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ブラッドカラー  作者: 福乃 吹風
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78話 こっそり

 あれから私は外出の許可が下りられず、エルラド族の楽園で過ごしていた。ティルの子はまだ宿らずで、少しほっとしていた部分がある。

 何も起きずこのまま何も起きないことを願いながら、読書をしているとまだ勤務中なはずなのに、シフォンがやって来た。シフォンは少し照れていると言うことは、キアと何かがあったんだろうと察しする。


「リア様、少しお時間よろしいでしょうか?」

「うん。平気だよ。何かあった?」

「この度、余とキアは色々と話し合って、秋に籍を入れることにしました」

「おめでとう。パトレア様には?」


 お話しましたと笑顔で言うから、パトレア様に許可が出たってことなんだね。


「それでリア様にお話しなければならないことがございまして」


 ん?と本を閉じてシフォンの言葉を待っていると、シフォンは段々と赤くなり、もしかしてと思ってしまった。けれど私が思っていたことではないようで、シフォンは私に告げる。


「パトレア様とお話をした際に、条件を言い渡されたんです。余は本来ならばここにいることは許されない存在。そのためティル様とリア様と過ごした記憶を抹消し、地に降りてもらうことが条件になる。キアもリア様たちのことを忘れるということなんです」


 キアとシフォンの幸せを邪魔させたくはないし、パトレア様から離れるのはいいことだ。


「私は大丈夫だし、ティルを元に戻す方法は私一人で探してみるから、シフォンはキアのことを気にかけてくれればそれだけで十分だよ。まあワイズが違和感を感じて元に戻してくれそうだから、それにかけてみる。だから気にしないで」

「リア様…おそばにいながらも何もできなくて」

「いいよ。キアをよろしくね」


 いつエルラド族の楽園を去るのかはわからないけれど、二人が幸せでいてくれることを望む。シフォンはありがとうございますと私に告げ、仕事に戻ってもらった。

 なぜこのタイミングでシフォンとキアが地に降りられるのかが疑問と思い、パトレア様のお部屋へと行ってみることに。


 行ってみるとパトレア様は普段通りに空の海を眺めており、私が来たことでこちらに身体を向け、どうしましたと微笑む。


「パトレア様、あの」

「キアとシフォンのことでしょう。そろそろ打ち明けなければなりませんね。キアは元々私の子ではないということ。私の子はただ一人、リアだけなのですよ。わかったのなら、下がりなさい」

「キアとお兄ちゃんは誰の子なの?」

「教えるつもりはありません。血が繋がっていない兄妹のことは忘れて、ティルのことだけを考えるのです。いいですね」


 お母さんはこのことを知っていたのと聞きたくても聞けなくて、パトレア様は天魔ジェルロを使ってパトレア様のお部屋から出てしまった。

 入りたくても天魔ジェルロが邪魔をして入りそうにない。渋々私は自室へと向かっているとピットから呼び止められる。


「リア様、パトレア様から申しつけられ、これを渡すようにと」


 ピットに渡されたのは私のスマホで、持たせてくれなかったのになぜと混乱しているとピットが言う。


「リア様が苦しむ姿は拝見したくないようですが、連絡は控えてくださいとのことです。唯一連絡していいのはティル様と我々のみ。誰かに連絡を取っているような行為が見受けられた場合、スマホは没収になるのでご注意ください。では」


 用件だけ伝えピットはパトレア様のところへ戻ってしまい、スマホを起動させるとメッセージアプリに数字がありタップするとワイズがミライの成長を載せてくれた。

 昔ワイズに送ったように、ワイズも真似して写真と写真の題名が入っている。もうミライは四歳で言葉も徐々に覚えているんだろうなって気がする。そして最新の写真にはミライとノゾミとワイズが写っており、必ず助けに行くからなという文面だった。


