91話 リアとズユに残されたもの
今朝方楽園が大騒ぎしている声で、目を覚まし何事と目を擦りながら部屋を出てみる。武官たちに物を投げたり蹴り飛ばしている子がいて、近くにいた女官たちに聞いたところ、こっそり教えてくれた。
パトレア様とエルラド族の間に生まれた正真正銘の娘だそうで、昨晩突如帰ってきたらしいけれど、あんな状態らしい。
私はなぜかその子に近づき危ないですよと言われるも、投げてくるものを避け、武官より先に抑える。離して離してとその子は大声で叫んでいて、そこにヴェルディとビルーがやって来た。
「リア様、お怪我は?」
「私は大丈夫だけど、それより」
いいから離してよと言われても、また暴れてしまったらと、悩んでいたらヴェルディが代わってくれて立ち上がる。それによってむすっとした表情で、ヴェルディによって部屋に連行されていった。
大丈夫かなと思っていると、肩をつんつんするビルーで、こっちと合図するから一緒についていくことになる。ビルーの部屋に入り、適当に座ってと言われるも全てビー玉。座りやすそうなビー玉に腰を下ろし、ビルーは大きなビー玉に乗って話してくれる。
「さっきリアが捕まえたのはパトレア様の実の娘、ズユ。分け合って楽園から脱走してた」
「普通に帰って来たんじゃ」
「違う。エルディ組と言って簡単に言えばヤクザのような位置かな。汚いことはそのエルディ組が全て引き受けてもらってる。組長がズユを連れて昨晩来たの。ズユは眠ってたから今朝起きた時に驚いたんだと思う」
「ズユがいながらも私がいる意味って…?」
ビルーは床に落ちているビー玉を拾うようにビー玉が宙に浮き、ビルーのところへいき、一つのビー玉を摘みながらはっきり言われた。
「パトレア様はヴィアント家のことが大嫌いだから、リアをこの楽園に閉じ込めておきたいんじゃないかな。あちは深くまで知らないけど、もし知りたいなら直接、パトレア様に聞くのもありかもよ」
「父様は何も教えてはくれない」
「何も教えてくれないのはリアがまだパトレア様のこと、信頼してないからだよ。そういうのもパトレア様は感じ取れるお方。パトレア様が何を望んでいるのかはすでにわかっているんじゃない?」
父様が望んでいることと言ったらとお腹に触れ、ヨウミとの子どもを作ること。エルラド族の末裔を途絶えさせないように。それでも私の目に浮かぶのはワイズ、ミライ、ノゾミ四人家族で過ごしたいという夢。
ワイズのところに帰りたいという思いは常にある。けれど地へと降りてしまえば、私は天魔にされてしまう。その夢を諦めなければならないの。
「ここでの生活、慣れてくれたのはいいけど、ズユが帰って来た以上、リアはどんな扱いをされるか十分にわかってほしいことだけを伝えときたかった」
すると走ってくる音が聞こえ、そちらに目を向けるとスターリがはあはあ言いながら私に言う。
「リア様、おはようございます。パトレア様がお呼びです」
ほらねと言われビルーの部屋を後にし、スターリと一緒にパトレア様の部屋へと向かった。ビルーが言っていた私の扱いがどうなるのか、ヴィアント家の血筋は一応ある。そう考えると今までより酷いことが起きるのではないのかと思ってしまった。
少し足が重くなるも階段を登り切ったら、柱にズユが縛られ解いて父様と叫んでいるも、微笑んでこちらを向いている。
「リアのように大人しくしてくれるのなら、縄を解きましょう。スターリは下がりなさい」
スターリは一礼して階段を降りて行き、何を言われるのだろうと父様が私の前に来た。寝巻きのままで来ちゃったけどよかったかなと一瞬思ってしまう。
父様は私の顎に触れ、こう言われた。
