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ブラッドカラー  作者: 福乃 吹風
77/195

77話 イルルが見た未来

 みんなが花火大会へと行っている間の話になるんや。

 たわしはホムリの花火を見に行きとおかった。せやけど、たわしには会う資格がないと思ってなぁ。窓に座って海を眺めていたんや。


 占っている最中に、リアと接触する未来を見て、リアはたわしのことをどう思っているのかわかっていたとしても行けへん。

 あの場には父上もいたさかい、必ずたわしの能力が欲しいがために現れたとしか言いようがなかったんや。


 今頃楽しんでいるようやなと、ぼーっと海の景色を見ていたらピコンとスマホが鳴る。


 誰やと確認したらネフィラからで、イルルも来ればよかったのにと言う文面といくつかの写真が送られていた。楽しそうでなによりやと送り、ルシャンダも行ってしもうたから、島の留守番を頼まれたさかい。

 しっかりチェックやと見回っていたら、浜辺に倒れているノアがおったんや。


 慌てて駆け寄り、どないしたと揺さぶっても、反応がなくサリラを呼ぼうとしたら、たわしの手にノアの手が乗っかる。


「大丈夫なん?」

「イルルっ。俺はどうしたらいいっ」


 何があったんやと戸惑っていると水晶玉が光り出して、たわしはそれに触れるとなんやこれ。


 その未来はティルとリアがいてリアに抱っこされておる子がいるんや。ワイズが追いかけようともそれが遠ざかって行き、そして場面が切り替わった。

 ティルの姿はなくリアはその子と一緒に、知らぬ女のところへと行く場面。それにこれは成長したミライとノゾミがリアを救う場面で死し、ワイズはそれによってティルの子を刺すという場面であっても、リアは表情を失っているかのように突っ立っているんや。


 現実に戻り見たくもない未来を見てしもうたでと、ノアはそれを防ぐために動いているということなんか。


「イルルにも見えたなら」

「それを防ぐ方法なんやろ。そやかて、ティルは未来にいなかったんやけど知ってるんか?」

「ティルはウラデュエ戦争で確実に死ぬ運命を辿る。何通りの未来を見てきても、死す。まるでワイズの死がティルに降りかかっているような感じがするんだ」


 ワイズはあの時点で死ぬ運命だったけれど、未来を変えたんや。それによってワイズは二児のパパで親バカになっとる。リアの大事なもんが必ず死の運命を辿ることになるなんて信じられへんよ。

 このことはまだワイズには打ち明けないでおいた方がえぇよな。そうしないとギーディスのように社を放置する可能性もあるし、ここはギーディスと話すべきか。


「今度はティルの死を阻止するために動いてるんやろ?ギーディスたちには話したんか?」

「話せてない。ギーディスたちがティルによって殺される場面もいくつか見てきた。そのせいでワイズはティルを敵視するようになるんだよ」


 義兄弟になるはずがそれは程遠い未来となってしもうたか。ニディアはどう思うんやろうとノアに聞いてみる。


「ニディアには話したんか?」

「話せるわけがないだろ。ニディアは宝物が壊れると、引きこもる生活になるんだ」


 知ってはいるがニディアは少しずつ前に進んでいる未来が見えとる。せやから心配はいらないと思うでと、ノアを励まそうとしたら、再度未来が見えるような感じで、水晶玉に触れたんや。


 今度はなんやと見るとそれはノアの未来やった。ノアが知らない女と手を組んでいる未来が見えてしもうた。よく見るとその女、確かヨウミが言っていた女ではないか。名前は確かズユと言ったな。協力する振りをしてもしや何か企んでるとしか言いようがないんやけど、ズユの未来に関しては何も見れへん。

 もう少し様子見ていたら何か見れるかもしれへんなと、ノアを励ますことにしたんや。


「ニディアに話しても大丈夫やと思うで。少しずつ前に進んでいる未来が見えとるんや。話したらもしかすると未来が変わるかもしれへんよ」


 ノアはそれでもたわしよりいろんな未来を見とるのは当たり前や。こんなところでくじへんでと思っていたらわっとなる。

 胸がドキドキして、ノアの心臓が聞こえそうなぐらいむっちゃ近いんやけど。まさかわざとしとるんやないよねと、ノアの腕を離そうとしても離れへん。

 たわし恋愛はまずしない派やし、彼氏ができたとしても未来見えるやから、恋は全然してへんかった。ノアがたわしに興味を抱くやなんて信じられへんよ。たわしの未来、見たことなかったんやけど、もしかしてノアは未来で自分の未来見たんかな。そう考えると、耳が赤っ恥になるぐらい赤くなってそうや。


