HP1から始まる悪運
すげ〜時間かかった!すみません!
シロチェルの方の手直しもするので次回はもっと時間かかるかもしれません!
それにしても一年以上描いてるのか〜。
手負いのカメより進みが遅い!もっと頑張らないと!
[チュートリア大森林 西部]
『従魔のレベルがアップしました』
『{解体学}スキルがアップしました』
「そろそろ群集猪が出てくるところに着くね……」
チュートリア大森林の西部特有の岩だらけの地形を見つめるあや。前回は追いかけ回されてロクに探索してないので、採取ポイントなどがあるか調べる。
『それにしても……』
「なに?どうかした?あっ、この苔採取できるや」
ポーションの効能を高める効果がある【岩緑苔】を採取しながら、何か考えているエバーに尋ねる。
『おかしいと思わないか?小川からここまでそれほど遠くないのに、魔物との接敵率が高くないか?もう10回以上襲撃を受けてるぞ』
「確かに……」
ここにくるまでの間、ブルースライムやツノウサギなどの魔物に加え、ファンタジーの定番の小鬼、上空から風属性魔法を放ってくる緑小鳥、鋭いツノを持ち、まっすぐ突っ込んでくるダーツビートルなどの魔物に襲撃された。
徒歩で十数分の距離では異常なほど多い。が、しかし
『でも{隠形}とかのスキルがない骸骨が3体もいたら結構寄ってくるんじゃないですか?歩くたびにカタカタ言うし』
「「「カタカタカタ……」」」
さおピコの言葉に骸骨達が「自分らのせいですんません……」という風に項垂れる。
『まあその可能性もあるか……』
『それに現れる魔物は全部、お嬢やアタシが対応するまでもない魔物ですよ。くろピコと骸骨達で対処可能です』
「むしろ私のスキルも皆んなのレベルも上がるからありがたいよね。まぁ今は早く群集猪の肉欲しいから早く行きたいけどね」
苦笑するあや。すると{魔力感知}が反応し始めた。どうやら近くに魔物がいるらしい。
「この反応は……群れてるから群集猪……かな?」
『なんで疑問系なんですか?』
「なんか20前後いるし、一際大きいのもいるから……」
『上位種か?素材にも期待できるが、骸骨では荷が重いかも知れないな』
『まさしく悪運ですね』
「『ん?』」
さおピコの言葉にあやとエバーは「ん?」となる。
はて、悪運という単語この間腐るほど聞いたような……?
「『あ』」
ここで2人は思い出し、あやの手に嵌めてある指輪を見つめる。
「ブモォォォァァァァ!!!」
「「「「「「「「「「ブモォォォ!!」」」」」」」」」」
そして見えてきた魔物の姿。周りを走るのは群集猪で間違いない。
だが戦闘で群れを率いて走る一際大きな個体【郡長猪LV18】は威圧感やその他もろもろが取り巻きとはまるで違う。あの立派な牙で突進されれば、あやとはいえ大ダメージは避けられない。
「ま、まさか悪運って……」
『魔物との接敵率を上げるのか!?』
2人の言う通りだ。このゲームにおける悪運は『魔物との接敵率、及びその強さ』を示している。もちろんそれ以外の要素もあるが、一番大きいのはこれだ。
「ど、どうする!?逃げる!?」
『空飛ぶにしても骸骨しまう時間無いですよ!』
『かと言って暴走前提であやに突っ込めというのも無しだろう。クソっ!どうすれば……』
3人が慌てふためくその時、
(ポヨーン!)
「く、くろピコ!?ダメー!」
あやの肩に乗っていたくろピコがあや達の前に飛び出した。
『ギュビィィ!!』
「「「「「「「「「ブモ!?」」」」」」」」
そこでくろピコが放ったのは、大きかった時にも放った黒い極光。見たところ威力も落ちてるし範囲も狭いが、魔物の群れを吹き飛ばすには十分だった。
(ポヨポヨ!)
「「「カタカタ!」」」
「えっ!?」
そこに骸骨達の追撃。
槍持ちと盾持ちの骸骨が極光で仕留めきれなかった群集猪にとどめを刺す。
「ブ、ブモォ……」
「カタタタ!」
「ブモ!?」
さらに杖持ちの骸骨が郡長猪を魔法で牽制し、立ち上がらせない。
(ポーヨポヨポヨポヨー!)
「ブモァァァ!?」
最後に郡長猪のとどめはくろピコが。複数の触手で殴り倒す。
ものの1分もしないうちに群集猪の群れは仕留められたのだ。
『『「えぇ〜…」』』
あまりの鮮やかな戦いに困惑を隠しきれないあや達。
『従魔のレベルがアップしました』
『従魔のレベルが一定値になりました。進化が可能です』
「え?」
次回進化でーす




