第六 最初の仕事
タリアが護衛として最初に与えられたことは、ピアノのレッスンと歴史の勉強に付き添うことであった。
そして、最初に向かうはピアノのレッスン、、、
そこにいたのは、ピアノを教える先生、、、
その人と顔を見合わせるカーミスは、、、
そして、タリアが物申すは、、、
「さて、私、今日が初めてなので、まずは、何やってるんです?カーミス。」
「え?あ、あぁ、はじめはね~、、、」
「今日は、午前にピアノのレッスンと午後に歴史に関する勉強です。」
「ありがと!!アリス。」
「いえ、タリア様、まずは、護衛としてピアノのレッスンについていってください。」
「え?いいけど、私で大丈夫なの?」
「えぇ、あなたがいいのです、お願いしますね。」
「ま、まぁ、わかったけど、、、じゃあ、行こうか、カーミス。」
「はい!!行きましょう!!」
カーミスがそう元気よく言うと、タリアは後ろをついていくように、部屋を後にした。
「さて、アレク様、あなたは、いつも通り、警備をお願いします。」
「わかりました、あなたは?」
「私は、、、午後の勉強のために資料を取ってきます。」
「そうですか、、、気を付けてくださいね?」
「はい、ありがとうございます。」
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「タリアは、ピアノは弾けるの?」
「え?私は、、、音楽にあまり明るくないからね~、弾けないことはないんだけどね~、苦手だね。」
「そうなんだ、なら!!この後の授業で弾いてよ!!」
「う~ん、私が弾けたらね?」
「うん!!」
そんな会話をしていると、ピアノのレッスンをする部屋に着いた。
「ここだよ!!」
カーミスがそう言いながら、扉を開ける。
「おはようございます、カーミス様、ご機嫌は?」
「だ、大丈夫です、、、」
レッスンの先生の顔を見るなり、気分を落としてします、カーミス。
「?どうしたの?カーミス?」
「貴方は?」
「私?私は、このたび、カーミスの護衛になったものだよ。」
「そうですか、、、”カーミス”なのですね。」
「?そうだけど?」
「護衛なら、カーミス”様”では、ないのですか?」
「、、、本人から、許可は取ってるよ、だから、呼んでるんだよ。」
「、、、そうですか、カーミス様。」
「、、、!!は、はい!!」
「王族である以上、敬称はつけるように。」
「、、、は、はい、、、」
「つまんないね。」
「はい?つまらない?何を言っているのですか?王族という覚悟を、、、」
「その、王族というってやつが、つまんないっつてんの。」
「、、、何を!!何を言っているんですか!!」
「何もこうも、あなた達は、王族というだけで、特別扱いをする、厳しくする、それで、人の心がわかるの?人の優しさは?王族だからではなく、人としてあなたがカーミスに教えられることは、ピアノだけ?頼まれたのがそれだけだから?」
「、、、そ、そうですよ、私は、国王様から頼まれたから、やっているのです、教えているのです。」
「、、、音楽は、音を楽しむという。」
「え、えぇ、知ってますけれども、、、」
「じゃあ、あなたのこのピアノの時間は楽しむことができるの?何を目指しているの?どこに行かせたいの?」
「な、何をって、、、そ、それは、王族として恥じらいのないように、、、」
「ほら、それ、”王族”、結局それに頼る、王族としてじゃないでしょ?別に、王政にピアノはいらない、ダンスパーティーにも、カーミスが弾くとは限らない、それでも、恥じらいというの?」
「、、、、」
「いい?ピアノのレッスンはなくさない、ただし!!楽しむことを教えない限り今後一切のレッスンはなくす、いい?」
「、、、は、はい、、、」
「よし、それじゃ、説教で終わるのは嫌だし、私が一曲弾いたあげる、ほら、どいたどいた。」
タリアがそう言うと、ピアノの先生を椅子からどかし、自身が座る。
「あ、あの、タリア、何を弾くの?」
「ん?ドビュッシー「月の光」をね。」
タリアがそう言うと、しなやかな指運びで、弾き始める。
タリアが弾き始めた瞬間、先生とカーミスに、幻想が見え始める。
「!!こ、これは!!月!!」
「でも、、、何でしょう、、、少しだけ悲しい気分になりますね、、、」
「あぁ、届かなくも確かに存在する、とても綺麗で大切なもの、、、」
カーミス達が浸っていると、タリアの指運びはしなやかさを残しながら早くなる。
「!!ま、まだ!!あるの!!」
「すごい!!すごいよ!!タリア!!」
二人が、感激している間に、タリアは演奏を終え、話しかける。
「どう?だいぶ良かったでしょ?これが、楽しむってこと、何でも、面白くがいいよ。」
「うん!!とってもきれいで、楽しかった!!」
「そ、そうですね、、、でも、久しく忘れていたものを思い出しました、ありがとうございます、タリア様、そして、これまでも無礼、お許しくださいませ、カーミス様。」
そう言いながら、頭を下げる先生、タリアとカーミスが顔を見合わせ、笑う。
「「いいですよ!!先生!!」」
「!!あ、ありがとう。」
「、、、!!さ、さぁ、レッスンを始めますよ!!これから、楽しむためのレッスンを、、、」
「はい!!」
そして、カーミス、先生、タリアの笑い声が部屋全体に響き渡り、午前のピアノのレッスンは幕を閉じた。
「ん~!!疲れた~、でも、楽しかった!!」
「よかったね、カーミス、次からもっと楽しくなるね。」
「うん!!」
二人が笑い合いながら、午後の歴史を受けるためカーミスの自教室に行く、、、
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