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星の輝く夜に  作者: ボルシチ
6/8

街の人、そして異世界人

ギリギリ書けた!

途中でストーリーを少し変えたから遅くなってしまいました。

……どうしてこうなった。


俺は今、街の人たちに囲まれて罵声やお礼の言葉を浴びせられている。

「この魔王の手先が!騎士の格好をして俺らをだまそうったってそうはいかんぞ!」

「ちょっと、あなたたち勇者サマに向かって何言ってんのよ、命の恩人でしょうが!」

そーだそーだ!……あ、ごめんなさい。


まあ、突然現れて街にクレーターとか作りまくった上に、人間離れ(というか生き物にはできないような動きだと思う)をしてたら警戒して当然だよな。

しかし、そうなると弁解は難しいな。どうするか……。


「静まれえぃ!」


突然、俺の正面の人だかりの奥から大声が聞こえ、騒いでいた人たちが一斉に静まる。

すると、俺の正面の人たちが道を開け、そうしてできた道を一人の男が歩いてきた。


見た感じだと、60歳近いだろう。しかし、余分な肉などが一切見当たらない程鍛えられた身体、そしてその身体を無尽に走る傷跡が、この男が相当のやり手であることを感じさせる。


何より、目つきが違う。相手を真正面から見据え、全てを見透かしたような目で俺の目を見てくる。

そして、一つ頷いて、口を開いた。


「どうも。私がこの街の長をしておる(まさひろ) 真弘(はやし)と言う。君は何者だ?名は何と言う?」

まさひろはやし…はやし まさひろか!?まさか、日本人!?


「俺は中村 修矢です。今日日本からこの世界にやってきたばかりで、たまたま皆さんが襲われているのを発見したんです」

頼む、まさひろさんが日本人であってくれたら異世界人だと分かってもらえるはずだ……!

もし日本人じゃなかったら俺意味の分からないことを言うただの頭のおかしい痛い人になってしまう!

しかし、俺のそんな心配は必要なかったようで

「ほう、なるほど、君もか。わかった、着いてきなさい」

「は、はい!」

よかった、伝わった!


その後まさひろさんは街の人たちに、この人の事は大丈夫だ、安心しろとかなんとか言って、俺をある建物の中に案内した。

しかし、俺はまだ知らなかった。

「君、幾つだ?日本のどこに住んでいた?どうやって死んだ?日本では何をしていた?」

着いて速攻質問攻めにあうことになるということを……。






「……つかれた」

あの後、俺の住んでいたところから家族構成。あの人が経営していたラーメン店はまだあるのか(知らないと答えた)、中日は勝ったのか(いつの試合だよ)、そして転生する際何を貰ったか、etc……

なんと3時間に渡り質問攻めにあったのだ!さすがに疲れた。


途中俺が相槌をうったり適当に返事を返すだけの状態(オートモード)になっていた事は内緒である。

しかし、今後役に立つ情報が得られるかもしれないと思い着いてきたが、彼の持っている情報が古すぎて、今後に活かせるような有益な情報は何も得ることができなかったのだ。

ただの質問攻めにあわされ損だ。無念。



いや、そう言えば一つあった。

この建物を右に曲がった所に服屋があり、そこを右に曲がってすぐの所に「落花生」と言う宿屋があるらしい。

……うん、名前につっこみたい気持ちはわかる。分かるが、つっこんだら負けだ、我慢してくれ。

どの道俺にはその宿に行く以外に寝泊まりする場所もあてもない。


否、場所だけならある。しかし、その場所というのが

「勇者さん、うちにこなぃい〜?たーっぷり、サ〜ビスしちゃうわぁ〜♡」


「ねえ勇者サマ?良かったらうちに泊まっていきませんか?食事にお風呂、夜には寝床と私を差し上げますわ。まだ、何者にも汚されていない、潔白のこの身体、是非に、」

「いえ結構です、間に合ってます」

街を救ったお礼ということで、女性陣から商売目的(だけではなさそうだが)の勧誘を受けまくって、上記のような会話を繰り広げたばかりだ。

色々(何をとは言わない)失いそうだったので丁重(?)にお断りさせて頂いたが。


なんだかんだあって建物を出たときには既に日が傾き始めていた。

急がないと暗くなってしまう。そう思った俺は、「落花生」と言う宿屋を目指して歩き始めた。


次回更新は来週になります

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