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ブラッドカラー  作者: 福乃 吹風
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42話 デンパット王国①

 昼休み、蕎麦をすすりながらタブレットでニュースを見ていた。ファンズマの情報があるか確認をしていると向かいの席にワイズがお弁当を持って座り、それを食べ始める。

 リアの手作り弁当だとすぐにわかり、一つ卵焼きを奪うとワイズはムスッとした表情で食べていた。


「そういやさ、ティルってまだニディアの許嫁になってんの?」

「それが何」

「いや、ニディアがめちゃくちゃ機嫌良くてさ、頭でもぶつけたんじゃないかって気がして」

「商談話はなくなったけど、匿ってもらっていた時期もあったから縁談話は残ってるような感じだよ。ギーディスから何も聞いてない?」


 全くとワイズはもぐもぐとお弁当を頬張り、ワイズには何も話してないのはなぜか少し疑問が湧く。義兄弟になるというのに、そういうことは何も情報は入らないものなのか。

 想像がつかないけど、俺はカディヴィア社としてではなくニューダ社として動くからなのかは分からない。


「ニディアって前みたより、自然に笑うようになったのって?」

「あれじゃない?キアと仲直りして、今はほとんどキアと一緒だよ」


 あのニディアがと目をパチリさせ、そんなに驚かなくても良いのではと完食してトレーを返却口に返し席に戻る。


「そっちはどうなの?うまくやれてる?」

「はじめてなことで、まだ慣れてない部分もあるけど、うまくやっていけてるよ」

「それならよかった。もし何かあったら僕がリアとミライを守るから」

「以前のようにはならないよ」


 そういう話をしていたら、ルシャンダがあわあわしながらワイズの隣に座った。


「大変であります!」

「何が大変なんだよ」

「これを見てであります!」


 ルシャンダのタブレットを見せてもらい、それはデンパット王国の広告。だがそこに写っているのはなんとルマ本人だということ。ルシャンダは頭を抱えて立ち上がり、どうなっているんでありますかと大声で叫び出し、みんなに注目を浴びる羽目に。

 一旦落ち着いてとワイズと僕でルシャンダの肩を下ろし座らせ、広告の内容は単なる家電製品の広告だった。


「デンパット王国ってさ、メガ系がめちゃくちゃある王国だよな」

「だね。ニューダ社が取引している王国でもある。それにしてもルマは行方不明者となっているのになぜだ」


 逃走者の指名手配書はなくなり、今は行方不明の情報を全世界に出回っている。これなら普通にニューダ社かもしくはカディヴィアに報告が上がってるはずだ。

 僕のタブレットでニューダ社のアカウントで入り、行方不明者リストを確認するもルマはきっちり入っている。


「ワイズ、この件に関しては僕のほうで預かっててもいい?一応、ルマはニューダ社の一員でもあるから」

「俺は別にいいけど、ルシャンダはどうしたい?」

「協力するでありますよ!早速デンパット王国にハッキングしてみるであります」

「このことは一応元団長たちにも報告しておく。何か情報があるかもしれないから」


 お願いでありますとルシャンダに言われて、昼休みが終わるチャイムが鳴り、午後の授業を受けに行った。

 明日はニューダ社で会議があるから職員室で外出届を出し、軽く荷物をまとめる。列車で大体一週間程度かかるワガラ都市でも、ニディアの母であるディリーが持ってなさいとくれたのが鈴だった。それを鳴らせば自分が行きたい場所に行けるようで、すぐにワガラ都市へと着く。

 荷物をまとめシフォンと共にワガラ都市へ行き、相変わらずの光景を見ていると、シフォンが相談を持ちかけた。


「余はまだ正直、分からないのです。なぜ警視庁は元ライディー社と手を組まなかったのかを」

「…僕も分からない。ファンズマがいながらも平然と人間が犯した事件だけを追っている。普段ならファンズマの特殊捜査課があってもおかしくはないはずなんだ」


 シフォンの言葉に僕も同じ意見であって、戦を終わらせたのは遺伝子学者たちであること。警視庁は一切関与していない理由は誰も知らないという説がある。

 だからなのか、二年前に起きたもう一つの事件、人間が犯人だから、警視庁が動いたと僕は読んでいた。いくらリアの兄、ノアが話をつけても、ルマに会わせなかったのは権限がないからだということ。


