第四十一話 初めての仲間(2)
「魔法の属性って、改めて聞いてなかったな」
ガイアが純粋な質問、というようにリオに聞いた。
「あー確かに!」
運ばれてきた料理に食べるのに夢中だったテティスが顔を上げる。
「さっき見たとき結局なんの魔法使ってるかあんまわかんなかった!」
ガイアが続ける。
「俺は土だろ、テティスは水、サナは風で、ライルは火。お前は?」
リオは少し考えて、
「……えっと」
「うん?」
「属性って何?普通は一個なの?」
「は?」
一瞬何言ってんだ?とその場の空気が止まる。
「いや、だから」
リオは首を傾げながら続ける。
「ほら、みんな髪や目にその属性強く現れてるよね?その現れた属性の魔法が得意なのがそれってだけで、他も普通に使えるもんじゃないの?」
沈黙。
「……いやいやいや」
ガイアが最初に反応する。
「何言ってんだお前」
「え?」
リオは本気で分かっていない顔。
「普通は一つだろ」
「え、そうなの?」
今度はリオが驚く。ライルが口に料理含みながらポツリと言った。
「全部。」
会話が止まる。
「……は?」
ガイアが理解不能、というような顔をし、思わず口にする。テティスの目が見開く。
ライルはリオを見たまま、淡々と言う。
「こいつは全部使える」
静かな断定。
テティスがリオを見る。
「ほんとに……?」
「え、うん……。みんなは違うの?」
僕は困ったように笑う。
「え!?私水しか使えないよ!?」
慌ててテティスが言う。
「俺も..土だけだ。」
リオは戸惑いながらも聞く。
「何個か出せるのが普通じゃないの?なんでみんなは一個しか出ないの?」
「こっちのセリフだわ!」
ガイアが頭をガシガシかく。
テティスは目を輝かせている。
「え、でもすごくない!?」
「いやすごいで済ませていい話かこれ?」
「でもいっぱい使えるのいいなー!」
「うーん……そうなのかな」
まだ実感がない。
サナが一口食べながら言う。
「まぁ、使えるならいいんじゃね」
「またそれかよ」
「事実だし」
あっさり。
軽い口喧嘩のようなものが続いたあと、ガイアがリオに向かって言った。
「とにかく、普通じゃねぇよ」
テティスも頷く。
「いやほんとに」
サナだけがいつも通りに答える
「使えるならいいじゃん」
ガイアが突っ込む。
「いや次元の話だろこれ」
リオはまだよく分かっていない。
「……全部って、そんな変?」
「変だな」
「変だね」
「別に」
反応が割れる。
その中で——
ライルだけが、静かにリオを見ている。
……やっぱり、分かってねぇ
あまりにも無自覚な顔。
全部持ってて、その程度の認識かよ
胸の奥で、小さく、しかし確実に火が揺れた。




