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ブラッドカラー  作者: 福乃 吹風
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9話 みんなの答え

 みんながわかるようにと資料を作り、インディがアイディー街から離れ、最初は印刷をどこにかけようか迷った。そしたらルシャンダがインディの居場所を発見し、そこで印刷をかけてもらっている最中。

 それにしても私は二つの組織に追われる身となってしまった。一つはライディー騎士団で、もう一つはエピルス。だからしばらくは島にいたほうがいいんじゃないと幹部全員に言われてしまっても動くことにした。


「インディが見つかって本当によかった」

「まあ俺は元々ギーディスの部下だったしな。ギーディスが子供たちの面倒を見てあげろって言われてたが、こんな早く俺を見つけるとは、ルシャンダまた腕を上げたな」


 無線ではルシャンダがとても喜んでる声が聞こえ、インディは私とワイズに焼き菓子をくれる。それを頬張りつつヨウミの件で話し合う。


「なるほどな。その当初は俺も騎士団にいたからなんとなく覚えている。確かあれだな、館長は昔っからファンズマが大嫌いで、ファンズマを排除していたのは確かだ。それに実の息子、娘がファンズマの血を持つ子と遊んでいたら尚更だ」

「そうだけど、ヨウミは私たちの前で殺された。それなのに生きているだなんて信じられなくて」

「俺も同感。ただネフィラにどんな人なのか聞いたけど、ヨウミそのものだと思う。髪の色とか瞳とかも一緒だったしな」


 ヨウミは不死身の力の持ち主なのかわからないけれどあまり接触はしたくないな。


「そう言えばこんなビラもらったぜ」


 インディに見せてもらうとそれは以前、エピルスが撒いたビラと一緒だった。活発に動き出したということで間違いはないんだろう。それにイルルの占いだと近々エピルスと接触するかもしれないって教えてくれたしな。

 せっかくライディー騎士団がスルーしてくれるのはもの凄く助かるけど、外に出たくないし昨日の件でまだトラウマもある。


「一応、ギーディスから資料もらうことになってるからついでに聞いてみるよ。一応、今まで渡した資料はギーディスの提供だからな」

「馬鹿親父いいところあるじゃん。お礼言っといて」

「言ったら、なんかとてつもないこと起きると思うよ」


 私が言ったことで思い出したかのようにぶんぶんと首を横に振り、やっぱり言いと言い出すワイズ。それでも頼もしいお父さんと鼻歌を歌うワイズであった。

 私とインディは悟られないように笑い、資料が出来上がったみたいで紙袋に詰めてくれる。それを受け取り私とワイズは手を繋いで街中を歩く。今だけなのか手配書が全部消えており、ヨウミの手配書が多く貼られてある。


「これからも俺らの手配書がなければいいのにな」

「そうだね。未来のために今やるべきことをしよう。例えばそうだな、あ!あそこ行こ」


 ワイズの手を引っ張り私はアクセサリー屋さんへと入り、ワイズも私が考えていることがわかったのか一緒に選んだ。出来上がるまでに多少時間がかかるみたいで、他のお店へと入りみんなのお土産を買っていくことに。

 美味しそうなものを食べ歩きしながらお互いのものを食べていると、エワンともう一人の少女が目の前にいて機嫌がとても悪い。


「リアじゃ。こんなところでのうのうと歩いているとは、なぜこういう時にティルはおらぬのじゃ」

「本当ですわ。リアの隣を歩くのはティルに決まってますの。ただ今回、逃走者は捕まえるなと指示が出てますの」

「妾たちの機嫌が悪化する前に行くんじゃな。さもないと襲いかかるぞ」


 そう言われてもまだこの街に用事があるんだけどなと苦笑していたら、ルマ、エワンと知らない少年の声が聞こえる。聞こえる方角を見るとタブレットを持った少年がこっちに来た。


