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ブラッドカラー  作者: 福乃 吹風
21/195

21話 ネフィラの能力

 浜辺に座り海を眺め心地い風吹く。お腹に触れながらあの時の感触を思い出してしまった。リアが治癒能力を使ってくれて、命は無事に助かったけれど、島から出たくないと感じてしまう。

 回復して能力を使おうとした時、人魚の姿になれなくて最初は疲れているのかなと様子を見た。でも何度海に入ったとしても人魚になれなくて、ようやく理解ができた。能力がなくなってしまったことを。みんなには言えず、このことを打ち明けたらみんなはきっと外に出たくないと思ってしまったから。

 どうしたらいいかなとせっかくウバンが一緒に頑張ろうと言ってくれたのに、うちはただの人間になっちゃうだなんて。


 ただただ海の音を聞きながら、そんなことを考えていると、隣にウバンが座ってどうしたべと海に向かって聞いてくる。


「みんなを避けるようになって、どうしたんだべ?みんなが心配してるだべよ」

「…うちさ、ブルバに捕まって身動きがとれなくて、その時にブルバの恐怖じゃなく、別の恐怖の津波が襲いかかったの。背後にそれがいて、いつの間にか刺された」

「みんな知ってるだべよ。それがファンズマの帝王だってことも」

「うん。目を覚ました時にリアに言われたよ。ただ単に刺されたわけじゃない。ファンズマの帝王は能力を奪う力を持ってる」

「だからだべか?海に入らない理由」


 うんと伝えるとうちが落ち込んでいるのがわかっていたのか、ウバンが押し花で作ったらしい木箱をくれた。


「この花ってなに?」

「アマドコロ。花言葉は元気を出してだべ。能力が消えてしまったのは寂しいだべだが、ネフィラの能力が消えたことで安心だべよ」

「どうしてそう思うの?」

「ネフィラはもうライディー騎士団から狙われないからだべよ。だから怯えなくても大丈夫だべ」


 ウバンにそう言われて、気持ちがとても楽になれて、お礼を述べる。


「ありがとう、ウバン。元気だせた。これもありがと。大事にする」


 難しく考えていたのかもしれない。うちはもう普通の人間に戻ってしまっても、みんなの役には立ちたいな。どうすればみんなの役に立てるのか考えよう。

 そうだ。確かブルバも能力を失ったはずで、どこにいるかルシャンダに検索してもらおう。


「ウバン、ルシャンダのところに行ってくる」

「ぼかぁも行くよ」


 ブルバはエリュウと仲がよかったから、エリュウも気になるんだろうと一応声はかけよう。エリュウは訓練室で鍛えていて、事情を説明し、一緒にルシャンダのところへ行ってくれた。

 猛スピードの手捌きでキーボードを打っているルシャンダに声をかける。


「ルシャンダ、今大丈夫?」

「一分待っててくださいであります」


 うんと告げ、待っていると終わったのかくるりと椅子が回転しこちらを向いた。


「うちと刺されたブルバいたでしょ?ブルバが今、どうしているのか気になるの。探してくれる?」


 あいあいさーと回転して探してもらうこと五分。全画面にブルバが映り、エリュウとウバンはげっという顔をしていた。うちはずっと水槽の中にいたから状況が読めないと思っていたらウバンが説明してくれる。


「懐かしいだべ、あの部屋。ネフィラは水槽の中だったべだから、この部屋に入れられたことはないだべよ。あの部屋はお仕置き部屋だべ」

「俺も何度か入ったことがあるよ。警備隊を凍らせてたから。それにしても様子おかしくない?」

「そうでありますね。普段なら警備隊がいるでありますが…」


 警備隊もいなくただブルバは布団に包まって縮こまっているだけだった。


「巻き戻しってできそう?」

「やってみるであります」


 映像を巻き戻してもらいブルバがこの部屋に入った一部始終を見せてもらう。そこには私たちとほぼ変わらない子がブルバに何かを言った後、その子は部屋から出ていった。ブルバはそこからずっと布団に包まっているだけ。


