第3話「希望」
こんにちは、作者の飽き性の少年です。
この物語は、前世の記憶を持つ少年ノルディアの、少し奇妙な日常と冒険を描いています。
理不尽な孫の手様の作品、無職転生に影響を受けつつ、
自分なりの物語を書いてみました。
多少妄想全開な描写がありますが、楽しんで読んでいただけると嬉しいです。
僕は逃げた。
もう何も考えたくない。
お母さん、お父さん
助けて....
「まだ戻ってはいけない。」
え?
――
ここは、トイレだろうか?
そうか、全てが嫌になって、気持ち悪くて。
頭が割れそうだ
フィリア...
―死ね。
ダメだ、考えたら死にたくなる。
もう、帰ろう。
母様なら許してくれるはずだ
――
どこかへ歩いた。
いつの間にか全方位が森になっていた。
背中に冷たい風が吹いた。
違和感が僕の心臓を揺さぶる。
あれは....?
「やめてよ!まだ剣を振りたいの....やめて!やめてってば!!」
誰だ?
声を掛けようとした瞬間だった。
見覚えのある顔が....
「フィ...リア?」
吐き気が。
「このニンゲンのシリアイか?」
人間だと思っていた。
全身が黒く焦げ、身長は2メートルの生き物...
化け物。僕の魂がそう言っている。
「あ、あの....やめ」
吐き気が催す。
胃の中をシェイクされてる気分だ...
「来ないでよ!死ね!死ね!」
フィリア?
しね...死なないと、
考えられない、死なないと?
「早く逃げてよバカ!」
捨ててはいけない――
「このクソ野郎が!!」
考えるよりも先に手が出ていた
化け物の頬を殴った。
「イセカイ」
.....は?
消えた...?
瞬間移動?
.....化け物は?
フィリアは?
その瞬間頬に衝撃が走った。
数十メートル先に移動した、木に叩きつけられる。
「痛いッ!!」
こんな弱音吐きたくないのに、口が勝手に。
どうして、さっき僕が居た真後ろに。
「何でいるんだよ」
「瞬間移動...じゃない..あん...たが動かされた...」
どういうことだよ。考えたくない
なに弱音吐いてんだよ、ダメだろ。
目の前で女の子が襲われてるんだぞ
「帰りたい...」
「早く帰れよクソガキッ!!!」
「お前がいるから帰れねえんだろうが!!」
ごめんなさい、こんなこと言いたくないのに。
「ニンゲン。頭悪イ」
化け物が笑った、目も、口も、全部が赤い。
ダメだ。本当にいてはいけない。
早く動け、助けろ!!
「離せって言ってんだろうが!」
自決用のナイフを化け物の足に刺した。
血液が流れてこない....?
まさか
自分の足に傷が開いた
「痛いいいい!ママァ!パパ...助けてよおおお!!」
顔がぐちゃぐちゃに汚れた。
もう、これ以上の痛みは耐えられない。
終わらせよう。
化け物の足からナイフを抜き。
刃の冷たさが喉元を貫こうとした。
「馬鹿野郎!そんなことするなってば!!」
ナイフを落とされた。
フィリア、死なせてくれよ。
意識が朦朧としてきた。体は動こうとしなかった。
けれど、手が勝手に動いて、見覚えのある炎が。
「マジュツ?ダメダ、ヤメロ」
「死ね」
炎が放たれた。
詠唱はしていない、勝った。
助けたんだ...!!
「――――――――ッ!!」
音が悲鳴だと理解する前に、耳が拒絶した。
喉が裂けるような声、でも言葉にはなっていない。
化け物の声じゃない....?
化け物の手元が赤く染まっていた。
あ....あ..フィリアの腕が...
何で...だよ
「アツイ。マダヨワイ」
もうダメだ。
「おい、何やってんだ。ノル、フィリア」
ラクロ...?
モヤモヤしていた世界が晴れた。
「マズイ、オマエはソウテイガイだ」
化け物の手からフィリアが離れた。
「フィリア!」
咄嗟に風を吹かせ優しく地面に倒した。
「この化け物がフィリアを!」
言い切る前に後ろから何かがポタポタと垂れる音が聞こえた。
化け物の顔に何かが突き刺さったのを見た。
はずだった
さっきまでそこに存在した何かが消えた。
「イタイ」
次は腕に...
「ニゲル」
化け物が足を踏み込んだ瞬間。
足元の草が燃えた。
このまま逃していいのか?
フィリアの腕を、そんな奴が逃げるのを、何もしないで見てられるかよ。
「逃がすかぁッ!!!」
自決用のナイフを足に刺した。
止まらなかった。
アイツはどこかへ消え去った。
「何やってんだノル。お前のせいでフィリアは...いや、ありがとう。フィリアを助けてくれて」
その眼球は赤く染まり。
表情はなかった。
帰ろう。家へ
――1時間後
家の扉を開けた瞬間、安心感が全身を包んだ。
母様の顔を見るだけで、涙がこぼれそうになった。
「お帰りなさい。あなた、今日は早いのね」
僕の傷やラクロの顔を見て母様の表情が変わった
「何が、あったの?」
ラクロは僕から聞いた事を事細かに説明した
「生きてて、良かった」
暖かい、もう、我慢しなくていいんだ。
涙が。
「僕も、母様達が無事で。良かった...」
安心感とは裏腹に、強くならなければ全てが終わると
そう、感じていた。
ラクロに違和感が残ったまま。1週間が経った
僕は何もしないで生きているのも勿体無いと思い。この前の出来事は忘れ。
魔術の勉強に励んでいた
ラクロと会話したのは、魔術教本の借り出しの許可を取るため、話しかけた時が最後だ。
その時も、表情はなく、力の籠っていない返事が返ってきた。
ラクロは道場に行っていないらしい。
無断欠勤というわけではなく、休止という理由で休んでいた。
フィリアは腕が使い物にならなく。
家に篭っているらしい。
夢を諦めなければいけないのは自分なら耐えきれないだろう。
魔術の勉強に戻るが。
魔術には下級。中級。上級。魔級。王級。
という階級が存在するらしい。
ラクロは母様に習い、下級魔術をマスターし。
中級魔術を勉強しているそうだ。
ラクロは母様に対してベタ惚れであり。
魔術に興味はあまりないが、より仲良くなるために魔術を教わっていたらしい。
相変わらず子供っぽいやり方だ。
今は中級魔術をほとんど習得し。残りは
剣を岩からから変化させる魔術を勉強しているのだが。
岩を魔力の粒子に変えて作る。
これがまた難しい。
ラクロが使っている剣もそれらしく。
壊れやすく、2回ほど使ったら壊れると言っていた。
母様にコツも聞いたが...
「感」
らしい。
この岩がダメなのだろうか?
そもそも、岩を粒子にして組み立てているのならば、別の物質でも出来るのでは?
....試してみる価値はありそうだ
フライパンで試してみよう。
......
ダメだ、力を入れても出来ない。
金属は溶かして冷まし、型を作る。
フライパンを溶かし...
できた...?
確かに、これは感だな。粒子を組み立て...
それにしても、フライパンで出来るのか。
あれ?
他の中にあるはずの剣は無かった。
代わりにフライパンが手の中に埋もれている。
今確かに粒子に変えたはずだが。
もしかして....
これをうまく使えば.....!!
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