表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
愛した君への最初で最後の手紙  作者: 幸(ゆき)
77/95

過去5年分の障害年金

 少し早く病院に着いて待っていると直ぐに社労士が来て、1階の総合受付で受付を済ませた後、2階の脳神経外科の受付に向かった。

 

 受付の女性に

「しばらく向かいの待合で座って待っていて下さい」と言われ、長椅子に座ると社労士が話しかけて来た。


「松川さんは何故やなだ先生が高次脳機能外来を始めたのか知っていますか」


「いいえ、知らないです」


「やなだ先生はもともと精神科の専門医だったのだけど、

 息子さんが大学院生の時に交通事故にあって重度の高次脳機能障害と身体障害者になってしまい、その時はまだ高次脳機能障害の事は余り世の中には知られてなかったので、先生が高次脳機能障害の猛勉強をして、自ら高次脳機能障外来を始めたのですよ」


  息を飲みながらその話を聞き「そんな事があったのですか」と答えると


「実は私の父親も、仕事での事故が原因で重度の高次脳機能障害になってしまい。

 昨日は綺麗に箱の中に並べられている石鹸を、食べ物と間違って口の中に入れてしまって大変だったのですよ」と、笑いながら話してくれた。

 

 

 なかなか名前が呼ばれず13時が過ぎていて少しイライラしていると、やっと呼ばれた。

 

 病室に入ると若く見える男の医者がいて、社労士が会釈をしながら「よろしくお願いいたします」と言って、2人で医者の前の椅子に座った。


「大変お待たせして、すいません」と優しく言って来て、


 社労士が高次脳機能障害と障害年金の事を話し、悦明してから「診断者を書いて欲しい」と言った。

 

 医者が嫌そうな顔つきになって


「まだ高次脳機能障害が良くなっていないのですか。

 ここの病院から他の病院に勝手に行ったのだから、そこの病院で書いてもらえばいいんじゃないの」と言われて、


 あの医者が書くわけがないだろう『まだ高次脳機能障害が良くなっていないのですか』って、どう言う事だよと考えていると、


 社労士が少し前のめりになって

「過去にさかのぼっての年金の事なので、こちらの病院で書いてもらわないといけないのです」


 医者がこっちを数秒見て、めんどくさそうに

「分かりました。高次脳機能外来の先生に書けるかを、聞いて見ます」と立ち上がり、電話を掛けて数分話をしてから

「分かりました、書きましょう。ただ、どう言った内容で書けば良いのか分からないので」と言ってくれ


 社労士が鞄から書類を取り出し、

 説明をしながら「このように書いて下さい」と手渡し、


 医者がそれを見ながら「分かりました」と言ってくれ、診察室を出た。

 


 1か月が過ぎた頃に社労士から電話があって「過去の分の障害年金が降りた」と言われ、胸を撫で下ろした。


  社労士に成功報酬払い、やなだクリニックに診察に行くと


「よくなりたかったら週に1度リハビリに来た方がいい。

 月曜と火曜が若い人のリハビリ日だから、どちらかの曜日に決めて」


「週に1度は疲れるので、初めは1か月に1度でも大丈夫ですか」


「大丈夫だけどなるべく週に1度来た方がいいよ。曜日など詳しい事は事務員から聞いて」と言われ、

 

 診察室を出て事務員からリハビリの説明が書いている用紙を貰い説明を受けた。


 持って来るものは(ノート・鉛筆・消しゴム・ボールペン・赤のボールペン・歯ブラシ・お弁当、もしくはお弁当を買うお金)と書いていて


「歯ブラシもいるのですか」と聞くと、「歯ブラシはどちらでもいいけど(10時に来て下さい)って書いているけど、初日は少し早めに来てくださいね」と言われ、


 家に帰り、余り行きたくなかったので障害者相談室に電話を掛け、相談員にその事を話した。


「松川さん、やなだ先生が『リハビルに参加しなさい』と、言ってくれていたのですよね」


「はい」


「やなだクリニックでは、なかなかリハビリをして貰えないと言われているので、リハビリには絶対に参加した方が良いですよ」


「そうなのですか、分かりました。リハビリには参加します」と、少し驚きながら返事を返した。



短編小説 


女子サッカー選手として有望視されていた女子高生が「失明する」と、突如告知される。『光を』


2023年4月30日 10時35分頃に投稿!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