 裁判では有罪判決となり、あの牢獄にルマがいる。仮に警視庁とデッドハラン王国が手を組んでいるのであれば、尚更今度は戦場の血が流れるに違いないと感じていた。


「ルマは大丈夫ですよね?」

「表となるか裏となるかは直接、ルマに会わなきゃならない。とにかくさっきルシャンダが見せてくれた情報をもとにデンパット王国を訪れてもいいのかもしれないね」


 ニューダ社に到着しお疲れ様ですと社員に言われながら、社長室に入ると報告書が多く積み重なりあっている。

 後一年でニューダ社代表取締役社長に任命されるとは思わなかったけれど、元団長たちが決めてくれたことだから全うしなければならない。

 それにワイズがフリジンダ社を表に公表することが決まっているから、ニューダ社も実際に表には公表せず、準備期間をしている。


「すごい、量ですね。手伝いますか?」

「いや。シフォンは街や国の情報を頼みたい。それとできれば過去のデータから、見落としている部分があると思うからそれを引っ張り出せる?」

「はい。何かあれば秘書室にいますので、お声かけてください」


 シフォンは社長室を出ていき、僕は報告書に目を通す。まずは橙遺伝子元団長、ヤエン・ジンウォ。現在はオンジーレで調査をしてもらっている。

 以前ワイズとリアが行こうとしていたボルダウ王国は、現在も調査員を入れても帰って来てはいないという。これはヨウミにも一応知らせておくべきかもしれない。


 続いて黄遺伝子元団長、タンヴァ・ライリュウは、イエロードの調査をしながら、ルマたちの捜索をしてもらっているも、行方不明者はゼロらしい。ただちらほらとデッドハラン調査団には接触をしているものの手がかりはないそうだ。

 他の団長たちも似たような報告ばかりであっても、カディーラの報告書が雑すぎる。


 報告することなしと一言だけで、アクアリーアの調査はまともにできていないんだと感じた。カディーラは館長に散々酷い目にあい、精神がやられてしまって以来、引きこもっているとオーデュエから報告が上がっている。一度、エワンと訪れたほうがよさそうと、それ以外の報告書を仕分けていった。


 するとピコンと鳴り誰かと思えば、キアで珍しいと応答する。


「どうしたの?」

『急に電話してごめん』

「いいよ。僕でよければ話聞くよ」

『そこにシフォンいる?』


 秘書室は隣だけど聞こえないだろうと思い、いないよと伝えるとニディアがほらほらと言う声が聞こえた。ニディアと一緒かとキアの言葉を待っていたら、ニディアの声に切り替わる。


『正直じゃない。キア今ぶっ倒れてるの』

「なんでそうなる?」

『シフォンにね、今度の休み外せない用事があるからって断れちゃったらしいの』


 今度の休みとカレンダーを確認したら、そう言えばニディアとシフォン三人でワイズのペンダントを探すことになってた。結局、ペンダントはギーディスが持っていたから、三人で美味しいもの食べに行こうとなっている。


「その日のこと、教えてあげたの?」

『教えたよ。そしたらキアったらダブルデートしてみたいって言ったんだよ。今まで島にずっといたから、憧れのものを少しずつやって行きたいって』


 そう言うことかとほっこりの報告を受けるとは思わなかったな。


『ねえ。どう?シフォンには当日まで内緒にして、びっくりさせるの。どうかな?』

「いいね。だったらさ、リアとワイズにも協力してみたら?まずは僕ら三人で行動してばったり会ったみたいな感じで」

『それいいかも。ねえ、キア、キアってば。っんもう、しっかりしてよ。じゃあ二人に教えてね』

  

