行ったらしいの

 そして、それを目撃した何人かは、行方不明に・・」

あぁなんて言えばいいんだろ・・


「嘘だと思うでしょ?

 でもね、私が知ってるサイトではその噂は

 本当でしかもこの街の話らしいの」

うん、その通り

「そして、その二人は世界を壊滅させようとたくらんでいる悪者で

 残りの一人が二人の企みを知って

 地球を守るために逃げ出したっていうそこのサイトで仮説が出てきたの」

うわ〜なにそれ

「でもね私が思うのは実はその三人はクローンだと思うの

 日本はクローン技術に成功していたの

 なぜクローンを作ったか、それは本物にもし何か臓器とかが必要に

 なった場合、クローンから取り出そうとしてるの

 本人の臓器なら拒絶反応は起きないからね

 そして、それを知ったクローンは逃げ出したのよ

 その現場を目撃した人は口封じとして消されてしまったのよ

 どう?すごい仮説でしょ」


いやはや、長い話だった

どうしましょ、本当の事を言った方がいいのかしら

「そして、この写真がそのクローン人間よ」

そう言って友達は携帯を私に渡してきた。

その写真は誰かわわからないが

あの三人のうちの誰かだろう

「でも、所詮は噂でしょ?

 ただの、でまかせかもしれないよ」

「それが、そうでもないのよ

 その人は公園で目撃されてるんだけど

 ほぼ同時刻にコンビニにいたって言う目撃情報もあったのよ」

「ぐ,偶然よ そんなことより

 早く帰りましょ」

「あぁ〜美輝怖くなったんだ〜。大丈夫よ

 どうせ全部嘘なんだから」




林 賢一です

麻子にばれないようにしながら話し合って

すでに夜です。

なんか玄関の方が騒がしくなってきた

「おぃ、賢一いるか?」

ようやく賢三さん登場だよ

「賢三さん、遅いですよ

 いったい何時間待たせたと思ってるんですか?」

うわっ酒くさっ

「賢三さんお酒飲んでるんですか?」

「そうだよ、仕事終わりに旨いものを飲まないとな」

「はぁ、そうですか」

「そんなことよりも賢一さっさと行くぞ」

「まぁ行きますか・・」

「え?お兄ちゃん達どこに行くの?」

「麻子、お前は歩ちゃんを待ってなさい」

「え〜私だけ?」

「心配するな、麻子ちゃん

 歩ならそろそろ帰って来る頃だ」

「それから夕飯作っておいたから

 歩ちゃんが帰ってきたら、温めて

 春ちゃんとみんなで食べなさい

 じゃっ行ってくる」



っと勢いよく飛び出したものの

いったいどこに行けばいいのやら・・

「あの、賢三さん?どこに行く予定ですか?」

「いゃ〜どこに行こうか?」

「また無計画ですか?」

「何を言ってる、強盗を捕まえようって

 言ったのは賢一だろ」

そうだった・・

どうしようかな?

「賢一、犯人は現場に戻ってくるんだから

 現場に行くぞ」

「それは、放火魔の場合ですよそれに

 たとえ現場に戻ってくるとしても

 強盗に美輝さんが襲われてから何日たったと

 思ってるんですか?もう戻って来ませんよ」

「最近はここも強盗がでなくなってるからな・・」

・・そうか、わかった。あそこに行けばいいんだ

「賢三さん、現場よりもいい所がありますよ」

「マジで?どこさ」

「まぁ付いて来れば、わかりますよ」



≪お電話です お電話です≫

「はぃ、賢一です」

「もしもし、美輝です。賢二さんのいい探し方を見つけたんですけど

 今から大丈夫ですか?」

「えっ?かまいませんけどなんですか?」

「まぁまぁ来てからのお楽しみで・・」

「わかりました、今から行きます」



「賢三さん、予定変更でこれから

 美輝さんの家に行くことになりました。」

「はぁ、なんだよそれ・・」

「なんか賢二さんのいい探し方が見つかったとか」

「まぁ、強盗を探すよりはいいかもな

 ならさっさと行くぞ」


その時、後ろの方で何か物音が

「なぇ、賢三さん」

「なんだよ、突然声を小さくしやがって」

「実は相談したいことがあったんですよ

 いえ でも間違いないです」

「だから、一体なんだよ」





「・・・私たち誰かに尾行つけられています」

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