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愛した君への最初で最後の手紙  作者: 幸(ゆき)
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筆不精だから

 宿を出て美呂津に向かう途中、恋人岬と標識が出ている所で車を停めてみんなで降りた。

 

 そこからの景色は美しくて、翼の方を見ると楓と楽しそうに話をしていた。

 

 昨日の夜は翼との事を思い、あまり眠れなかった。

 

 朝食の時は話かけづらくて、挨拶ぐらいしか話してなかった。


 景色を見ながら翼の方を気にかけていると、楓が自動販売機の方に向かい、翼がこっちに向かって来た。


「楓が気を気かせてくれたみたい。昨日の夜、松との事を話したから」と、少し照れた様な表情で、微笑みながら言ってきて、


 嬉しさを押し殺し表情には出さないように、

「そうだったんだ、少し話かけづらくて」と、照れ笑いをした。


「本当に綺麗な所だね」

 

 頷きながら「うん」と答え、「翼がな」と言う言葉を、飲み込んだ。


 景色を見ていると楓がみんなの分の缶コーヒーを買って来てくれ、城が

「そろそろ行こうか」と言って、恋人岬を後にした。


美呂津での1本目のダイビングは、あまり透明度は良くなかったが、魚はたくさんいて33メートまで潜り、5,6メートルの所で潜水病にならないように5分かの減圧停止をした。


 初めは深く潜ると言う事に緊張をしていたが、潜って見ればいつものダイビングと変わらないように感じた。

 

 2本目のダイビングは入り江の奥にとでも大きな磯があって波も全くなかった。  

 

 ポイントにボートを止めると凄く透明度が良く底まで見えた。水深は10メートル位で、潜りながら大きな磯の所まで行くと洞窟があって中に入った。

 

 中に入ると小さな魚が群れていて、水中ライトを当てるとキラキラ光り綺麗だった。

 奥まで行くと空洞になっていて水面から顔を出すと、岩の間からの光が入り、その光が綺麗で温かく感じられた。

 

 ダイビングを終えて、昼食を食べてからログブックをつけ始めた。


 城のダイビングの説明が終わり、みんなでログブックを交換して名前を書こうしていると、


「住所を書いてね。水中ポストからハガキを出すから」と、満面の笑みを浮かべながら翼が言っていて、

「うん」と頷き住所を書いた。

 

 交換していたログブックが帰って来ると、当たり前のように翼の住所が書いていて、翼を見ると


「私にも当然、送ってくれるよね。ハガキ」と言われ、


 助けを求める様に周りを見わたしながら


「ごめん。本当に筆不精で年賀状も出した事がないからハガキを出すのは無理」と言って、もう一度助けを求めるように周りを見た。


 少し不機嫌になった様な表情を作りながら笑い


「分かったよ。そういえば小、中学校の頃も、クラスのみんなに『年賀状は面倒くさいから書かない』って言っていたよね。

 仕方がない。今回の事は大きなカシだからね」と言われ、


 胸をなでおろして周りを見ると、城と楓が大笑いをしていて、つられて一緒に笑った。


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