 ニディアと会話を終え、三人のグループメッセージチャットに、先ほどの内容を打ち込み、送信ボタンを押そうと思ったけど一度止める。


 僕はリアにまだ好意が残っているのは事実であっても、ミライがお腹にいた時に覚悟が決まってた。それなのにワイズが記憶を全てを失ったことでチャンスがあるのではないかと感じてしまったことをだ。

 アイズではなく僕が支えていく番と思っていたのに、リアを一度も守りきれなかった。なぜ今、そのようなことを考えてしまっているのか。

 一度、僕とリアの両思いは決別し、もう二度と会わない関係になるかもしれないと感じたけど、こうやって今まで通りに関係性が戻った。

 これからは二人の間に何かが起きようとも、今度こそ守り抜けるようにしなきゃな。そうとなれば団長たちに相談を持ちかけようと送信ボタンを押す。

 これでいい。二人の幸せをみんなは望んでいることだし、僕もその一人だと言うことを。ここで区切りをつけておかなければ、アイズのように暴走しそうだから。


 書類を全て読み終えた頃に、メッセージが届いて確認すると協力するよとワイズから返信が来て、リアもトリプルデート楽しみと送ってきた。ありがとうと添えながら、場所を教えとく。

 ミライはどうするのかは聞いてないけど、二人が決めることだから当日はキアとシフォンがうまく行くことを願いつつ、仕事をしていった。


 翌日、大会議室では元団長たちと議論を述べながら話している。


「デンパット王国にルマがいないである」

「わしはルマがいると思うぞ」

「拙者はあの牢獄にいると思うぞ。デンパット王国は昔の写真を使用したのではないだろうか」


 タンヴァ、ワファエ、ヤエンがそう言い、ハイスがあることを言い出した。


「ルマのことと関係してるかまだわかってない。新種のファンズマはこれからも増えてくるはず。仮にルマの能力のようにファンズマもいろんな種族に変身できるのがいるとしたら?」

「おらぁもハイスに同感だ。ルマがデッドハランにいた時期があり、遺伝子を抜き取られているかもしれない。以前、館長が行っていたワイズの力を利用して、無効化の力を得ている。ファンズマや他の者たちに力を与えている可能性は高いと思っていい」


 確かにそうだ。館長がいた時期では大人たちはみんなの力を使って行動していた。特に僕とワイズの力に関しては結構力を与えていた時期もある。


「てことは牢獄にいるルマも、広告に出ているルマも、本人じゃない可能性があるかもしれないってことだよな」


 そこにカディヴィア社に完全戻ったギーディスがなぜか現れて、赤団長座に腰を下ろした。そこでヤエンがなぜいるんだと問った。


「あっちの社に戻ったんじゃないのか?」

「基本あっちにいるけど、元団長として来るべきかなと思った。それにカディッちからこの会議を聞いて代わりにきたようなものだし。それで現館長はどういう方針で行くのか教えてもらおうか」


 その言葉喧嘩売ってますかと言いたいぐらいで、館長という名は大っ嫌いでも、この会社では館長が社長という称号だ。ルマが本物なのか見極めるにしても、口調とかは変わりはないはず。刑務所に行ったとしても行くには手続き等が必要だ。

 まずはデンパット王国を今一度、調べておく必要があるかもしれない。


「刑務所よりも先にデンパット王国を調査する。それでも情報が取れない場合は、ルマがいる刑務所に手続きを行い面会ができるよう手配する。タンヴァはこのままデンパット王国にいる調査員を動かしてほしい。それ以外の団長たちは新しくルマの情報を入手するかもしれないから各土地で待機しながら、行方不明者の捜索に当たってほしい」

「んじゃあ俺はカディっち担当のアクアリーアの土地で調査してみるよ」

「助かります、ギーディス」


 ここでギーディスも来てくれたから好都合かもしれないと別の件で話し合う。


「行方不明者の件とは別に団長たちに相談しておきたいことがあります。僕、リア、ワイズはすでに成人となったこともあり、僕は二人にあるサプライズをしたい」

「サプライズってまさか」


 ギーディスは僕が考えていることすぐ読み取るんだからと、宣言する。


「二人のサプライズ披露宴を行いたいんです。幼馴染として、ワイズのライバルとして、リアを愛する者として、この絆がもう二度と壊れないためにも、僕が指揮をとり二人の門出を祝したい」