「何を吹き込まれたんだべ」

「俺が思うに、ネフィラと同じ、能力がない一般人と言われたように見えた。ルシャンダ、ゲート開けそうか?」

「開けられるでありますが、リスクが高いであります。リアとワイズが戻って来ないでありますし、セキュリティが高いので、この場所を特定されるかもしれないであります」

 

 ルシャンダがそういうならそこに行くには難しいということ。諦めるしかないのかなと考えていた時のことだった。キアがモニター室へと入って来て、さっきの件で落ち込んでいるのかと思いきやいつもの冷静さで情報を提供してくれる。


「ブルバは今、青遺伝子の施設に監禁されている。ハイスはネフィラの父親でもあるけれど、実際年齢はネフィラと同じ」


 目が丸になりはてなマークを出していると、キアはホワイトボードに数式を書いて説明された。


 青遺伝子の父親であるハイスは最年少であり、他の遺伝子の父親とは別のやり方で青遺伝子の子は誕生しているらしい。ハイス団長が誕生後、遺伝子だけを抜き、赤子にハイスの遺伝子を入れさせたという。

 そして父親となるはずの遺伝子が消滅し、ハイスの遺伝子と母親の遺伝子のみが残る。こんな馬鹿げた話信じられない。


「ハイスの能力は遺伝子を伝染させる能力を持ってる」

「想像はしたくないが、この世界にはいろんな能力が眠っている。あってもおかしくはない話だな」

「そうなると青遺伝子の施設には大量の赤子がいるってことだべか?」

「そうなるかな。だからハイスに似た子はいないんだ。それと物心ついた頃から親を失った赤子を引き取ったり、捨てられた子を自分の子にしているって噂がある」


 これリアとワイズも聞いといたほうがよかったんじゃレベルの話ではと少々思ってしまった。


「だから僕の憶測ではハイスは、ブルバを守るためにあの部屋に閉じ込めているんだと思う」


 本部に報告すれば館長はおそらく相当な罰を与えると思ったから、ここにいさせて守っているとしたら、なんであんなに怯えてるのか。


「…危険だってわかってるけど、うち、ハイスに会ってみたい」

「正気?」

「うん。力を失ったのは事実だし、それをハイスに伝えたいの。うちの気持ちを伝えればブルバを出してくれるんじゃないかな」


 とても危険なことだって自分でも理解はしてる。それでもなんとかブルバを外に出してあげたい。そしたらウバンがうちに賛成してくれた。


「ネフィラがそんなにあいたいなら、ぼかぁも一緒に行くだべよ」

「俺も行くよ。ブルバがあの時、何を言いかけたのか知りたい」


 ウバンとエリュウが行くって言ってくれて、ルシャンダは引き出しから無線三つをうちらに渡す。


「誘導は任せてくださいであります」

「三人とも気をつけてよ」


 ルシャンダがゲートの準備をしてくれるらしく、うちらは支度する準備をした。能力がないから武器は持っていたほうがいいよね。お父さん感はないけれど、会った時、お父さんって呼ぼうか迷う。

 うちが能力を失ったこと、ハイスはどう思うかなと荷造りが完了し、モニター室へ戻った。


「気をつけてであります」

「行ってきます」


 ウバンとエリュウを連れてうちはハイスがいる場所へと向かう。


 エワンと共に新種のファンズマを調査しているけれど、エワンは僕にくっつき仕事をしようとはしない。それでもエワンを連れて来たのは訳があった。あのまま部屋に引き籠らせていたら館長の耳に入り叱る可能性が高かったからだ。

 ファンズマの帝王を見て、全てのファンズマが怖いと認識するのは当たり前のことであり、無理して仕事はしなくていいと子たちには伝えてある。任務さえしっかりできていれば館長は怒ることもしない。


 ただ今回、僕は館長に嘘の報告をしたことで、いつ罰がくるかは不明のまま。このまま上手くいってほしいと願うしかない。新種が現れた理由はファンズマの帝王が動き出したと同時。

 青遺伝子でもあり今までとは違う水の波動を感じたから、新種だということも分析できたのもある。


「ハイスっ」

「僕の後ろにいればいい。ただ調査するだけだから怖かったら、まだ目を瞑ってていいよ」


 炎の土地、レッドヴィークでもあるから、炎の属性と思っていたがあれは木属性か風属性だろう。レッドヴィークに僕の施設、青遺伝子の施設があり、常に青遺伝子の団が見回っているからだ。