「これはリア様、それからワイズ様も。これは失礼。余はシフォンと申します。それからルマとエワン。今は業務ではないのであなたたちを捉えることはできません。ですがこれだけ言わせてもらいます。ワイズ様、どれだけリア様を愛そうとも、ティル様も負けていないことどうかお忘れなきように。さあ行きましょう。お二人のお邪魔をしてはいけません」


 シフォンはルマとエワンを連れて行かれ、ワイズは少々怒っているのが伝わる。


「あいつ、なんだよ。俺たちの関係知ったかぶって」

「まあ言わせておこうよ。あれ、もうできたかな」

「そろそろできてるんじゃねえかな。仕上がり楽しみだな」


 にっと笑うワイズで機嫌が良くなり、私たちはさっきのアクセサリー屋へと入ってみた。そこにティルがいてワイズは私を後ろへやり、武器を構える準備をする。


「ここで会えるだなんて思わなかったよ。ワイズ、リア」

「まさか尾行してたとかじゃねえよな」

「いや、僕は館長に頼まれてここに来ただけだよ。手配書が消えたことで、気が緩みすぎない?僕の大切な人と一緒にお出かけだなんて余裕だね」


 ワイズが今でもティルに襲いかかろうとしてワイズの手を握った。ここで争ったらワイズが拘束されるのは確実。ライディー騎士団に歯向かった者たちは全員どうなったか知ってるでしょ。

 ワイズは私の瞳をみて襲いかかるのを止め、ティルは冷たい笑みを浮かべ、残念と言いながらこの店から出ていった。


「ワイズ…」

「ごめん」

「謝る必要はないよ。早く受け取って帰ろう」


 引換券を店主に渡し出来上がったものを受け取って、私たちは島へと帰る。ルシャンダも落ち込んでいる表情で、やっぱり私はライディー騎士団に帰らない選択を選ぶ。

 今日はティルたちに会ってしまったことで、ワイズも色々と考えたいのだろうと思い、明日、みんなで話すことにした。


 お風呂に入った後、部屋でくつろいでいたらイルルが入ってくる。イルルは私の隣に座りあることを言われた。


「ワイズとティル、どちらを選ぶん?」

「急にどうしたの?」

「たわしは未来予知見れるんやよ。リアたちの恋心も読み取れるんや」


 イルルに言われてしまい体温が上がってしまってしまいながらもイルルに伝える。


「ワイズだよ。ティルに会えたのはもちろん嬉しい。それでもね、どんな時でもそばにいてくれたワイズを選ぶ。ティルが敵側についたとかは関係ないよ」

「ほんまに?たわしにはティルへの気持ちが強いって見えるんやけど。原因はあれか。館長の息子やからやろ」

「そんなんじゃないよ。ワイズの気持ちを知っちゃったの。ずっと三人でいたからこそ、ワイズは言い出せずにいたんだと思う」

「リアはアホすぎるや。ワイズの気持ち知ったことで、ころっとリアは恋心を変えるんか?そうじゃないんやろう。もしここにティルがおったら、どうするん?それでもワイズを選ぶっちゅうの?」


 イルルに言われた通り、ティルが仮にいたとしたらきっとティルを選ぶのかもしれない。それでも今のティルはいつものティルじゃないし、正直この先の未来が怖くて仕方ない。未来は真っ暗で何が起きるのか予想ができず、どんな未来になるのかは自分次第。

 私が口ごもっていると、イルルは私の頭を撫でて言いすぎたやと謝った。 


「言いすぎたや。リアの恋心やもん。どちらを選ぶとしても、たわしは応援するさかい。困ったらいつでも言ってな」

「ありがとう、イルル。ワイズを選ぶって決めたのはそれ以外にもあるの」

「なんや?」

「最初はね、ティルを失ってみんな結構落ち込んでたの。私とワイズがしっかりしなくちゃって我慢して強がってた。島生活して少ししてからかな。ワイズが私の異変に気づいて、展望台に連れてってもらった時に言われたの」