「ノア?そろそろ離してくれへん?恥ずかしとうて」

「今は二人っきりだから別に気にしなくてもいいはずだ」

「そうやけど、ほら防犯カメラがあるさかい。ルシャンダやサーバー対策部に観れられたら恥ずかしいやろ」


 言ってみると、それもそうかとノアは離れてくれたんやけど、ほっぺが赤くなっとる。初めてのことでノアがほんまにたわしのこと思っているやなんてなぁ。

 お互いなぜか見れへんで、見回り一緒に行こうかと言われたから、島を回っていくことにしたんや。


 そうは言っても喋らず進んで行き、何か話題をと考えるも何も思いつかへん。するとノアから話を吹っかけてくれたんや。


「さっきはなんというか、ごめん」

「別にえぇけど、急にどないしたん?ノアが今まで見せへんかったから、正直驚いてるんやけど」

「俺さ、リアとキアを守るためにいつもいないだろ?その代わりイルルはさ、二人のそばにいてくれていたこと、未来でわかってた。未来のイルルを見て、現実にいるイルルを見て、なぜか惹かれてたんだ。どんな時でも二人に寄り添ってくれたその姿に救われてたよ。ありがとな」

「たわしはその、能力が未来予知やから、そうなる前にリアやキアのそばにいたり、相談に乗ってただけやで」

「それでも俺にとってはだいぶ助かってる」


 ノアの笑顔は太陽のように眩しくて、そこで恋愛関係になるとは限らずとも、さっきから胸のドキドキが止まらへん。なんやろうか。たわしの能力とノアの能力が近いからやろうかと思ってしまうほどや。

 ノアはたわしでえぇんかと目をじっと見つめていたら、また未来が見えそうやけど、水晶玉に触れずノアに聞いてみる。


「たわしでえぇの?未来を見ても怒らへん?」

「俺も未来見に行くほどだから、怒らないよ。返事は急いでないから、じっくり考えて。もしかすると俺がいない場合もあるから、決まったらこの鈴を鳴らしてくれれば駆けつける」


 たわしの手のひらに鈴を渡しノアは先へと進んで、その鈴を持ちながらノアの隣を歩く。


「ノア、あのな、恋バナじゃない別の話なんやけど、聞いてくれへん?」

「みんなには言えない感じの話なら聞くよ。どうした?」

「たわしが見てきた未来で、それが起きてしまうんやないかって恐れていることがあるんや。大抵の未来はたわしが見てきた未来通りになるさかい。起きてしまう未来というのはファンズマやヨウミたちが絶滅する未来。これは知っとるん?」

 聞くとノアは遠くを見るような瞳をして、声のトーンはそのままであっても、どこか寂しそうな感じがしたんや。


「知ってるよ。まだそれはヨウミたちには告げてない未来。あの人がたとえ死したとしても望んだ未来となる。防ぎようがない未来」

「未来を変えることはできへんの?」

「ここ最近、未来を見て動いたとしても、失敗ばかりなことが多くなってきてる。もしかしたら俺を阻止できる能力者がいるのかもしれないと思い始めてるよ」

 

 そうなんやねと歩いていたら、また水晶玉が光り出しやから、確認してみるとこういう未来が頭に流れ込んだんや。嘘やとたわしはボトッと水晶玉を落としてしまい、それを拾ってくれるノア。

 信じられへんことで、ノアにどう伝えればいいのやろうと思ってしまうほどや。


 さっき見た未来は、未来からやって来たノアが今のノアを阻止している未来で、未来からやって来たノアの服装。あれは紛れもなく、エルラド族が着ているような服装やった。

 違う未来ではノアがエルラド族の楽園にいるということになるってことや。


「何が見えた?」


 このノアが仮に未来から来たノアやとしたら、伝えにくいことで、確かにノアはこの三年間未来に行ってから帰って来てへん。たわしが一人でここにいることも未来で知っていたなら尚更や。