 返信したいけれど返信はできない。それでも写真を保存し、壁紙を三人が写っている写真にした。ティルに何か言われそうでも、この壁紙にしておく。

 部屋に戻ってスマホで情報収集していると、ティルからメッセージが届き、内容は今日は帰れないとあった。珍しいと思いながらもルシャンダが作った了解スタンプを押す。少し気が楽になりながら、ルシャンダが暇つぶしに作ったゲームアプリで遊ぶことにした。



 リアにスマホを渡すようにパトレア様に告げておいて良かったと思いながら、資料を確認しているとシフォンとキアが入って来た。二人は僕に辞表を出し、寂しくなるけれどこれは決定事項だから、口出しはしない。


「下に帰っても、ここでは歓迎するからいつでも来なよ」

「姉貴のこと、頼むね。あのさ、ティル」

「言わなくていいよ。けりはつけるつもりだから。シフォン、キアを大事にね」

「はい、ティル様。今まで本当にお世話になりました」

 シフォンはようやく僕からの卒業をすることによって、若干寂しくなるもまたいつでも会えると信じている。

 キアは先に帰って帰る準備をするそうで、キアがいなくなったことで、本題に切り替えた。


「以前調べてもらっていた件、どうなってる?」

「はい。花火大会で起きた現象は、やはり例の組織が関係しているようでした」


 タブレットを見せてもらい、花火大会で起きた現象というのは観光客を焦らせ、その隙に何が起きていたかということだ。僕はなぜか深い眠りについていたから、あまり記憶がないけれど、あのビーチでリフレッシュしていた理由は別にあった。

 ビーチベッドに寝っ転がり、タブレットで見ていた無差別事件がある組織が関係しているということだ。その組織はエピルスと言って、半分ファンズマの人間たちがいる組織。フリジンダ社の子会社的な位置を示しているが、別のエピルス集団がいるということだ。


 ファンズマ帝王のヨウミはそれに関して、どう感じているのかは定かではないけれど調べておく必要がある。


「ありがとう。後は僕一人で調べてみるから、シフォンはみんなのところに戻ってほしい」

「ティル様、お一人で大丈夫でしょうか?」

「平気。このことは内密に頼むね。仮にヨウミが指示を出していることがはっきりしたら、弟の会社が危険になる。その時はシフォン、弟を頼む」


 はいっと返事をもらい、シフォンは深々と頭を下げて、R・D社を出て行った。デスクトップを見つめてスリープ状態にしローブを羽織って、僕は密会の場所へと向かう。

 パトレア様に気づかれてるかは不明であっても、この日をずっと待っていたと誰もいないか確認し中へ入る。以前、ロンゴールとルワードが使っていた密会の場所。そこに入った瞬間に抱きつかれ、会いたかったとニディアに言われた。ごめんと強く抱きしめる。


「誰も知られてない?大丈夫?」

「平気。ティルのほうは大丈夫だった?」

「演技はだいぶ慣れたほうだよ。最初リアにワイズの能力とミライの能力を発動させた時は驚いたけどね。パトレア様に気づかれないようにと、リアと今も演技してる。いつばれるかはわからずとも、僕はリアを連れて脱出することをワイズに告げて」

「うん。絶対にワイズお兄様に伝えるね。リア義姉ねえ様は大丈夫?」

「大丈夫。ニディアのこと気にかけていたよ。なんとかヴェルディと接触しても、あの箱には触れさせてはくれない。つまり、あそこにアイズとノースがいるという証拠だ。必ずあの箱も回収するから、ニディアはそれまで僕と会っていることはワイズ以外伏せておいて」


 うんとニディアから返事をもらい、ニディアは離れ、少し頬を染めていた。みんなが恋をしている中で僕とニディアは遠距離プラス禁断の恋をしている。またしばらく会えないこともあって、僕はニディアに口付けをしていく。

 しばらくはできないこともあって、ニディアはあることを口にし、少しびっくりしてしまうも、ニディアの願いを聞くためニディアをソファーに寝かせた。本当にいいんだねと僕はニディアを襲ったんだ。




 ニディアの寝顔を見てこれが続けばいいと思いながら、そろそろ帰らないとパトレア様に気づかれそうだと服を着る。スマホを見ると着信が入っており、確認するとピットからだった。

