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愛した君への最初で最後の手紙  作者: 幸(ゆき)
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リハビリ病院へ

 病室を出て、通路を歩きながら妹に、


「タクシーで行くのか」


「そうだよ」


「タクシー代もったいないから電車で行こう」


「作業療法士や看護師、医者に『大勢の人がいている所の移動はまだ無理』って、言われているからタクシーで行く。

 お金の事は心配しないでいいから、お兄ちゃんが入っている生命保険のお金も入って来るから」


「そうか、分かった」と言って、タクシーに乗った。


 リハビリ病院に着き、見渡すと綺麗な建物の大きな病院だった。

 

 中に入り妹が入院の手続きをしていると男の看護師が来て、


「病室に案内します」と言って、荷物を持ってくれ、5階のトイレや洗面台が部屋にある広めの個室に案内され「暫く待っていて下さい」と言って出て行った。


 荷物を片付けてくれ始めた妹に、


「個室に入るって言った」


「言ってない」


「何で個室なんだ。凄い部屋だけど個室の料金は掛かるのだろうか」


「分からないけど、聞かないとね」と、話しているとノックする音が聞こえて、若い女の人が入って来て

「ソーシャルワーカーです」と言って、話を始めた。


「ここでの病院では、退院後普段の生活が出来るようにするリハビリをするので前の病院とは違い、ずっと同じ服装ではなく寝る前にパジャマに着替えてもらい、起きた時に普段着に着替えてもらいます。

 細かい事に関しては後で医者と看護師が来るので、話を聞いて下さい」


「分かりました」


「あと手帳の事なのですけど、身体障害者手帳と精神障害者手帳の両方書いて貰いたいですか」


「はい、大丈夫ですよ。書いて貰えるようにします」


「障害年金の事なのですが、診断書を書いて貰えるのですか」と、妹が聞くと、


「障害年金の事は難しいので、社会保険労務士に相談した方が良いと思います」


「そうですか、分かりました」と、訳が分からない事を暫く妹と話して、戻って行った。


「何の事を話していたの」と聞くと、


「お兄ちゃんが、国民年金に入っているので『手帳の等級によって障害年金が貰える』って聞いたから、その事を聞いていたの」


「そうか、でも無理だよな。そんなに悪くないから」と、笑うと、


「そうだよね」と微笑んでいた。



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