 ワイズは私とティルの関係をまじかで見ていたから、あんなことを言ってくれたんだなと、思い出しながらイルルに伝える。


「俺の前では強がらなくていい。ティルのことでみんなが凹むのはもちろんのことだし、俺もティルを一人で残らせたこと後悔してる。ただそれ以上にリアがティルのこと大好きでいることは、昔からわかってたから。辛かったり、苦しかったりしたら、甘えてほしいって」 


 そこからはティルに会いたい気持ちを最初はワイズに甘え、次第にみんなが寄り添ってくれてた。するとイルルが抱きついてきて、こう言われる。


「やっぱりたわし、二人のこと応援するさかい」


 感謝を伝えイルルは自分の部屋に戻って行き、私はベランダに出て涼みながらネックレスに触れた。

 ワイズとお揃いで作ったネックレスにイニシャルを入れてもらったもの。いつかティルが戻ってくると信じて作った。もちろん、ティルの分もある。あの場で渡せたかもしれないけれど、今のティルは恐らく捨てる可能性が高いと判断したから言わなかった。


 ノックが聞こえ扉の方を向くとキアが入ってきて、ベランダに来た。キアは両方の人差し指を向かい合わせにつんつんしながら相談を持ちかける。


「僕の最大の悩み、相談してもいい?」

「どうしたの?」

「今までは兄貴しかいなくて本来の力を出せていなかったんだ。みんなが来てからはこっそり触れて、練習しても上手く能力使えなくて。どうしたらその、上手く姉貴みたいに能力が出せるのかな?」


 なるほどね。私の場合、基本的は治癒能力だけど、この遺伝子色の意味は吸収能力と随分前に館長から教わったもの。基本能力ではなく本来の能力が引き出せていないとなれば、まずはワイズと練習かなと思うけど、今はワイズをほっといてあげたい。

 そうとなれば使いこなせているレッツォに頼んだほうがいいのかもしれない。


「それじゃあ、レッツォに頼もっか」


 キアを連れてレッツォがいるところへと向かっていたら、叫び声が聞こえそっちに行ってみた。叫んでいた張本人は知らない青年。頭はボサボサのせいなのか顔がほぼ見えない特徴の青年はキョロキョロして怯えていた。

 一見不審人物に例えてしまうところだけれど、青年が着ている衣服に私たちは見覚えがあった。ルシャンダが慌てながら走って来て、落ち着いてでありますとその青年に伝える。


「ルシャンダが入れたの?」

「ハッキングしている最中にこの人が逃げている場面を見たであります。それでゲートを開いたと同時に入ったのでありますよ」


 青年は机の下に隠れてしまい、みんなが大丈夫だよと伝えるもしばらくは動きそうにない。一度私とキアで話してみることにして、みんなはここから離れてもらった。

 キアは堂々と青年が隠れている机に座り、私は椅子をどかして青年の状況を確認する。裸足で足は汚れているし、衣服も結構汚れていた。


「キア、ワイズのところへ行って大人用の服を調達してほしいって伝えて。以前、いたんだけどその人が全部持ってちゃったから」

「わかった。探してみる」


 キアに行ってもらい私が机の下に入ろうとしたら余計に縮こませていた。どうやって逃げ出したのか分からずとも隣に座り、傷になっているところを癒していきながら青年に伝える。


「私はリア。あなたと同じ場所にいた逃走者。ここにいるみんなもそう。この島は館長たちには見つけられない島だから安心して」


 そう伝えると青年は戻りたくないと呟きながら泣いてしまい、相当な訓練を受けていたのだろうと感じた。落ち着くまでここにいるとワイズが顔を出し、そこからはワイズと入れ替わる。

 ワイズと一緒に行きまだ恐怖心はあるとみて間違いはなかった。新しい仲間が増えたのは嬉しいけれどなんだろう。この違和感。胸騒ぎがすると思いながらもキアが来たことで、レッツォのところへと向かった。