「リア、選択肢を上げます。まだ足りていない子がいるのです。それはイルルとオーデュエ。その二人も楽園に入ってもらわなければならない。脱走したティルは時期に芽が咲く頃ですから、ティルは放って置いて構いません。ですので一時リアを解放させましょう。その代わりイルルとオーデュエを連れて来るのです」
ワイズたちのところに帰っていいというの。だけどイルルとオーデュエは大切な仲間。裏切りたくない。
「それが一つの選択肢。もう一つの選択肢はズユがまた逃げるかもしれませんから、ズユを見張っていただきたいのです」
ズユを見張ることが一番楽であっても、少しでもいいからワイズたちのそばにいたい。どうしようと混乱していたら、ズユが私に言ったの。
「リア、父様の選択肢には裏がある!わゆを見張る選択肢にして!じゃなきゃ、ノアが」
言いかけた時、口がなくなったように見えても口がある部分がもごもごしていた。お兄ちゃんが何と思っていたら、父様に言われる。
「ミライとノゾミといたいでしょう。まだノゾミは小さい。ですからリアの手で育てなさい。猶予はそうですね、ノゾミが五歳になるまでにイルルとオーデュエを連れて来なさい。天魔になる呪いは消しましょう」
ズユの顔を見ようとも父様が私の顎に触れていているから、ズユの顔が見れない。ここで選択肢を間違えたらきっと大変なことになっちゃう。
この生活とヨウミから抜け出せれるのは嬉しいけれど、私は大切な人たちを守りたい。
決めた。ごめんね、ワイズ、ミライ、ノゾミ。まだ帰れないこと許してほしいと父様に告げる。
「私はこの楽園から離れない。だからズユを見張る選択肢を選ぶ」
「二度と地には降りられなくなりますよ。それでもいいのですか?」
「いい。イルルとオーデュエは私の仲間であり、家族なの。これ以上、指一本触れさせない」
「そうですか。いいでしょう。ならリア、わかっていますね?わたわが何を望んでいるのか。わたわが望むものをくれるのならば、リアが知りたいことを全て話しましょう。変更はできませんよ。いいですね?」
はいと告げたら父様はズユの口を戻し、縄が解けズユはあっかんべえを父様にしながら、私の横に立った。むくれた表情でいながら父様に質問をする。
「ねえ父様、わゆも父様の言いなりになってあげるから、リアにもう少し優しくしてくれないかな。生まれた子に罪はないでしょ」
それってとズユの表情と父様の表情を見ていくと、いいでしょうと初めて降参する父様。
「毎月一回、子供たちに会いに行って構いませんが、帰って来た際は必ず清めてください。それを忘れたらもう二度と楽園から出しません。いいですね?」
「やったね、リア。少しはリフレッシュできるんじゃない?」
「ありがとう、ズユ」
「それでわゆはどうすればいいの?」
◇
あぁなんでぐっすり寝ちゃったんだろうとベッドにダイブしてジタバタしてしまう。父様がわゆに命じたのは、エルディ組に嫁いだら、リクに従いなさいと言われた。
いわばこの楽園からのお払い箱となるってわけ。だったらまだあそこにいてもよかったじゃん。なんか悔しいとベッドで暴れていたら、久しぶりらと言われ衣服が多少乱れているも上半身を起こす。
「グック」
「ドルックから聞いたら。襲撃されて、革命軍はほぼ壊滅状態らしいらよ」
「ソラたちは無事か確認できる?」
「まだ組から出ていないようらから、情報が掴めないらしいらよ。それに一度、披露宴ぶち壊しに行っちゃったことで、フリジンダ社やニューダ社、カディヴィア社に警戒されているらしいらから、なかなか抜け出せないらしいらよ」
そう来たかと顎に手を当て、そうなると内通で動いてくれていたドルックがこのまま組で、動いてもらえればわゆが嫁いだ時にドルックと合流ができる。ただ一番厄介なのはクロウだ。
嫁いだことによって、パソコンとかには触れさせないだろうし、リクからもらう指示ってどんな感じなんだろうか。