 僕の言葉で一同は仰天ニュースを見るかのような目で僕を見つめ、そして大笑いする団長たち。


「まだリアのこと諦めてない顔してるから、てっきりリアを奪うのかと」

「それは素敵なことだが、ティルはそれでいいのか?わしはティルにかけていたんだがな」

「おい!ワイズとティルにかけるなってあれほど言ってただろうが」


 ヤエンにワファエ、ワファエの言葉にガミガミいうギーディス。ユフェンが覚悟を決めたんだなと僕の肩を叩く。


「三人のことはおらぁたちが常に心配していたんだ。三角関係になりながら、そしてティルはあの日、二人とそして逃走した子たちを守るために、一人残ったことを」

「盛大にお祝いしよう。日取りとかは決めてる?」

 タンヴァとハイスに言われ、リアの両親にもサプライズ計画に加わってもらいたいからな。


「日取りは後日改めて、団長宛にメールをお送りさせてください。それまでは内密にお願いします。リアのご両親はノールト王国で行ってもらいたいか、確認がしたいのと、式場は僕も一緒に住むはずだったあの島でやりたいなって考えてます」  


 伝えるとあの時逃してあげられなくてごめんと二人にハグされ、会議は終了となった。



 デンパット王国城内……


「何度言ったらわかるの!やり直して来なさい!」


 資料を顔面にばら撒かれ床に散らばってしまった広告の資料をかき集めながら、女王様は液晶タブレット広告のチラシをを上げていく。

 外に出回っている広告は全て女王様が仕上げたもので、一度もてわの広告は一度のみ。失礼しますとボツになった広告の資料を持って女王様の作業部屋をでた。

 

 逃走者でひっそりとデンパット王国に住んでいていたてわは、二年前手配書が廃止されたこともあり、夢であった広告の職についた。収入も高く最初はめちゃくちゃいいと思って、広告を仕上げていくも、他の社員たちがズンッとした表情で女王様の部屋から出てくるのを見かけたな。

 何日かしててわも女王様から評価を受けられるようになり、一度は載せてくれた広告。それはルマの写真を使った広告でもあった。ルマ、てわの広告見てくれてるかなと思いながら、新しい広告の企画書を作っても女王様はこれじゃない、あれじゃないと言い出して、全部ボツになる。


 自分の席に座り、ぐんっと背伸びをして天井を見上げた。ルマに会ったのは何年前かな。義姉妹でありながらルマはてわに優しく接してくれて、逃走者になってもルマはしっと人差し指を立てて、てわを守ってくれた。


 ルマは今頃新しくなったニューダ社で働いているんだろうなと、スリープ状態にしていた画面をオンにする。さて女王様に認められる広告考えなきゃなと思ったら一通のメールが届いていた。

 なんだろうとメールを開き、確認するとそれは懐かしい義兄からだ。


 デンパット広告会社 二シャ・バーンド様

 元気でありましたか?探すのに一苦労したでありますよ。まさかデンパット王国に、ニシャがいるとは思わなかったであります。一つ確認がしたくて、メールしたでありますよ。

 ルマの広告をハッキングさせてもらった結果、ニシャに辿り着いたであります。


 あんな厳重なサーバーまでハッキングするとはと圧倒されながら、その先を読む。


 そこにルマはいるでありますか?二年前から行方不明で探しているのでありますが、見つからないであります。


 ルシャンダの言葉にてわがいない間に何が起きていたの。てわはリアたちと一緒に逃げた逃走者の一人で、島暮らしに飽きてしまい、ルシャンダのゲートの力でみんなと違う道を選んだ。

 

