挨拶周り その1
今日は日曜のため、挨拶周りに適してるじゃないか!ということで私は隣の家の201号室の前で固まっていた。
チャイム鳴らすのって緊張するな・・・・・・。宅配便の人ってどんな気持ちでいつも押してるんだろう。
しかし何時までも玄関の前にいるのも怪し過ぎるので、なるようになれ!と思ってチャイムを押すと出てきたのはとても可愛らしい女の人でした。
背は私より低く、茶色で長い髪の毛を後ろで一つに束ねている。色が白くてちょっとふっくらしている感じが彼女の雰囲気にあっていてまた可愛い。
「は、はじめまして!隣の202に引っ越ししてきました雨宮 鈴と言います!これ、つまらないものですが・・・・・・」
「わ!良いんですか!?ありがとうございます。立ち話も何なので良かったら、部屋汚いんですけど上がって下さい」
地元のお菓子と一緒に頭を下げて渡すと、そう言ってドアを開けてくれたので有り難く部屋に上がらせていただくことにした。
部屋の中は可愛らしい部屋で、私も見習わなければ・・・・・・と思いました。反省しました。
「まだ自己紹介してませんでしたね。近くにあるパティシエの専門学校に通ってる柊 香苗です」
お茶とともに自己紹介をしてくれて、納得した。キッチンの道具類がすごいと思っていたんだ。
「パティシエですか!すごいですね」
お菓子とか作るのか。料理も出来ない自分からしてみればすごいなぁ。
「あの、お菓子とかよく作りすぎてしまうので、持って行っても良いですか」
天使がここにいます。
「全然構いません!嬉しいです!」
そのあともいろいろなことを話したけれど、すごくいい子で、見知らぬ土地で良い友人が出来たことにほっとした。