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愛した君への最初で最後の手紙  作者: 幸(ゆき)
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難しい裁判

 5日後の夕方に母が帰って来て、少し曇った表情で

「今日、村西弁護士に会って来て委任をして来たけど、マイナスの事しか言われなくて」


「どう言う話をして来たの」


「弁護士費用は二宮先生の所で話していた事と同じで

『着手金は10万円の消費税。自賠責は着手金無しでしてあげても良いですよ。

あと、自転車保険に入っているのだったらそれも着手金なしでついでにしますよ。成功報酬は掛かるのでご自身でされても良いですし、どちらでもかまわないので』と言ってくれて、



前の和山弁護士の時は始めの着手金を払った後で


『これは自賠責の着手金、任意保険の時は任意保険の着手金が掛かります』と言われて、こっちは同じ事の着手金だと思っていたから最悪で、村西先生はきちんと分かりやすく説明をしてくれて良かったのだけど、任意保険の事は


『相手が未成年で親も払う気がないようなので、破産をされる可能性が高いのでかなり難しいでしょ。車の持ち主にも責任があるとして訴える事は出来ますが、やはり破産をされたら終りですので、かなり難しいと思います。

費用の事ですが着手金は10万円の消費税と成功報酬10%。コピー代や通信費、交通費などの経費でかまいませんが、訴える金額が大きくなればなるほど裁判費用が掛かるので大丈夫でしょうか』と言われて


『どれ位の裁判費がかかりますか』と聞くと、、後ろの本棚から1冊の本を取り出して本を見ながら


「金額にもよりますが、1億円前後の裁判だと30万円位になります。

それから通信費なども掛かりますので30万円と数万円位は掛かると思っていた方が良いと思います。それだけ掛かっても、裁判をやると言うのだったら訴える相手、金額に付いては後日相談して決めていきたいと思っています』


「二宮先生に相談に行った時に

『裁判をして破産したとしても月に5000円から1万円位支払えとは言えます』と、話してもらったのですがその事もしてもらえるのでしょうか』


『もちろん、出来る主張は全てします。

ただ、その事に関しては相手が破産をしてしまったらかなり難しいと思います。仮に払うと言っても途中で『払えなくなった』と言って、払わなくなるケースがほとんどです』と言われて、


自賠責保険の10%を払うのと、お父さんが入っていた自転車保険の10%の成功報酬を払う事はどし少し考えたけど、自賠責保険の事も自転車保険の事もよく分からないし、何より悔しい気持ちがあったから着手金を払って頼んできた。

 お父さんが入っていた生命保険のお金も降りたから、納得が行くまで裁判をしたいと思ってる。


『刑事処罰もある』って弁護士が言っていたけど、刑事処罰されようが、お金をもらおうが死んだお父さんは帰ってこない。

本当だったら時間を戻して元気なお父さんを返してもらいたいけど、無理だから。

せめて出来る限りの事だけは、やりたいと思う」と、震えた声で涙をこらえながら話してくれた。

 







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