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死霊王の軌跡

 死霊王――――哀川 愛理は、ぎらついた目を見せていた。


「やっと、やっと完成したわよ!」


「そうですね、ようやくです」


 彼女と側に使える執事は、目の前に広がる死者の軍勢、おおよそ一万を見て満足していた。


「情報だと、群衆王がすごい多いらしいけど、こっちは倒した分だけ味方になるからね」


「そうだね。愛理、良くここまで来たと思うよ」


 そう言って隣に歩いてきたのは金髪の男性。

 細身で、イケメン。そう、彼は一度死んで、そして愛理によって蘇った、死者である。


「私の死霊術もそうだし、配下の死霊術もレベルが上がったし、どこかに攻め込んでもいいかも。創造王ほど相性が悪い敵もいないから、早めにパーッと仲間増やしたいし」


 彼女はそう考察していた。そして考察は間違ってはいなかった。

 創造王は基本ゴーレムしか出てこない。ので、そもそも死ぬもくそもない。死霊術で味方になることはないのに、敵の生産力の高さからほぼ無尽蔵に攻めてくる。

 だから倒す集団を作ろうと思ったけど、それもやめた。


「統一すると効果が強くなるって、アンデッドやめろってことでしょ? それはできないわよね......」


 ぼそり、呟く。

 彼女の中では、隣にいるイケメンを手放すという選択肢はみじんもなかった。しかし、アンデッド戦法を使うならば創造王に勝てないのは自明の理。


「よし、行くわよ!」


「お嬢さま、どこへ!」


 執事が慌てて止める。今の私にはこの場所とイケメンと執事がいてくれるだけでいい。

 そして、それを害するやつは皆――――敵だ。


「行くわよ、どれでもいい、王を倒しに」


 そう強く、宣言した。

 12月半ばから不定期更新を再開したいと思います。どうか応援のほど、よろしくお願いします。

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