 予想通りで一度ワガラ都市に戻り、館長に報告したほうがよさそう。とその前にエワンを元気にしてからかなと振り向いた時のことだった。

 そこに僕の一番最初の娘が、男二人を連れて現れたのだ。



 ゲートの先にハイスが背を向け何か様子を伺っているように見えた。それにエワンがしがみついていて、声をかけようとしたその時、ハイスがこちらを向きうちらがいることを知ったような表情を出す。


「ネフィラ、なぜここに?」

「その…」


 こういう時お父さんと呼ぶべきかそれとも名前で呼べか迷っていると、ハイスがエワンを連れてこっちに来る。エリュウとウバンに背中を押され、そわそわしていたらハイスでいいよと言ってくれた。


「ハイス、あのね」

「聞いてる。能力が失ったこと。ただごめんというしかない。それとちょうどいい。君たちも昔から知っているなら、ブルバを君たちの島まで連れてってほしい。館長は僕らのこと、駒と思ってるから捨て駒は処分される」

「そうなんだね。わかった。ルシャンダ、聞こえた?ルシャンダ?」


 ルシャンダの反応がなく、ウバンもエリュウも声をかけると大変でありますと叫んでいた。


「どうしたの?」

『青遺伝子の施設に見たこともないファンズマが施設を襲っているであります!』

「ハイス、大変。施設が新種のファンズマに襲われているって」

「僕がいない隙に狙ったか。ありがとう、教えてくれて。行こうエワン」


 ハイスがそう言うもエワンは行きたくないと怯えている。戸惑っているハイスで、エリュウはエワンの手を握った。


「エワン、怖いなら怖いままでいい。それでもハイスを困らせたら駄目だ。エワンはなぜ、ライディー騎士団の仲間になった?」

「それは…」

「エワンはこれからどう生きたい?それによって俺はエワンに何をしてあげたらいいのか準備はしてたから。ここで話して」


 エリュウはずっと兄らしいことはできていなくて、エワンに何をしてあげたらいいのか、考えていたのはみんなが知っている。あの時、氷化させたのもエリュウの優しさでもあったから。

 少ししてエワンはエリュウにちゃんと気持ちを伝えた。


「あたくしはエリュウ兄様と一緒にいたいですわ。でも…ティルを独りぼっちにはさせられないですの。ティルはずっとリアたちに会うためにどんな訓練も乗り越えてた。それなのにティルの心が壊れてたの知ってますの。だからそばにいたいですわ」 

「わかった。それじゃあ次からは敵同士になっちゃうけど、エワンが苦しんだり、辛かったりするのは見たくない。もしライディー騎士団が嫌になったり、ティルがピンチになりそうな時は防犯カメラに合図を送って。そしたらルシャンダが発見して俺がそっちに行くから」

「エリュウ兄様…」

「エワンに会えて本当によかった。ハイス、エワンのこと頼みます」


 エリュウは手を離しハイスとエワンは行ってしまわれ、ルシャンダに聞く。


「施設のほうはどう?」

『思っていた以上に、新種とシャガヴァがうようよといるであります。一度こっちに戻って来てくださいであります』


 ゲートが開きうちらはモニター室へ戻って、確認してみると本当に新種のファンズマとシャガヴァがいた。


「青遺伝子の団苦戦しているようだな。新種の属性って木属性」

「青遺伝子の弱点だべ。おそらく施設を壊すために来たんだべよ。どうする?リアとワイズいないし、コルアたちも仲間たち集めで行ってるんだべ」

「ここで見てるわけにもいかないよね。そうだホムリは?」

「いや、ホムリの能力使っても、この数は聞かないと思う。ルシャンダ、リアとワイズから連絡は?」


 ないでありますと落ち込んでおり、こんな時にいないのは不便すぎる。そうとなればこんな手は使いたくないけど、提案をしてみた。


「ねえ。うちが歌えばファンズマはうちに注目するよね」

「そうは言っても危険すぎる」

「気を引ければ施設の中にいる団員は助かるはずだし、ブルバも出てくるはずだよ。危険かもしれないけど、見過ごせない」


 うちの意思を伝えるとエリュウとウバンに、ルシャンダは納得してくれて青遺伝子の施設へと侵入する。うちの力はなくなったとしても、歌声できっと反応してくれるはず。集めやすい場所にルシャンダが開けてくれたから助かったよ。