 ノアがそもそもたわしに興味を抱くことも実際にないんやったら、警戒すべきかもしれへん。


「ノア、はっきり言うで。未来から来たノアやろ?現在のノアはどこにいるんや!」


 これで表情を変えたら未来から来たノアやと思ったら、キョトンとした顔でん?と首を傾げたんや。現実のノアやったとたわし何やってんやろうと思っていると、大笑いされてしもうて、余計に恥ずかしいや。


「現実の俺だよ。ただ未来の俺は気配を消して俺たちを見ているのは確かなことだから気をつけて」

「なんやて。それをはよう言え」

「一歩遅かったら、未来の俺がイルルに話しかけていたかもしれない」


 焦らせよってとペシっと叩き、用心しとかないといけへんな。


「どうやったら現実か未来かわかるんや?一応知っておかないと普通に話しかけそうなんやけど」

「右目に傷があるのが未来の俺。今の俺はなんもないっしょ?」


 なるほど。右目を失っているのが未来のノアと判断すればえぇんやな。このことはみんなにも共有するとして、そろそろ夕方になる頃や。


「覚えとくさかい。なぁノア」

「ん?」

「たわしの未来は見たんか?」


 ノアは人差し指を口につけて、秘密と言われながら浜辺に座り夕陽が沈むまで、のんびりとノアと過ごしていったんや。



 キアと同じ家に住んでいる俺は、その夜、イルルが寝たのを確認し、未来の俺と接触をする。さっきイルルに言われた時はそこまで未来を見てしまうとは想定内だった。

 俺はたまに未来の自分と接触することがあり、邪魔されていることも実は知っていたからだ。歩いていると目の前に未来の俺が、立っていて足を止める。


「また邪魔をしても、俺は未来通りにはならないように動く」

「リアはこのままティルといる運命となっている」

「違うだろ?ティルはウラデュエ戦争で死す。リアの隣にいるのは誰なんだ?」


 俺はそこまで未来を見て来てはいないけれど、未来の俺はエルラド族として動いていることだ。そこにリアの隣にいるのってまさかと未来の俺を見る。未来の俺は片方だけ口元を上げ、リアの人生を滅茶苦茶にするなよと未来の俺に挑むも消えた。

 こうなることは一番に避けたいことだが、リアを守るにはあの楽園に行かなければならないってことか。


 まさかという人物はヨウミであるということ。ルマの能力を奪えば簡単にティルの姿となれるからだ。ファンズマやヨウミたちが絶滅する未来というのはそういう意味をしているというのか。

 まだ理解が不明な部分があるし、ヨウミはリアに執着をしているよりかはファンとしてリアを支えている。俺には見せない表情があるというのかと、考えてるもヨウミの面白さしか思いつかない。


 明日、イルルにヨウミの未来予知をしてもらうしかないようだな。その場で突っ立っていながら考えているとチリンと鈴の音が鳴り、後ろからたっだいまと俺に飛びついてきた。


「反応悪いにゃん、もっと喜べにゃんよ。さてはノアを狙っている奴がいるのにゃ?」


 シャッシャッとリンは周囲を見渡しているも、誰もいないよと猫の手を払う。


「リン、一つ頼みたいことがある」

「にゃににゃに?」

「猫の姿となってヨウミとしばらくいろ。まだヨウミにはリンの正体を知られていないはずだから、どのタイミングでヨウミが敵となるのかを確かめておきたくて」

「にゃにゃ、ノアまた一人で未来を見に行くにゃら、わにゃも行きたいにゃけど、ノアの頼みなら仕方ないにゃ。その代わりまたたびちょうだいにゃ」


 今持ってたかなとポケットを漁ると持っていて、それを上げるとわーいとがぶりつくリン。リンは元々野良猫で貧弱になっていたところ、俺が拾った。

 しばらくしてリンのお世話をしていながら、仕事をしている時に、誤ってリンが研究室に入ってしまい、溢れた液体を舐めてしまったことがきっかけで、猫人間の姿になれる。時折寝ている時、リンの抱き枕にされることがしばしばあって最近は俺の隠し部隊として動いてもらっていた。ご飯類はもちろん、キャットフードやまたたびとかである。


「にゃあノア。ノアはいなくならにゃい?キアがいなくて遊び相手がいにゃくにゃったから、寂しいにゃ」

「ここにいれば必ずキアは戻ってくるし、遊び相手はここにいる人たちが遊んでくれる。リンを置いて消えたりはしない。ただ俺の恋は邪魔しないでね」


 それを告げるとリンはにゃあと俺にまた飛びついて、こらと離れようとはしなかった。ノアは誰にも渡さないにゃと言っていて、防犯カメラがあるから猫に戻れよと思ってもなかなか離れないでいる。