「もしドルックに連絡できるなら、組に残ってても平気と伝えて。陸軍はなんとかカイとソラが決めてくれると思うから」
「わかったら。そんじゃあリアがこっちに来てるから、らいはそろそろいくらよ」
まだ聞きたいことあったけど、まあいいっかとリアが来たことで、身なりを整えてやっほーと手を振ってあげる。
◇
グックと何を話していたのかちょっと気になるも、ズユに手を振りながらズユの部屋に入った。ズユがここ座ってと言われたから、そこに座りズユはベッドから降りて私の向かいに座る。
「スマホとか全て没収されて暇なんだけど、リアってスマホ持たせてくれてる?」
「うん。持たせてくれてるよ。あの、ズユ。さっきのことなんだけど」
「あははは。あれは忘れていいよ。反抗的な娘より、リアのような子を後継者にしたがるもん。まあ元々、父様の後継者になるつもりなかったんだけどね」
女官がお茶とお菓子を用意してくれて、久々と目を輝かせているズユは美味しそうに食べ始めた。
「ズユがどんな人生を歩んでいたのか、知らないけど、ワイズたちと交流はあった?」
「んーわゆは革命軍として動いてたから、あまり交流とかはしてなかったよ。って言ってもね」
ズユはクッキーを手に持ったまま懐かしそうな瞳をし頬を染めながら語り始める。
「サンダウ王子に出会って、わゆの世界は広がったの」
「サンダウ王子?」
「リアは何も教えてもらってないみたいだね。ねえそこの女官さん、カディーラ暇そうにしてたら、呼んできてもらえる?」
かしこまりました、ズユ様と一礼して女官はカディーラを呼びに行ってもらい、サンダウ王子が誰なのかを教えてもらう。
「わゆさ。革命軍って言っても基本は部屋から出ないで、部下たちに各土地で調査をしててもらってたの。外に出る時は必ずリクがお墨付きでついてたな。あっそれでサンダウ王子がまさしくルシャンダにそっくりなの」
目をキラキラさせ、ルシャンダのファンなのかなと思ってしまうほどだった。するとおやおやとカディーラがニコニコして現れた。
「目を覚まされたとお聞きしましたが、もうリアと馴染んでいるようですね」
「父様のような口調やめてくれないかな。腹が立つ。あのさ、リアにあの本を見せてあげたいんだけど、その本ってある?」
するとなぜか空気が冷たくなり、寒いと凍えるような勢いであっても、二人はばちばちしている。
「ズユ様がお持ちではなかったのですか?」
「えー知らない。ちゃんと書斎に戻したよ」
「ズユ様がいなくなったあたりから、あの本が消えているのですよ。全く、これはパトレア様に報告しなければなりませんね」
「知らないものは知らないよ。ただニュラン町に訪れた時に、長老が持ってたかも」
カディーラは笑っていながらも完全にこの部屋凍ってしまい、私が震えていたら、これは失礼とカディーラは氷を消してくれた。
「もしかするとワイズが持っているかもしれません。聞いてみたらどうですか?」
「え?連絡していいの?」
「パトレア様はこう見えて優しいお方です。楽園から出なければ通話は自由に使えるでしょう。ですからスマホが手にあるのではありませんか?」
スマホは新しいスマホになっても、ワイズの連絡先は覚えてる。だけど通話したら怒られそうだったから、入れてはいなかった。できれば写真とか復元ルシャンダに頼みたい。ティルは私のスマホを持ってるよね。
カディーラがそう言っているならとワイズの電話番号を入力しかけてみた。やっぱり駄目かなと待っていたらワイズの声がする。
『はい』
「私、リアだよ」
するとつーと通信が切れてしまい、なんで切られたのと少々ショックだけど、かかってきて応答した。
『リア?え?ちょっと混乱してて、思わず切っちゃってごめんな。』
「ううん。いきなり電話しちゃってごめんね。大丈夫?」