 一つ深呼吸してうちは歌い出す。



 僕の子たちは無事だろうかとエワンと一緒に施設に戻り、ギーディスの団を呼ぼうか考えていると歌声が聞こえる。そしたら新種やシャガヴァたちが歌声の方へと動き始めた。

 よくわからずともその間に、子たちを避難させ、大人たちに赤子たちを頼み僕はブルバがいる部屋へと急いだ。


 行ってみると見張りが倒れており、扉はこじ開けられていた。中にはブルバがいなく、逃げたならそれでいいと見張りを起こしていたら上から降ってくるような感じがして距離を離す。そこにはユフェンたちが確保に向かった、タングが現れた。


「さすがは団長っすね」

「タング、君はてっきりユフェンに捕まったのかと思ってました」

「残念だったすね。わんぼがあんな罠にかかるわけないっす。それでお探しものはこの子っすか?」


 シャガヴァが抱えていたのはブルバで、エピルスに捕まるだなんて最悪。エワンは雪を降らすもタングは水槽を使ってガードする。

 四天王だから甘くみないほうが得策だ。ブルバを連れ返したとしても、ブルバの帰る場所はもうここにない。かといってファンズマの餌になるのはごめんだ。


「この歌声、なるほどっすね。そう言えばもう一人力を失った子がいるって聞いたっすけど、おかしいな。その子はライディー騎士団から逃走した子のはずじゃ」

「何を言ってる?ネフィラがここにいるはずがない!」


 そしたら無線で団長、ネフィラがファンズマに囲まれていますと報告が上がった。ネフィラはさっき会ったばかりで、何をしていると外に出ようとしたら壁が作られる。


「ハイス団長はここにいてっす。わんぼの仲間が確保に向かうっすから」

「そうはさせない!ネフィラは自由になった子だ!君たちにネフィラの自由を奪わせない!」


 僕は水を大量に使い、エワンは僕とエワンが閉じ込められている箇所だけ水が溜まり始めた。


「何する気っすか?」

「僕を舐めないでもらいたい。エワン、大きく空気吸って」


 エワンが大きく空気を吸い込みそして水の中へと入り、僕はポケットにしまっていたスイッチを押すと全フロアの床が開き、落ちる。この施設は海に通じる通路口があるから一旦施設から離れてしまうがそれでいい。

 ぷはっと海に出てエワンは海を多少凍らせ凍った部分を登る。

「エワン、大丈夫?」

「うん。それよりいいの?タングいない」

「いい。とにかく施設に戻ってネフィラを助けなきゃならない。エワン、お願い」


 了解ですわとエワンの力で施設へと戻り、本当に広場にはファンズマが集中していて、エピルスの人間がネフィラに近づこうとしたその時だった。

 ぴゅうと花火音が聞こえ天空には大きな火花が立ち上がり、そしてその火花が落下し新種のファンズマが消滅。そして残ったシャガヴァはなんと氷化して粉々になった。焦ったエピルスは退散していき、ネフィラはやったと叫んでいる。何もされていなくてよかったとエワンに頼み降りた。


「ネフィラ」

「あっハイス。ごめんなさい」

「謝らなくていい。助かった。ギーディスの子とカディーラの子にもお礼したいんだけど」

「二人はさっさと島に戻っちゃった。伝えとくね。怪我人が出ちゃったみたいだから、ウバンがその手当てをしてる」


 ライディー騎士団にいればさぞ館長に褒められていただろう。連携がうまかったと褒めてあげるとユフェンの子がくる。


「応急処置はしただべよ。念の為、ちゃんとみてもらったほうがいいっす」

「ありがとう。この恩は忘れない。ブルバはエピルスに捕まったから早く行きなさい。時期に本部のライディー騎士団が来る」

「うん。ルシャンダ、ゲート開けて。ハイス、うち、ハイスの子でよかった。また会えるの楽しみにしてる」


 満面な笑みでそういうネフィラはユフェンの子と帰り、僕も会えて嬉しかったよと心の中で叫び、僕の子たちがいる場所へと向かった。


 ◇


 ふう。間一髪だったす。インディさんの読み通りだったっすね。ハイスは子供たちを守る為に、失敗をしたとしても叱ることはなく、一緒に考え対処方法を考えアイディアを出す。そして勘が鋭く、子供たちの信頼性が強いこと。

