HP1から始まる違和感
今回短めだし、急展開すぎたかも。ごめんね!
(んー?)
あやは自分の違和感に気づく。どう考えてもおかしい。
あやはくるりと後ろを向いて、プレイヤー達を見つめる。
プレイヤー達の動きは止まっている。戦士の男があっさりやられたことに驚いている。それなりに腕が立つプレイヤーだったのだろう。
あやは【骸の手】の{骨剣}を伸ばし、{死を望む者}によって、HPをMPに変換し、{死に急ぎ}によってステータスを強化し……。
――ドンッ!
プレイヤー達に向かって突撃した。
(あれー?)
あやはあや自身はあまり好戦的な性格ではないと思ってる。
中学校の通知表にも『誰とでも仲良くできる大人しい子です』と書かれたことがある。
だがどうしたことか。今もまた一人のプレイヤーの首に{骨剣}を突き刺し、捻って首を刎ねる。
(くるくるー)
なんと言うか、夢を見ているような気分だ。ゆるゆるの思考に反して身体は的確にプレイヤーの首を狙いに行く。
「この!」
「あははー」
「ガッ」
また首を刎ね、{骨剣}を生え変える。{立体機動}と【邪炎ノ外套】を使い上に飛び、近接戦が苦手そうなローブを羽織った魔法使いのプレイヤーの首を刈る。
(めがまわるー)
思考と肉体が乖離しているなど、明らかな異常事態である。どうにかせねばならない。
が、今のあやにはそれを解決する方法も思考力もなかった。
紅い瞳は次の獲物を探す。
ジョリパの炙り明太子と舞茸が美味しい




