裁判の結末と、母との別れ
母と先生との三者面談の時に先生がその事を母に話すと、
母は驚きながら
「高校だけは行きなさい。
お金の事を心配してるのだったらお父さんが入っていた生命保険も降りているから、高校には行った方が良い」と、しつこく言って来たけど
「成績も悪いし勉強も嫌いだから、将来は自分の店を持ちたいと思っているから。自分の事は自分で決める」と言って、何度も「高校だけは行きなさい」と言ってくる母に、その言葉を返し説得をした。
1月が終わろうとする頃に、働く日本料理店が決まり、
長かった裁判が終わった。
結果はやはり最悪で、裁判には勝ち訴えた金額は認められたが、車を運転していた本人と車を貸していた奴は破産宣告をして、
親は「子供がした事なので責任は取れない」と支払いを拒否した。
血圧が高くなっていた母は、この結果を聞いた2日後にくも膜下出血で突然倒れて、
病院で息を引き取った。
弁護士を紹介してくれた森先生や奥さんに助けてもらいながら、お葬式を済ませた。
お葬式が終わって数日後に弁護士から電話があって
「自賠責保険のお金と、自転車保険のお金が下りているので1度来てほしい」と言われて、3日後に事務所に行った。
8人掛けの大きなテーブルがある部屋に通され、事務員に出してもらったお茶を飲んだ。
少し待っていると大柄で体格の良い50歳位の弁護士らしい男の人が入って来て
「村西です」と名刺を渡され「いろいろ大変だったね」と優しく言ってくれて、頷きながら「はい」と答えた。
村西先生は持って来ていた書類を開き
「今回の裁判の結果は、非常に腹立たしい結果でおわったけど、自賠責で3千万円は取れました。
それから車を運転していた被告からは月に5000円ずつ支払うと言う約束をしました。
月々の支払いについては本人に支払う能力がなくなると、支払われなくなるのでその事についでは理解しておいて下さい」と、寂しそうに話してくれて「はい。その事は、生前母から聞いています」と、答えた。
「そうですか」と、別の書類を取り出して
「今回の弁護士報酬だけど、取れた分の10%と経費と言う事になっていたけど、今回は自賠責で取れた分の10%だけでいいよ。自転車保険の分はいいから、消費税はかかるけど」
「え」と驚きながら小さな声を出すと、
村西先生は微笑みながら「今、中学3年生で進学するのだろう」
「いいえ、就職します。日本料理店で働く事が決まっています」
少し驚いた表情で「お母さんが亡くなったから」
「いいえ、違います。勉強は嫌いだし成績も悪いので、成績の良い妹に良い高校と大学に行ってもらいたいので」
「そうか、お金の事もあるからな。これからの生活はどうするの」
「家は父が買っていて、父が亡くなった時に降りた生命保険と『母が亡くなったので母に掛けていた生命保険も降りる』と森先生が話してくれて、今回のお金も入るので働きながら妹と暮らそうと思っています」
「そうか、妹の学費なんかは保険金で何とかなるだろうからな。
これからは、いろいろと大変だろうから何か困った事があったら何でも言って来なさい。何も出来ないかもわからないけど相談には乗るから」と、
優しく、そして力強く話してくれた。
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