HP1から始まるスコシ茸納品
また遅れたぁ〜!すみません!
30部分以降を少し手直ししました。良かったらどうぞ
『スコシ茸納品
依頼内容:ギルドにスコシ茸を納品する。
依頼者:エリック・エノックス
ランク指定:なし
依頼期限:なし
達成報酬:50万ユート』
「ランク指定……この依頼を受けれる冒険者のランクだよね?」
『そうだな。ランク指定も依頼期限もないのに達成すると50万ユートか……なかなか美味しいな』
『みんな取りそうなのに……なんで残ってるんでしょうか』
「その依頼に興味があるのかい?」
あやの独り言(実際には念話で会話していた)に反応したアンナが話しかけてくる。どうやら二人の書類の手続きは終わったようだ。
「北区のギルドにも貼ってるんだけどねぇ、誰も受けないんだよ」
「えっ?結構条件が良さそうに見えるのに……」
「異界人のあんたは知らないだろうけどね、スコシ茸なんて物はなかなか見かけることもない超貴重品なんだよ。私は現役時代に一度食べたことあるけど、逆に言うと一回しか見たことないからねー」
「昔は冒険者だったんですか?」
「まぁね。ギルド職員には多いよ、元冒険者」
『よく感じたらコイツ、なかなか魔力を持っているな。現役はかなりいい腕をしてたかもしれないな』
元魔王のエバーが言うのだからよっぽどだろう。このおばちゃんすごい……。
「うーん……」
改めて依頼書を見るあや。しばし考えて
「よし受けよう」
依頼書を手に取った。そこで呆れたようにアンナが言う。
「アンタねぇ……貿易都市みたいな流通が盛んなとこでもなかなか見ないものを、駆け出しのアンタが見つけられるのは簡単じゃないよ。それより別のにした方が……」
「ご心配なく」
そう言って自慢げな顔をしたあやがイベントリから取り出したのは、あやがログアウトしている間、骸骨召喚術師が採取した【ドクドク茸】と【マヒマヒ茸】を{毒魔法}で毒抜きして用意した【スコシ茸】である。
これにはアンナも驚いたようで、
「なっ!?それをどこで!?」
「ふふん。【チュートリア大森林】で見つけました。本物です。どうぞ確認を」
「あ、あぁ……」
恐る恐ると言った様子であやから【スコシ茸】を受け取るアンナ。様々な角度から確認すると、金属製のトレーの上に慎重に置く。
「確かに、確認したよ。悪いけど、報酬は今すぐには渡せない。また後日になる。それでも構わないかい?」
「まぁ金額が金額ですしね。わかりました。あっそうだ……」
あやが取り出したのは複数の【スコシ茸】。骸骨召喚術師がせっせと毒抜きをしてくれたので、たくさんあるのだ。
「依頼書には特に記載はなかったんですけど、一個だけでよかったですか?複数あるんですけど」
「………………………その、先方に確認するので今回は一個で大丈夫です、はい」
あまりの驚きに思わず敬語になるアンナ。
「わかりました、じゃあまた明日伺いますね。あ、二人とも、これから案内頼める」
「わ、わかりました……」
「………」
あやはどこか呆然としているルシアとアレスを連れてギルドを後にした。
そして残されたアンナは、
「まずはアイツにも話を通して……領主様にも話しとかないとね〜」
そう呟いていた。




