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サバイバル  作者: 伊右衛門


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移住編4

○オレの周囲に居た山賊の男たちが次々と遠く離れたリーダーに撃たれていく。

地に膝をついたオレを庇う為に、マスターが小男が持ってた小銃を撃ちまくる。

マスターの反撃を受けたリーダーは男たちが全員倒れると撤退した。


やや掠れた視界の中で金色の頭をした男が背中を向けて歩いて行く。

マスターに撃たれているのに、慌てた様子は無い。

気のせいかもしれないが、一瞬、リーダーの男と目が合ったような気がする。

あいつ、笑ってやがる。

仲間の男たちを始末したところで捕まってた女性たちからリーダーの情報は取れる。

あの男はオレを倒すついでに仲間を始末したらしい。


とりあえず、胸を撃たれたオレは肉体が熱くて寒い。

リーダーが去った事を確認したマスターが撃たれたオレの傷を押さえる。

こちらに優子さんとさとるさんが走ってくる。

オレの意識はそこで失われた。


現代の軍用小銃の弾丸はボディアーマーを着用した敵を倒すために硬い弾頭を採用した小口径高速弾が使用される事が多い。

それがオレには幸いした。急所が外れていた為にオレは生き延びた。

まぁ、オレの鍛えられた強靭な肉体があればこそなので、いい子も悪い子も真似しない方がいいね。


もっとも、肉体に穴が空くし片方の肺が潰れてたり大変だったらしい。

しかし、こちらには医師のさとるさんと大先生、看護師の優子さんが居た。

さらに基地内の医療設備を利用できた事も大きい。

あいつら医療設備や医薬品はきちんと管理してくれてたんだよね。


「そんで女の人たちはどうしたの?」

オレはベッドの上で優子さんが持って来てくれたご飯を食べながら聞いてみた。

気になってるんだよね。ここには山賊に捕まってた女性がたくさんいたからね。


「この近くに生存者の集落がいくつかあったからそこに行ったよ」

近くに生存者の集落があったのか。

詳しく聞いてみると、この近くには元々自衛隊を頼りに人が集まってきてたらしい。

来てみるとそこには自衛隊じゃなく山賊がいたけど、集まった人は戻る事も出来ずに近くで集団生活をしているらしい。

山賊たちにしてもそこで人々が生活をし、畑などを作ってくれた方がありがたい。

まぁ、略奪する為なんだけど。


オレたちはオレの傷が移動できるぐらいまで癒えるまでここに滞在するつもりだ。

さとるさんもびっくりの回復力なのでそんなに長くはかからないだろう。

胸の傷はもう塞がりはじめている。我ながらすごいね。


捕まってた女性たちからリーダーの情報を集めようとしたけど、あいつ女性には素顔を見せなかったらしい。

行動する時はいつも口元をバンダナなどで覆って隠してたそうだ。

部屋に女性を呼ぶ事も無かったらしい。

警戒心が強いな、あいつ。

・・・マスターと同類じゃないよね。


しかし、ここで新たな問題が発生した。

オレたちはオレの傷が癒えたら村に戻るつもりだったんだけど、周囲の集落の人たちがオレたちがここに住むことを要望しているらしい。


基地は広大な施設だ。そこにまた変なのが住み着いては困る。

集落の人たちのその気持ちは分かる。


しかし、オレたちにも村がある。あそこには苦労して作った畑やようやく準備できた田んぼ、大先生やさとるさんの蔵書などがある。

蔵書などは持ってくればいいけど、畑などは持っては来れない。

それにここからでは田中さんの島までの距離が遠すぎる。

今は道路状況も悪く、電気の供給が止まっているので街灯も点かない。

ここからだと往復に1週間ぐらいはかかるんじゃないかな?


一方、周囲の集落の人たちも畑などを作っているので移動は難しい。

それに今後もオレたちのように基地を目指してくる人がいるかもしれない。

その人たちがまた山賊化するのも怖い。


オレたちがここに住むメリットもある。

なにより周辺に集落があるのがうれしい。

ここなら村のお姉さんたちもいい人が見つかるかもしれない。

島の人たちにはちょっと悪いけどね。

ここに基地がある以上ここを目指す人が今後も出る可能性は高い。

その人たちと交流できるのも大きなメリットだ。


どちらにもメリットとリスクがある。

まぁ、そうじゃなきゃ悩まないよな。

今、大先生やさとるさんが周囲の集落の人たちの応対をして、マスターや田中さんが周辺を調べている。

最初に大先生やさとるさんを見た集落の人たちは驚いたみたいだけどね。


捕まっていたマスターやさとるさんの情報によると、あの金髪は周辺の集落から食料などを供出させながらゴブリンなどを駆除して周囲の安全を守っていたそうだ。

山賊っていうよりヤクザのみかじめ料みたいな感じだな。


あの金髪、もしかしてさとるさんと同じように次の時代の事を考えていたんじゃないだろうか?

ここで山賊活動をしながら規模の拡大を図る。

周辺の集落は守って、そちらも拡大させる。

そうすれば、村から町、そしてクニの縮小版の完成だ。

そのためにマスターやさとるさんを仲間に引き入れようとしたんじゃないかな?


今は逃げたらしく、マスターの追跡でも発見できなかった。

ちなみにマスターの観察によるとあの金髪は地毛らしい。

あれも変異の影響なんだろう。

自分で仲間を始末した事から報復に来るとは思えないが、今後も注意が必要な金髪だな。


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