『平気。どうした?』
「えっと、ズユ、あの本のタイトルって何かな?」
スピーカーにしてと言われたから、スピーカーにし、ズユが説明をする。
「タイトル名忘れたんだけど、王子たちが記されている本でわかるかな?それを返してほしくて。元々その本はカディーラが本来、管理する本なの」
「余計なことは言わない。ワイズ、パトレア様から直々に許可が出た。毎月一回、子供たちとの面会を与えられている。日程は後ほど、リアから送らせるからその日に返していただきたい。私からは以上だがイルルとオーデュエに伝言を。近々、私が迎えに行くから、待っていなさいと」
ズユは思いっきりカディーラの足をぐりぐりし、カディーラは足を抑え足がと転がり始めた。ズユが履いているハイヒールだとあれは痛そうと苦笑いしてしまうほどだ。
「会えるのか?」
「わゆが交渉してあげたよ。ミライくんとノゾミちゃんが可哀想だからさ」
『ズユ、ありがとな。そうだ、ズユに伝えなきゃならないことがあって』
「いいよ。情報はいつでも取れるから、大体は把握してる。わゆの仲間たちを頼むね。それとせっかくワイズに相談したかったこと、できなくなっちゃった。だから別件のことは忘れて」
『ソラから話は聞かせてもらった。それからちょっと待ってな。ほら、ウジウジしてんな。んっもう、逃げんなよ』
ルシャンダも一緒に聞いているのを知り、ズユは少し頬を染めていて、おっと感じてしまう。もしやワイズに相談したかったのって、ルシャンダのことかもしれない。
通話が終わったら聞いてみようとカディーラは足をふうふうしながら席に戻って来た。
「ワイズ、ミライとノゾミは元気にしてる?」
『リアに会いたいって言ってたよ。伝えたら絶対喜びそうだけど、サプライズとして最初は言わないでおくよ』
「そこはワイズに任せるよ。それからワイズ、私」
『リア、何度も言ってるけど、自分を追い詰めるな。不安や恐怖が常にあるのは、声でわかってるし、今すぐにでも助けに行きたいぐらいだよ。リアの人生はちゃんと取り返してやるから、それまで待っててほしい。辛かったらそこにいるカディーラとかズユに相談すればいいよ。カディーラは役に立たなそうだけど、辛い気持ちを共感してもらうのも大事なことだよ』
うんと涙が溢れ、ズユがハグして慰めながら話してくれる。
「わゆがもっと早く、こっちにくればリアは苦しまずに済んだね。もう大丈夫。わゆはこの楽園を追い出されちゃっても、わゆの家だから会いに行けると思う。もしも先に嫌な思いが溢れちゃったら連絡してくれれば、駆けつけるよ」
ありがとうと涙を拭って、ワイズに伝える。
「私、一度脱出を図った時に、天魔になりかけちゃって、楽園から出るのが怖いよ」
『うん』
「それでも私は、ワイズたちのところに帰りたい。ワイズやキアたちに会いたいよ」
『うん』
「お願いっ早く助けに来て。このままじゃ私っ」
その時、まだ楽園に入ることは許されていないはずのヨウミがいて、スマホに向かってヨウミが話す。
「ワイズ、リアは我が輩のもの。会う日は我が輩も同席させてもらう。それからもう一つ。リアはすでに孕っていることくれぐれも忘れないように」
そんなの信じられないとヨウミは通話を切られてしまい、カディーラは知っているかのように去って行く。それを感じたズユはかディーラを追いかけていってしまった。
「どういうことなの?」
「この前、我が輩に甘えてきたではないか」
動転してしまいヨウミは信じられない私にスマホである動画を見せてもらう。それはヨウミに甘えている私で、あの時、ヨウミの家にお邪魔した時、紅茶に細工されていたの。
「我が輩はあの甘えっぷりのリアをずっと見ていたいものだよ。ほら、この動画のように」