 もし見つけたら連絡してほしいでありますとあり、スマホを持ってラウンジでルシャンダに電話をかけた。それでもでなくて、そうだと行方不明者のサイトを開き確認してみる。

 締切に追われる日々だったからちゃんと見てなかったと調べていくと、ルマや黄遺伝子少人数が行方不明であることが判明した。他にも違う遺伝子の子たちやエピルス数名も行方不明になっている。てわはこんなことしている場合じゃないと、辞表を出しに行こうとしたら腕を掴まれ辞表をぐしゃぐしゃにされる。


「部長、なんで」

「ここはデッドハラン王国と取引をしている国。あそこへ連れて行かれたくなければ、広告を作り続けろ。ルマの広告を使用させたのは、デッドハラン王国の王からの命令だ。お前はすでにデッドハラン王国に仕えている者だと思え」


 デッドハラン王国って何と混乱していたら、女王様がその手を放しなさいと来る。部長は手を放して辞表はゴミ箱に捨てられ、席へと戻って行き、女王様は来なさいと女王様の部屋に入った。


「女王様…」

「辞表を出そうとしていたそうね」

「はい…」

「あなたを雇わず逃がしておくべきだった。本当に申し訳ない」


 頭を下げる女王様で、あわあわしながら頭上げてくださいと焦りつつも、女王様は頭を上げようとはしない。少しして女王様は頭を上げ、大画面にある記事を見せてもらう。

 それはカディヴィア社が発表した記事で、エンディードという大型ファンズマが出現する直前に、元ライディー社数名、エピルス数名が何者かによって行方不明になった記事だった。


「これを見てニシャが元逃走者であることが理解した。ニシャの広告はどれもよく私的には出したいところだが、デッドハラン王国が求めているものじゃない。デッドハラン王国というのは、人間、ファンズマ問わず研究をしている国。それは違法だと知りながら、デンパット王国が手を貸しているのは、私の息子を人質にされているからなの」

「人質…」

「そうよ。ニシャが元逃走者であることをデッドハラン王国は知っている。だからニシャをここから出ることもできなくなってしまった。本当に申し訳ない」


 再び頭を下げられ、このことは黙っておいたほうがよさそうかも。

 頭を上げてくださいと伝え、女王様の優しさが知れてよかった。ならリアたちにもわかるように、広告を仕上げたほうがいいのかも知れない。


「女王様、てわを逃がそうとしてくれたこと感謝します。ですがてわは憧れであったここ、デンパット広告会社で働くのが夢でもありましたし、これからも女王様に認められるような素敵な広告を仕上げていきます」

「だけどそうしたら、ニシャのお友達に危険が及ぶのよ」

「こういうのはみんな慣れてるので、大丈夫ですよ。てわはみんなのこと信じてます。それで今回、デッドハラン王国が依頼された広告はどのような広告ですか?」


 女王様に資料を見せてもらい、カディヴィア社とニューダ社を買収する広告のし。これ完璧に喧嘩を売るようなもの。するとスマホが鳴り、確認するとルシャンダの電話番号だった。女王様は出て構わないわよと言ってくれて電話に出る。


「久しぶり」

『久しぶりであります。ルマわかったでありましたか?』

「ううん。違うの。以前、ルマにモデル頼んでもらってそれを活かしただけなの』

『そうでありましたか。むむ、そしたらやっぱり…』


 心当たりがあるような声で、その向こうには知らない子たちの声がルシャ兄さんと呼ばれている。


『わかったであります。もしルマや行方不明の子たちの情報あったら教えてくださいであります』

「うん。わかったら知らせる」


 じゃあと通話を終えて、資料を女王様に返し相談した。


「女王様、この広告、てわに任せていただいてもよろしいでしょうか?」

「さっきのはお友達からなのよね。助けに来てもらわなくていいの?」

「はい。何度も言いますが、てわは女王様のもとで働きたいので」


 そうと少々心配してくれる女王様であっても、わかったわ、任せると言ってくれて自分の席に戻り能力を使いながら広告を作っていくことに。

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