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愛した君への最初で最後の手紙  作者: 幸(ゆき)
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手術の説明

 外来診療に行くと何時もの様にニコリと笑顔で、

「体調は、お変わりありませんか」と、言われ「はい」と答えた。


「手術の入院日の事なのですが、入院中に話していた日程で大丈夫ですか」


「はい、大丈夫ですよ」


「入院期間は2週間で大丈夫ですか?

 前の検査入院の時、先生に『検査入院は3日』と聞いていて、

 入院日に看護師さんから『1週間の検査入院です』と、言われたので」と話すと、

 

 今までに見た事ない不機嫌そうな顔付きになって

「大丈夫だと思うけど、手術入院の時は容態によって日にちが変わる事があるからね」


「そうですか。

 手術の事なのですが手術のデメリットと、もし失敗したどうなるのかを教えて欲しいのですが」


「デメリットはない。失敗も絶対にない」と、強い口調で言われ、

 大丈夫なのだろと思った。


「大した手術ではないけど全身麻酔をするから、身内の人に書類にサインをして貰わなければいけないので、手術をする前に身内の人を連れて来て下さい」


「両親は亡くなっていていないので、彼女か友達だったら駄目でしょうか」


 ニヤリと嫌味な笑みを見せたあと、

 優しく微笑みながら「そうなのですか、早くにお亡くなりになったのですね」


「はい、中3の時に」


「それは大変だったでしょう。

 そう言う事情があるのだったら仕方がないので、ご友人関係の人でもかまいませんよ」


「ありがとうございます。

 まだ話をしていないので事情を話して誰かに来てもらうようにします」

 

 診察室を出た後、

 手術をする日までには期間があるから翼に言ったら来てくれるだろう。もし無理だったら城に頼もうと考えながら帰り、

 夜に翼に電話をして、病院に来てもらえる事になった。


入院日には翼が来られなくなって翌日の午前中に来てくれ、

 昼過ぎに主治医と手術の説明を聞くために3人で個室に入った。

 

「彼女が看護師をしている」と話していたせいか、主治医は今までとは違い難しい言葉で細かい説明を話した。

 

 正直、一部の内容しか分からなかったが翼が熱心に話を聞いてくれていた。

 話が終わって「ここに名前を書いて下さい」と、同意書の用紙を渡され、翼と一緒に名前を書いた。


 部屋を出で病室に戻って

「さっきの説明の内容って分かった?ほとんど分からなかったけど」


「少しは分かったけど私は小児外科の看護師だから脳外科の事はあまり分からなかった。

 説明にも難しい言葉が多かったから、手術は任せろという感じだった。

 

 以前『国立脳医療センターにセカンドピニオンの紹介状を書かなかった』と言っていた事が、少し引っかかる『セカンドオピニオンの紹介状を書かない医者は良くない』と、言われているから」


「そうか。前の医者もここの病院にしかセカンドオピニオンの紹介状を書いてなくて、良くないように感じていたからな。

 でも、まぁ、ここまで来てやめるわけにはいかないし、ここの大学病院の講師をしているのだから大丈夫だろう」と、微笑んだ。


「そうだね。手術の日までは来れないから寂しいと思うけど、手術の日には午前中には来るから」


「え、看護師に『大した手術じゃないから、別に誰も来なくてもいい』と言われて、

 手術の日には誰も来ないのでと言ったけど」


全身麻酔をする開頭手術だから大した手術でしょ。

 手術の日には来るけど、もう一度確認しておいて」と、怒った様子で言って、帰って行った。



その日の夜に看護師が来て


「手術の日は、今日来てくれていた人が来てくれるのですか」


「一応その予定ですが、午前中の担当の看護師さんに

『大した手術ではないので別に誰も来なくてもいい」って言われたので、『来なくてもいいよ』と言ったけど」と話すと、


「少し待っていて下さい」と、驚き慌てながら病室を出て行き、少ししてから戻って来て

「すいません。婦長と話をして来たのですが、やはり手術の日には誰かに来てもらわないと駄目なようです」


「そうですか分かりました。

確認の電話を掛けときます、来てくれるとは思います」


「良かった、よろしくお願いします」と、安心した表情になって出て行った。

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