私は思いっきりヨウミの頬を平手打ちし、最低と言いながら私の部屋まで走る。嫌だ、何かの間違いであってほしいとノゾミを診察してくれていた主治医の先生のところへ向かった。
◇
「カディーラ、リアに何をしたの?答えて!」
「すでにヨウミは儀式を行い、エルラド族となっています。ヨウミからあの映像を見せられた時は、驚きましたよ」
映像って何と混乱しているとヨウミが来て、カディーラはではと立ち去ってしまう。
「ズユ」
「リアに何をしたの?」
耳元でリアに何をしたのか教えてもらい、わゆは真っ先にリアのところへと急いだ。走ってもリアの姿はなくどこへ行ったのと楽園を走っていると、中庭で泣いているリアを見つけた。
ヨウミが言ったことが真実であれば、リアはどんな気持ちで泣いているのだろうか。ここはしっかりわゆが支えなければならないと感じた。
リアの隣に座り慰めるとリアは思いっきり泣いてしまって、わゆがいるよと優しく包んであげる。これ以上リアを苦しませたくないけど、これがヨウミのやり方なんだ。
まだわゆがいつ嫁ぐことになるのかは、はっきりしてないけれど通いたいことはリクに告げよう。すると久々のお母さんに会えて、お母さんはわゆとリアを丸ごと包み、小声でお母さんは言った。
「あの日、わわもパトレア様に襲われたの。いいリア」
お母さんはリアにあることを告げ、わゆもそれを聞き、リアは涙を拭いてありがとうございますとお母さんに言う。少し落ち着いたリアを部屋まで一緒に寄り添うことに。
「少しは楽になれた?」
「うん。ヨウミの子、ちゃんと育てる。ただちょっと不安になった時は、相談に乗ってくれるかな?」
「もちろん。まあ追い出されちゃうから、楽園に入れるかわからないけど、赤ちゃん見にくるね」
やっぱり父様の選択肢には裏が存在していた。許せないと思っても、リアはなぜか嬉しそうな表情。わゆたちに残されたものは、父様の支配に従うものかもしれないけど、奇跡を信じていいよね。
そう思いながらリアと他愛ない話をしながら部屋へと戻っていった。
◇
私はあれから二人での会食が増えて行くも、ヨウミは楽園に来ないわけをそろそろ聞きたい。
「ねえヨウミ、儀式が終わっているなら楽園に引っ越してもいいんじゃないの?」
「我が輩はまだ心の準備ができていないゆえ、準備ができ次第、楽園と引っ越しするぞ」
「心の準備って私を襲ったくせに」
あはははと笑われてしまい、まあいいやとパクッと食べる。
「ミライたちと明日会うのであろう。ワイズにしばかれそうで怖いのだ」
「だったらワイズにあんなこと言わなくてもよかったのに」
「そうでもしなければ、リアとのひと時が台無しになると思ったのだよ」
そう言いつつも私といる時は、便乗じゃないぐらいべったりくっついてるのにな。
「そうだ。遅れてしまったが、交渉成立し返してもらったぞ」
すっと渡されたのはワイズと誓い合った指輪。するとヨウミがチェーンを取り出して首に下げられるようにつけてくれる。
「ありがとう、ヨウミ」
「うむ。これで我が輩の子に集中してくれるであろう。あまり負担なことは避けるようにな」
「わかってる。ヨウミ、これからもよろしくね。まだ性別わからないけど、名前は決めてるの?ノゾミの時はワイズが女の子ならノゾミだったって教えてくれてたから、ノゾミにしたの」
「二人ともいい名前をもらっているな。我が輩も負けていられないが、名前のセンスが悪いとノデッドたちに言われるのだ。もし可能なら、ワイズに名付け親になってもらいたいのだが、リアは名前決めているのか?」
「決まってないよ。私もワイズにこの子の名前、決めてもらいたいって思ったから」
ヨウミはフォークとナイフを置き、私の手を握って、必ず幸せにすると言われ、よろしくお願いしますと返事をした。