「ルシャンダに確認してみたら、結構あの施設から近いところで発見したらしい。ただ妙なんだ。追っ手がいなかったらしい。ルシャンダも不思議に思ってたらしくても、逃走者には変わりないから入れちゃったって」

「私もあの人が本当に逃走者なのか違和感を感じてたの。あんなに汚れてるけど実際は忍ばせるためにわざとしているんじゃないか。少し様子をみよう」


 もしここで崩壊するようなことがあれば元もこうもない。それにお母さんが心配とレッツォのところに到着して、事情を説明しキアはレッツォと練習することになった。

 


 ある人物が逃走したと報告があり捜索をしているも一向に見つからない。あの人は一体どこへ消えたのかと考えるも、読みが当たりそうな予感だ。ルシャンダは常にこの周辺をハッキングしているのなら、すでにあの人はリアたちがいる例の島にいると仮定するしかない。

 また一人、また一人と逃走者が増える一方で、ライディー騎士団に入団する人たちも増えている。逃げ場がないと理解した者たちが全力で逃走者を追い詰める団。


 本来ならばあの人はライディー騎士団に入団する予定になっていたものの、入団する当日に脱走するとは思いもよらなかったことだ。そのせいで館長は怒り全力であの人を探せと命じられている。


「全く、あのぼさぼさはどこへ行ったんじゃ」

「さあ。もしかするとリアたちがいるあの島へ逃げたのかもしれない」

「本当によかったのか?店で会ったんじゃろ?」

「リアの瞳をみてわかってた。リアは今の僕を嫌っていること。無理やり連れて帰っても、リアが悲しむ姿だけは避けたいから」


 物言いたそうな表情をしているルマでも何も言わずでいてくれるから助かる。この周辺にはいないと確認が取れたことで僕とルマはシフォンとエワンと合流することにした。



 翌日、昨日来た人物はなんと私たちが知っている人物で、みんなはその人と遊んでもらっていた。髪がぼさぼさだったから全然わからなかったけれどこうやってみると懐かしいなと眺めていた。隣に来たワイズはその光景を見ながら、あることを私に言う。


「ザズが逃走した理由、ライディー騎士団に入団する直前だったらしい。それまでは色々と厳しい訓練を受け、入団後もそういうことが起きるんじゃないかってなんとか逃げ切れたっぽい」

「ライディー騎士団にとってはザズは必要不可欠だよね。それに仲間集めにザズは必要だったからよかったよ」


 ルシャンダがいてくれたおかげで助かったけれど、仮にルシャンダがザズを救っていなければ今頃、大きな罰が下されてい多ところだった。

 ザズは昔と変わらずにみんなと接している姿を見ていたら、棒キャンディーを食べながらキアが不機嫌な表情をしてやって来る。


「姉貴、ワイズ、ちょっといい?」

「どうしたの?」

「ここではちょっと話しずらいことなんだけど」


 なんだろうと思いながらルシャンダがいるモニター室へと入ったら、そこにコルアもいた。キアは机に座り話し始めた。


「ルシャンダから教えてもらったけどさ、ザズは警戒したほうがいい」

「なんでだよ」

「これから起きうることにザズは関与してるってイルルが言ってた。それにザズのせいでこの島が崩壊することもわかってる。ただ一つ味方になるか、そのまま敵となるかはコルアが鍵なんだ」


 イルルって言ってたけれど、おそらくお兄ちゃんが見てきた複数の未来で間違いはない。キアは、これから起きようとしていることも全て把握している。あえてコルアも話を聞かせるようにしたのは何か意味があるのだろう。

 あたしもと疑問を抱くコルアで、キアは資料棚へと行き、ある一つの資料を手にし、ホワイトボードに貼り付けた。


「こいつ、覚えている?」

「コルアの足を切断した奴だな。ザズがそいつと関わっているってのかよ」

「まあそうなるかな。未来ではコルアの足が戻る未来と戻らない未来がある」

「どちらの未来がザズは味方になるんでありますか?」


 そこでルシャンダが疑問に思ったことを口に出したら、キアは瞳を下にし私たちは察しした。足が戻らない未来が味方になることを。それでもコルアはキアの手を握り、教えてくれてありがとうと告げる。


