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サバイバル  作者: 伊右衛門


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マンション編7

●男性は、立花 真人と、名乗った。

 それから、私は立花さんとこれまでのこと話した。

 どうやら、耳の事は気にしていないようだ。会話の途中で年齢を聞かれたので、

 「もうすぐ、30歳になる。おばさん予備軍です」

 と、答えた。かわいくないなぁ、私。立花さんの年齢も聞いてみたら、

 「もうすぐ、25才になります」

 と、お返しされた。


 それから、立花くん、立花くんでいいよね。立花くんは、私を最上階の自分の部屋に連れていってくれた。立花くんはこれから、4階の安全確認に行くので、私は、耳でわかった事を伝えた。

 立花くんは、私の耳の良さを誉めてくれた。この耳のことは不安だったので、誉めてくれたのは素直に嬉しい。


 立花くんは、どうやら、ゴブリンがいる部屋から確認するようだ。バタバタする音がしていたが、しばらくして止まった。おそらく・・・でも、仕方ないことだろう。

 立花くんは、他の部屋も確認している。


 私は、少し落ち着いてきた。男性の一人暮らしにしては、きれいにしている室内。私は室内を見て、少し疑問に思った。あれだけ、すごい体なのに、室内にはトレーニング器具らしきものが全然無い?ジムで鍛えているのだろうか?それとも、寝室に置いてあるのだろうか?私は、あまり気にせず、寝室のドアを開けてしまった。

 ・・・なんというか、スゴかったです。

 普段は人の寝室を無断で開けるなんて失礼な事、絶対しないのに!

 人と出会えた事で私は自分で思っている以上に混乱しているようです。


 しばらくして、立花くんが戻ってきた。決めていたルール通りにチャイムを鳴らして、ドアの前で名乗っている。ドアの覗き穴から、立花くんを見る。まぁ、あの体じゃあ仕方ないよね。男の子だもん。

 職業柄、ある程度は男性の生態も理解していると思うけど、私は自分の寝室のドアを開けた時より、緊張して、ドアを開けた。


 立花くんは、私のこれからのことを心配してくれた。客観的に考えればこの部屋に泊まらしてもらうのが、一番安全なんだろうなぁ。少しの危険があるかも知れないが…

 立花くんは、ゴブリンになった住人を殺したことも、私に告白した。

 私も、仕方ないことだと思う。

 もう、世界が変わったのだ。変わった世界で生きるには、新しい自分が必要だろう。

 立花くんは、私がこれからのことを考えている間に、私に隣の部屋に引っ越すように提案してきた。

 私がこの時のことを後悔したのは、少し後のことだ。この時、このまま部屋に泊まっておけば良かったかもしれない。


結婚は理性と知性より勢いと度胸だと教えてくれた婦長の言葉を少し思い出した。


○とりあえず、北村さんの部屋から、最上階まで、ベットなどの必需品を運ぶ。北村さんには軽い私物を運んでもらう。男に触られたくない物もあるだろうからね。

 できるだけ、音をたてないように、気を配る。

 ん~、北村さんをお風呂に入れてあげたいなぁ。いや、変な意味じゃなくて。女性だから、お風呂には入りたいだろう。

 しかし、水は貴重だし、ライフラインが止まっている現状では、お風呂を沸かすのは、かなり大変だろう。天然温泉?この近くにあっただろうか?それに、温泉でも多くはボイラーなどで加熱しているんじゃないかな?一度、調べてみよう。


 そんなことを考えながら、北村さんの荷物を603号室に運びこむ。しかし、この身体、やはりすごいパワーだ。自分の身体なのに驚いてしまう。ベッドや壊れそうな物だけ抜いてもらったタンスなども、中身ごと一気に運んでしまえる。2時間ぐらいで、現在、使えない電化製品以外は、ほとんど運ぶことができた。今夜はこれで休んでもらおう。

 北村さんが部屋を片付けるのに、男のオレが居ては邪魔だろうと思い、自室に戻ろうとすると止められた。初めての部屋なので怖いそうだ。

 レイアウトは同じだし、ここは最上階だから4階より安全なのだが、そういう問題ではないだろう。これまで住み慣れた部屋ではないのだ。

 オレは、北村さんが寝室を片付けるのをダイニングで待つことにする。ただ待つのも暇だが、女性の部屋を勝手に片付けるわけにもいかない。

 先程、考えていた、お風呂のことを考える。やはり、一番可能性が高いのは温泉だろうか?五右衛門風呂やドラム缶風呂では、沸かすのが大変だし、煙などが出て発見される危険性が増すように感じる。問題は、オレがこの辺りの温泉の場所を知らないことだ。温泉には興味が無かったんだよね。

 北村さんなら知っているかもしれないが、余計な期待は残酷だろう。各部屋を探せば地図があるかもしれない。もしくは、旅行雑誌などからも情報は取れるだろう。北村さんには内緒で探してみよう。

 温泉が見つかったら、そちらに移動してもいいかもしれない。ゴブリンは群れる習性があるらしいので、人口の多い都市部より、そちらの方がゴブリンは少ないと思う。

 とりあえずは、温泉の情報収集とマンションの安全確保。そして、食料の確保もしないといけない。そういえば、ソーラーパネルなどは簡単に設置できるのだろうか?ここは最上階だから、屋上にソーラーパネルを設置できれば、電化製品が復活するかもしれない。あまり、詳しくないが、挑戦してみてもいいかもしれない。


 早い段階で、北村さんという生存者と合流できたのは大きい。こうなると

他にもオレ達のように変異した生存者がいるのではないだろうか?

 オレ達のように、無事?変異する確率はどのぐらいなのだろう?まさか、世界でオレと北村さんの二人だけじゃないよね?

 普通の生存者は、正直、危険性が高いと思う。いつ、ゴブリン化するかわからない。変異した生存者でも、気が合わないかもしれないから、警戒は必要だろう。

 現在、人類は、どれぐらい生き延びているのだろう?1割として、6億人ぐらい、日本で1000万人ぐらいだろうか?文明の維持は可能なんだろうか?

 しかし、ゴブリンにエルフ、そして、オーガ?トロール?オーガにしとこう。なんかそっちの方がましな感じがする。

 まるで、ファンタジー世界の住人だ。動物は変異するのだろうか?ゴブリンパニックの為に、その辺りは、調査されていない。ペットが変異したって話は聞いたことがないが。今のところは大丈夫でも、今後はわからない。注意しておこう。




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