 はむっと俺の耳をかじり、甘えて欲しいのはわかるが、それはやめろと戯れていたらスマホが鳴り見るとギーディスからで今すぐ来て欲しいということで、リンに伝える。


「ギーディスに呼ばれたから。いい加減にしないとケージに入れておくよ。ほら」


 にゃあとほおを膨らませリンは猫の姿となり、どこかへ行ってしまった。一度、ギーディスにしっぽ焼かれたから、会いたくはないんだろう。

 ちょっくらギーディスがいるところに行くかと鈴を使って、到着するとブルーバスの土地にあるバーの店の中だった。ギーディスとディリーもいて、俺はギーディスの隣に座り、テキーラを頼む。


「こんな時間に呼んで何かあった?」

「ノゾミが帰ってきた」

「リアは?」

「フィカス王と一緒に帰ったよ。その前に外にいるのをどうかしてもらいたくてな」


 ディリーに言われなんだと一度店を出てみると、顎が外れそうな勢いの衝撃。建物を壁代わりにしてエンディードが寝ていたのだ。

 これは夢かと目を擦るもエンディードがいて、状況が読めず店に戻って、二人に聞く。


「誰のエンディード?」

「ミライが出したが、消えない状況だ。ミライは連れて行かないでと泣き叫び、そしたらエンディードがリアを助けようと動いたらしい」


 まさかミライが出すとは思わなくて、別の人物がエンディードを出したのではないかと思ってしまった。


「ミライは?」

「ホテルで寝ていることもあって、エンディードも寝ているようなものだ」

 

 納得したいけれどエンディードを消す方法ってどうやるのか知らない。ロンゴールに聞ければ一番いいのだが、別件で動いてもらっているからな。どうするかと悩んでいたら、父さんがやって来たのだ。


「父さん…」

「ノア、久しぶりだな。ギーディス、これを渡すようにと申しつかった」


 父さんはギーディスに用事があったようで、それを受け取るギーディス。とても複雑な感じでなんて言えばいいのか迷っていると、父さんは俺にあることを打ち明けられる。


「ノア、今まですまなかった。私はどうやらノアの父親ではない。ロンゴールの子だ。これからは何かあったらロンゴールに頼みなさい」

「俺がロンゴールの息子?」


 そうだと告げた後、父さんは他にやることがあるようで、店を出てしまい、これは初めて言われたことで整理するのに時間がかかった。



 翌日の朝、誰もおらへん島でたわしは起きても天井を見て昨日のことを振り返ってしまったや。そのせいで少々身体が熱く感じるし、しかもたわしの胸は朝から騒がしい音を出しているんや。

 ノアのことを考えるとこんなに胸がドキドキするもんかなと上半身を起こすと、たわしのお腹に猫がおる。どうやったら入ったんやと触れたら気持ちよさそうにしているんや。首輪がついており誰の子やと触れていたら未来が見えよった。


 ノアの猫でしかも人間の姿となってノアと楽しそうに話している未来が見えてしまったや。ノアは遊び半分やったのかは分からずとも、ただの猫やよなと戯れておったら、別の未来が見えよる。

 ノアが猫の姿となっているこの子をを抱き寄せ、泣いておる。そこにはヨウミが血塗れでいる姿や。


 ノアの大切なペットがヨウミによって殺されるんかと手が止まっているとにゃあと鳴いたんや。ヨウミの近くにいさせたらあかんかもしれないと、首輪に名前が入っており、リンと言うんか。

 リンを抱っこしてまずは朝ご飯やなと冷蔵庫を開けるもリンに与えられるようなものがなく、牛乳があったやから牛乳をお皿に注ぎ、リンはごくごくと飲む。

 たわしは軽く朝ご飯を作り、それを食べながらテレビをみると、報道で昨日行われていた花火大会がなんと中止していたことを知ったんや。みんな大丈夫やろうかと女子グループのチャットで、大丈夫かと送るもネフィラたちは見ていないっぽいや。たわしも行けばよかったかなと、ニュースを観る。