 どこにいるんですかと怒りスタンプ付きでメッセージも入っており、ここにいることは気づかれていないような感じだ。後で送るかと着替え終え、ニディアを起こさずに帰るのはなと思っていたらニディアが起きる。


「おはよう、ティル」

「ニディア、おはよう。そろそろ行かなきゃ」

「行って。後はニディアが綺麗にしておくから。ティル、気をつけてね」


 うんとニディアにハグをしキスをして、僕はエルラド族の楽園へと戻ったんだ。



 一夜を共にしてしまってもリア義姉ねえ様は怒らないよねと思いながら、ニディアも服を着る。ティルの唇がまだ感触があるように指で触れてしまった。ティルってあんな大胆な人だったかなと思いながらも、部屋を綺麗にし出る。

 朝日が登り始め、今日という一日が始まろうとしている中、ニディアはある場所へと向かうことにした。


 あそこを教えてくれたのはルワードおじ様であって、襲われずにいられたのが幸いだったかもしれない。お礼をしに革命軍の基地に訪れてみると、いらっしゃーいとロビーでニディアを待っていたらしいズユ総帥がいらっしゃった。


「おはようございます、ズユ総帥」

「おはよう、ニディア。敬語は使わなくていいよー。せっかく来てくれたけど、ルワード、いまここにいないんだよね」


 てっきりここにいると思ってたんだけどなと思っていたら、ズユがニディアの手を握ってエレベータに乗る。最上階へと入り総帥部屋に入ると、そこにいたのはデザン隊長だった。


「デザン隊長、なぜこちらに?」

「総司令官から何も聞いてないのか?この前、総司令官に伝えてカディヴィア社を辞めたというより、スパイとして動いてたことを打ち明けた。俺様の本当の名はリク。陸軍大将だ」


 相変わらず刺青を見せびらかしたまま動くデザン隊長で、名刺をもらうと本当に陸軍大将なんだと知る。それにしてもリク陸軍大将ってなんか言いずらいと思ってしまった。

 まあ座ってとズユに背中を押されソファーに座り、なぜかリク大将はズユが隣に座ると頬を染めてそわそわしている。二人はそういう関係なんだと思いながらも、ズユに言われてしまう。


「ティルとどうだった?」

「なぜそれを知っているのですか?」

「そりゃあ風の噂で聞いちゃったからだよ。ただね、リアは帰って来ない可能性が大きい。それを覚悟してもらう必要がある」

「どういうこと?ティルはリア義姉ねえ様と一緒に脱出するって」


 ズユは資料がたくさんある棚から一冊を取り出し、天魔ジェルロの生まれ方が記されいるものだった。創造主の能力者が作れる天魔ジェルロ。おでこに第三の目を植え付け、創造主の思いのままに動かすことができるという。

 天魔ジェルロに姿を変えられた者たちは永遠と元の姿には戻らず、創造主が死したとしても新しい創造主に従う宿命。


「わゆが思うにね、パトレア様はすでにリアのおでこに第三の目を与えている。たとえ逃げたとしても、その場で発動させればみんなに危害が及ぶ。だから花火大会の日、ワイズと再会したとしても、リアが帰ったのはそれが原因かもしれない」


 リア義姉ねえ様の幸せをこれ以上邪魔するだなんて酷すぎる。


「俺様はある組織と戦っていたから、駆けつけられなかったけど、ズユはあの光景見ていたんだろ?」

「まあね。ミライがリアを助けようとする姿は想像以上だったよ。そうだ」


 手を合わせてまた資料の棚へと行き、どこだったかなと資料を見ては投げての繰り返しをする。散らかった資料をリク大将がまとめていた。

 あったと片付けないでニディアにある資料を渡してくれる。


「これは極秘っちゃ極秘なんだけど、ワイズに渡してあげて。エンディードがまだ出ていることもあって、花火大会の会場が封鎖状態になってるらしいから」

 