 ハイスの子たちは自分たちで何をすればいいのかも理解し、自分たちが弱点だということを知っていた。だからファンズマに手を出さず脱出のみに集中していたことだ。


「タングさん、ブルバが起きそうです。どうしますか?」

「ファンズマがいると暴れる可能性が高いから、ファンズマは消してあげてっす。それからヨウミさんに連絡を。ブルバを保護し、今からカディヴィアにお連れすると。残念ながらギーディスには会えなかったことも伝えてっす」


 了解ですとわんぼの部下は報告しに行ってもらい、ブルバが寝ている船室へと入る。ブルバが起きようとしていて、船室にある椅子に腰をかけるとハイスと呟きながらゆっくりと起きた。


「お前、誰?」

「わんぼはタングっす。ブルバが一般人になったことを知り、保護しに来たんすよ」

「そうか。俺、力失っちゃったんだっ」


 右腕で目を隠し泣いているのがわかるっす。わんぼたちは力を失ったことはないっすが、いずれ辿る道なんだろうと思い始めたっすよ。それがいつなのかはわからないっすけど。


「俺はどこへ連れて行かれるの?」

「安全な場所っす。だから安心していいっすよ」

 

 そっかとブルバは右腕を少しずらし落ち着いた表情を見せたっす。


「もう怖いものがなくなってすっきりした。俺はもう自由に生きられるけど、まだ自由を求めない。俺の弟妹たち全員を助けるまではライディー社に立ち向かう」


 まさかそんな言葉を言うとは思わなくて、ヨウミさんが喜びそうだな。まっ言ってもどのみちカディヴィアに連れてくるよう指示が出されているから、カルディヴィアにとってブルバはいい戦力となるんだろう。

 今後が楽しみだとカディヴィアの要塞が見え、ここでお別れとなる。


「タングさん、カルディヴィアの船が見えました」

「了解っす。ブルバ、迎えが来たようっすよ。わんぼたちはここまでしか送れないっすけど、カディヴィアの人たちはむっちゃ優しい人ばかりだから存分に甘えるといいっす」


 それはよかったと微笑み船室を出で船同士が止まり、カルディヴィアの人がこっちに乗って来た。


「タング、ご苦労様」

「うっす、ノアさん。ネフィアちゃんは連れてこられなかったすけどよかったすか?」

「大丈夫。ニディアから報告は受けてるから。初めまして、ブルバ。俺はリアの兄、ノア。よろしくね。タング」


 ノアさんが何かを投げそれをキャッチし、確認すると金貨がどっさり入っている。報酬は何も言われてなかったすけど、ありがたくいただくことにした。

 ブルバがノアと一緒にカルディヴィアの船へと移り、ブルバは手を降ってありがとうと叫んでいる。どういたしましてとわんぼの部下たちは言い、カルディヴィアの船が動き出し見えなくなるまで見届けた。

 

 ◇


 サンダルを持ちながら浜辺を歩き、あの後どうなったのかはまだ情報がなかった。館長に何もされてないことを願うのみと足を少し水につける。

 前みたいに泳げたら最高なのになと足で水を蹴っていたら、ん?と足もとが尾鰭に近づいていた。目を擦りサンダルを投げてうちは海に潜ってみる。するとなんと人魚となって泳げたのだ。


 やったと私はジャンプをして、そして海の中にダイブし泳げている喜び。能力は消えたのになんでだろうと口ずさむ。確かに能力が失った実感はあった。

 リアの能力で傷が癒えたように、能力も元通りになったのかは後々わかると思う。そしたらルシャンダが見てたのかみんなが浜辺と来てみんなが喜んでくれた。

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