昨日さくじつ行われていた花火大会にて、野良のファンズマと天魔ジェルロが出現。花火大会に来ていた観光客たちはそれによってパニックとなり、数人怪我を負ったという情報がありました。リフレッシュをしていたニューダ社員、フリジンダ社員、カディヴィア社員の者たちにより、ファンズマ及び天魔ジェルロを撃退し、多くの命が救われたようです』


 ここ最近、天魔ジェルロによって、人が襲われるということもしばしばあったやからなと、見ていたら人間の姿となって凄いにゃとテレビを観ていたのだ。


「にゃあにゃあ、イルル」

「急にその姿で現れたら、誰しもが驚くはずなんやけど、どないした?」

「わにゃの未来、さっき見たんにゃ?にゃにが見えたのか教えてくれにゃ」


 さっき見た未来はリンには言いづらいことや。


「言えへんよ。ただヨウミの近くにいないほうがえぇのは確かなことや」

「ありがとにゃ。気をつけるにゃよ。それでノアをどう思ってるんにゃ?」


 リンに言われたわしはかーと熱くなり、意識してしまっているのは確かなことや。黙っていたら鼻にリンの尻尾でくすぐられ、ほれほれと急かされるんや。まだ気持ちの整理できてへんと強めに尻尾を掴んでしまって、にゃあと鳴くリンやった。

 ふうふうと自分で尻尾を冷やしていて、すまんと謝るもリンは猫となってどこかへと行ってしまったんや。あちゃあ、後でノアに謝ろうと食器を片付けていたら、また未来が見えよってこれはさすがに立ってられへんと思い、水を止めしゃがむ。


 ごく稀に水晶玉を触れなくても起きる強い未来がきよる。その未来が確実に起きるっちゅうことや。


 見えるのはウラデュエ戦争やろうか。そこにおるのはパトレアという奴とフィカス王、そして二人の前におるのはあれはリアなんか。リアはピットのように白い翼を生やし、身体中には古代文字みたいなのが見えるんや。

 そしてリアを助けに来たワイズとティルで、パトレアが何かを話しているように見えるんやけど、なんて言っているのかわからへん。せやけどパトレアが言った言葉でティルは反論するもティルも黒い翼を生やしてパトレアに挑む姿。


 パトレアに挑んだティルはそれによって死す未来で、ワイズはリアを救おうと無効化するも無効化が効いていないような感じや。そしたらそこにミライがきよって、リアの手に触れてリセットを試した直後にリアは倒れるんや。

 そやけどリアは起きようとせず、楽園が崩壊しようとした時にアイズとノースが駆けつけている場面で、パトレアはリアを連れていなくなり、フィカス王はティルを気絶させ行ってしもう。


 痛いやと頭を抱えながらも、その先の未来も見えてしまったんや。ティルやけどヨウミの姿に切り替わりながらも、リアは何もなかったようにヨウミと接し、その間に手を繋いでいる子はたわしが見えてるんかこちらを向いて軽蔑した顔をしとる。

 そして次の瞬間、その子の能力やなのか、片目を潰されてしもうて現実に引き戻されよった。左目からは出血しておりあかんとそばにあったタオルで押さえながら、サリラを呼んだ。


 ルシャンダのゲートが開き、大変とサリラは慌てながら手当をしてくれたんや。何があったのと治療しながら聞かれ、誰かに話せばきっと未来にいる子が襲うかもしれへん。せやから何も言い出せないでおると、大丈夫かとノアがやって来たんや。

 ノアはもしかすると未来であの光景を見て傷を負ったんやとしたら、ノアはその子と接触するかもしれへん。


 治療が終わるもサリラはごめんとたわしに言うんや。左目を失うことになることは思わなかったんやけど、これでなんとなくリアがなぜそうなってしまったのか確認が取れた。ミライのリセットによってリアが何者かを忘れるっちゅうこと。そしてヨウミはそれを利用して、リアとの間に子ができる未来。あれはティルじゃなくヨウミやったんやってことを。


 せやけど、パトレアはファンズマを嫌うのになぜなんやと思うと、もしやティルの姿でいるからばれていないと言うことなんか。ここはタングやノデッドたちに話しておかないと、行けへんな。


「ノア、二人で話しとおたい。えぇか?」

「わかった。サリラ」

「うん。何かあったらすぐ駆けつけるから言ってね。それじゃあ」


 サリラはたわしの家を出て行き、何があったとノアに言われながら、さっきのことを打ち明けて行ったんや。

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