「もともと、足は諦めていたほうだもの。それでザズを味方にする未来にするには、どうしたらいい?」

「その通りの未来になるかはわからない。ただその未来に辿り着くにはある場所にコルア、それから姉貴とザズが行動しなくちゃならない」

「俺は?」


 ワイズはいないときっぱり言われ、少しショックを受けているワイズを慰めているルシャンダであった。ワイズは一旦置いておくとして、キアに質問する。


「ある場所ってどこ?」

「シガッグ街である人物と接触することになるけど、名前はわからない。会えばコルアがわかった表情をしてるってイルルが言ってたから」


 そこまでお兄ちゃん、未来が見えるだなんてライディー騎士団に捕まらない理由もなんとなく理解してしまいそうだった。とにかくコルアとザズ三人で行動してみないとその先の未来はわからないことだし、普段通りに動くしかなさそう。


「わかったわ。とにかく警戒はせず、普段通りにリアとザズで行動すればいいのね。すぐ出られるように準備しとくわ」


 コルアは先にモニター室を後にし、私も準備は済ませておこうと思ったが、やらなくちゃならないことが残っている。


「ルシャンダ、大事な話があるから、みんなを食堂に呼んでほしいの」

「わかったであります」


 ルシャンダは早速、みんなを呼んでもらっている間にどう話すか三人で話し合う。


「ギーディスが教えてくれた情報をどう説明する?」

「こうは?ライディー騎士団のうわさを聞いて、その期間中に仲間をかき集めるか、それともライディー騎士団に戻って、例の化け物を倒すかって」

「僕は外にあまり出ていないことだから、伝えるとしたら姉貴の言葉でみんなは一つに絞らずに考えると思う」


 私の言葉でみんながどう思うのかは想像しにくい部分もある。みんな、ライディー騎士団に戻りたいとは思っていないのは確かなこと。それでも選択肢を与え、みんなの意見を聞いて判断するのもいいのかもしれない。

 みんながぞろぞろと食堂に入って行くのが見え、私たちも食堂へ向かうことにした。



 席に到着したみんなの場で私はギーディスからもらった情報とは伝えずに伝えていく。 


「この前、みんなに伝えたことについて、少し意見を聞きたい。手配書が今、消えたことで仲間をかき集めるか。それか」


 そこで口を閉じ、本当に言っていいものか不安でいたらワイズの手が背中につき、顔をみると大丈夫という表情をしていた。顔をみんなに向け直し、言葉を綴る。


「これからファンズマが多く出現するのは確実。私たちはこれまでライディー社の力を借りずとも倒せた。けれどこの先、私たちが倒せない強敵に出会した時、戦っている最中に必ず来てしまう恐れがある。もう一つの選択はライディー騎士団に戻る選択。みんなはどうしたい?」


 みんなの表情は曇り、ライディー騎士団でのことを思い出しているのだろう。帰ったとしても今のような生活に戻れないのはみんなも理解している。

 一番下であるソアレはお人形をぎゅっと握り、また一人になることを考えているようだ。するとレッツォが言い出す。


「確かに今後、ファンズマに手が負えなくなる。それに無理してライディー騎士団に帰らなくても、ライディー騎士団にさせられた訓練を活かしつつ、この島でやっていけばいいと迂生は思ってる」


 レッツォの言葉でみんなは無理したくないと発言し、ライディー騎士団には戻らない方向性になった。そうとなれば今までやってきた訓練を見直して、チームだった人たちとやっていけばいいかな。


「みんな、ありがとう。それじゃあ、仲間をかき集めながら今までやってきた訓練をやっていこうか」


 元気よく返事をもらいスケジュールは今度考えることにし、それまでは個々に訓練をしてもらうことにした。

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