 ペラッと見せてもらうとエンディードの消し方や体内から消す方法も書かれてあった。こんな貴重の資料をもらっていいのと思ってしまうほどだ。


「本当にもらっちゃっていいの?」

「いいのいいの。但し、ワイズに言っておいてくれる?ギブアンドテイクだから、ワイズから何かをもらいたい。そうだなーうん。これにしよう。ノアをちょうだい。ノアを渡してくれないとその資料は渡せない。ワイズと一度話し合ってもう一度来てくれる?」


 ワイズお兄様にとってノアは必要な人材でもある。ワイズお兄様はノアを渡さないと思うけど、ノアはきっとリア義姉ねえ様の子供たちのために動くかもしれない。資料は一度返し、わかったと告げる。


「じゃあお願いね」


 ズユたちにお辞儀をし、ニディアは一度ワイズお兄様がいるであろうホテルへと向かった。



 ニディアが行ったことで、わゆは閉め切っていたカーテンを全開にし関係図をみる。ニディアには申し訳ないけれど、利用させてもらうよ。


「リク、ソラとカイを呼んで来て。今後について話がある」

「ズユ、ルシャンダには言わなくてよかったのか?あの時、俺様とルシャンダが喧嘩したことで、ルシャンダ怒ってるんだろ?せっかく行きたかったイベントも破棄にさせちゃって悪かった…」

「いいよ。あれからルシャンダから情報もらえないのは残念だけど、ルシャンダを巻き込みたくはないの。お母さんが成し遂げようとしたことを果たすまでは、ルシャンダには会わないつもり」


 本当はあのイベントに行きたかったけれど、そろそろパトレア様が動き出しそうで、忙しくなりそうだから諦めるしかない。リクは後ろからハグして、詫びはきっちりするからと言い、ソラとカイを呼びに行ってもらった。

 リアがパトレア様から受けているとなれば、ワイズとリアはもう会わせられない状況になる。あの古代文字を解読するにはまだ時間が必要だ。

 ヘリットちゃんは人間まで戻せられたけれど、古代文字と翼が残っている状態。それに自我を持っていなく、ただ一心を見つめているだけ。確保した他の天魔ジェルロになった人たちも、同じ現象が起きている。


 これがパトレア様が求めていたものなのと思いながらも、この関係図をみると鍵となるのはこの七人の王子。以前デッドハラン王国の者たちが支配した国は王子が生まれた国でもある。今は元に戻り普通の国へと戻っているけれど、パトレア様はきっと七つの国を襲うのではないかと感じた。


 ロンゴールはそれを知って七つの国を滅ぼそうとしていたのかは定かではない。

 レッドヴィークにあるカディヴィア、オンジーレにあるロッガン国、イエロードにあるデンパット王国、グリディアにあるフラワーラ王国、アクアリーアにあるスノーリア王国、ブルーバスにあるマーメイル王国、ぷルパガースにあるドクドク王国。

 この七つの国が滅ぼそうとしていたけれど、滅びずに済んだ国。

 けれどデンパット王国はデッドハラン王国に一度侵略され、スノーリア王国はファンズマが王となっている。


 こうやってみるとそれ以外の国は、今のところ無事か。それともわゆが探っているあの組織に侵略されているかになる。調査員を各国に行かせているも情報はまだ得られてない。

 

 見ているとリクがソラとカイを連れて来てくれて、今後について話していった。



 ミライは自分が出したエンディードと遊んでおり、どうやったら消えるんやらとノゾミを抱っこしながら様子を見ていた。ノアが来てくれたけれど、イルルが怪我をしたことでなぜか島へと行ってしまったからな。

 ロンゴールには一応連絡はしてあるけれど、すぐには来れないと言われてしまった。それまではここを封鎖するしかないなとそれ以外のみんなはビーチで遊んでいる。ノゾミはリアに会えないけれど、泣くことはなくミライを見て笑っていた。


 エンディードとミライが遊ぶ写真を撮り、こんなことが起きたよというメッセージを送ろうとしたら、今まで未読だったのに既読がついている。リアが見ているのかと思い、リア大丈夫と聞いてみるも既読がただつくだけだった。

 ノゾミは俺がスマホを見ていることで、スマホ画面に触れたら、なんとリアの様子が見れる。リアは愛おしそうな瞳で画面を見つめてるも、ごめんねと言っているような口が開いた。


「まんま、まんま」

「ママだね。ママに会いたいよな。早めに助けに行くから、もう少し我慢しようね」


 ノゾミの髪の毛を整えそう伝えると、ノゾミはきゃっきゃっと笑って画面をみる。そしたら俺たちのことが見えているようで驚いている表情をしていた。

 リアはこのことがばれていないか周囲を見て、俺らに手を振るから俺も手を振る。音声は聞こえないけれど、ノゾミが手を離すと画面が元に戻った。ノゾミの能力って人と繋ぎ合わせる能力なのかは、後で能力検査をしよう。

 パパとミライに呼ばれエンディードから降りてこっちに来る。


「楽しかった?」

「うん!楽しかった」


 それはよかったとノゾミをベビーカーに乗せて、ミライはノゾミを笑わせていると、ワイズお兄様とニディアがやって来たんだ。


「ニディア、引きこもり生活は卒業したんだな」

「んっもう。ワイズお兄様ったら。ニディアは元から引きこもってないもん」


 どうなんだかと思いながらも、二人で話したいことがあるようで、タングに子供たちを見ててもらい、ホテルの中なるカフェで話を聞くことに。


「ワイズお兄様、ニディアね。実はティルと接触していたの」


 へっと数秒固まり思わず大声出しそうになって、ニディアが俺の口を塞ぎながらシーっと言われる。落ち着け俺と思いながら、大丈夫と合図して、ニディアは手を離し照れ笑いしながら小声で言われた。


「ティルとリア義姉ねえ様が連れ去られた時にね、リア義姉ねえ様はワイズお兄様の能力とミライの能力を持っていたらしくて、それで二人はあれからずっと演技をしてるらしいの」


 仰天ニュースでわざと演技していたとは知らず、もっと早く演技だって気づいていればよかった。ならなぜ二人は脱走することはしなかったのか、疑問に思っているとニディアが綴る。


「ティルがリア義姉ねえ様を連れて脱出するって言ってたの」

「いつになるかは?」


 ニディアは首を横に振ってまだ未定らしいけれど、脱出の準備はしているんだと理解した。俺たちもそろそろ準備は進めといたほうが良さそうだな。


「別件なんだけど、エンディードを消す方法を知ったの」

「どうやって?」

「それがズユ総帥と会って、ギブアンドテイクで情報を渡すらしいの。その条件がノアを革命軍に入ることが条件。ノアはカディヴィアの総長として動いているけれど、なぜかワイズお兄様からってことになってて」


 ノアはカディヴィア社の総長として動いているから、母さんとギブアンドテイクをしたほうがいいのではないかと感じた。けれどエンディードを消さないと、観光客に迷惑がかかるからな。ここはノアと相談すべきかと悩んでいたら犬が登場する。

 ここってペット可のホテルだったっけと思いきや、人間になったことでセイワンだと気づいた。セイワンはニディアの隣に座って答える。


「ギブアンドテイクはやめたほうがいいかもしれない。デザンがあっちの人間だったことで、総司令官は荒れている。ここでノアを引き渡せば、おんたちは総司令官を止められなくなる」


 母さん、俺たちには荒いとこ見せたことはないけれど、カディヴィア社では荒いところを見せるのか。何かいい方法はないのかと考えていたら、スマホがピコンと鳴り誰かと思えばロンゴールからだった。

 

 連絡遅くなってすまない。エンディードの消す方法を教えるから少し待っててくれ。


 よかった。ならロンゴールに任せることにするとして、ニディアに伝えた。


「ロンゴールが来てくれるから大丈夫そう」

「わかった。それならそう伝えとくね」


 頼むなと告げるとニディアは鈴を使って行ってしまい、セイワンは犬の姿となってビーチで泳ぎに行く。俺はミライとノゾミのところへと戻った。

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