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今世の廻天 - 巡り巡って本気出す -  作者: 飽き性の少年
第三章 少年期 フィリア救出編
15/18

第15話「あと少し」

獣族の女の子を助けて1日が経った。

明日助けに行く、そう伝えてから口を聞いてくれない。


とりあえず依頼を受けたので街周辺をぐるぐると回って住処を探そうと思う。


チート能力とかあればすぐなのに......



「それにしても今日はローブじゃないんですね」

「はい、洗濯をするのを忘れてしまって」


私服の彼女をを見るのは2回目だ、今回はお姉さん系というか。

罵られたい人がズギューンと来そうな服を着ている。



「今日の服、とても似合ってますよ」

「そ......そうですか、ありがとうございます」


本当に褒められ慣れてないな、すぐ顔が赤くなる。

よし、ちょっとからかってみよう。


「本当に可愛いです」

「いや、え、あの」



こんな子とほぼ付き合う宣言したんだよな、思い出すだけで脳汁が出る。


「今日はこの子の家族を助けるのに集中してください」



「すみません」


少し調子に乗り過ぎてしまった。

フィリアを助けた後、こういう会話をするようにしよう。


「でも、ありがとうございます」





くそ、待てるわけがない!

こんな事ならあの時伝えておけばよかった!



そんな時女の子が口を開いた。


「アヤ、アニョニミルニャ」

「あそこから匂いがするらしいです」


ようやく住処の目星がついた。



「あの作戦で行きましょう」




――

「中にいるのはゴブリン10匹、この子のお母さんです」


住処周辺にゴブリンらしき人影はなかった、転移魔術を使って救い出したら火炎魔術でドカンだ。




「ココヤ、マヤ!」

「シュナ、バラル」



母親を見つけた喜びで大声を出してしまったらしい。

バレてないよな?


「・・―!!」



はい見つかった。

作戦が台無しだよ!


「母親を連れてきます」


転移魔法を使うのは久しぶりだな。

この距離ならミスすることは無い!




「・・?」



僕が突然消えた事に困惑している?

まぁいい、このまま連れて行こう


「今助けますね」



とりあえず母親は救出成功。

だがゴブリンがバラバラに散ったせいでまとめて倒せない。


単体攻撃で1匹ずつ討伐するしかないか......




「アイセラ、ゴブリン全員を引き連れて下さい」


直線上になればまとまったも同然、ドリルを打てば1発だ。

......けど、少し違和感がある。



何で転移した瞬間僕を観察していた?


「全員連れてきました!」



今はそんな事どうでもいい、後で考えよう。

今は倒すだけ。



「ゴーレムよ、我が地上の民に

大地の導きを与え。

全てを鋼削せよ!!」


「転移して下さい!」




「ドリルキャノン―――」




よし、飛んだ。

倒した――



「・――・」

「アイススピア!」





何が起こったのか分からない。

僕の頬を氷魔術が掠った。



「今、ゴブリンが転移魔術を使っていました」


いや、どういう事だよ。

僕のドリルは確かに飛んだはず、おかしい。

ゴブリンが?

魔物が?



魔術を、使った?


「ノルディアさん、耳を集めて一度帰りましょう」




外は寒いのに、左胸はとても熱かった。





そうして気がついたらギルドに居た。

何喋ってたっけ、思い出せない。


最後の記憶はゴブリンが消えて背後からやられそうになって、そして。



ああもう思い出せない。

何気なく頬を触ると、傷があった。


「こんなのあったっけ」

「ノルディアさん、気が付きましたか?」



驚きの表情をするアイセラがいた、仲間が気絶してたらそりゃ心配するか。


「はい、すみません何時間も寝ていて」


泣くのをグッと堪えてる、絶対そうだ。

声も少し震えている。




「生きててよかった」


生きててよかったって、流石に不謹慎過ぎやしないか?



そして僕は次の彼女の言葉に僕は唖然した。



「丸一日も眠るなんて、もう起きないんじゃないかって......」


丸一日、そう言った。

確かに出発する前より外が明るかった。


リアクションすることも出来ないくらいびっくりした。



「そんなに......僕はてっきり2時間程寝ていたのかと思っていたのですが」


「それなら救出は明日にしますか?」




その言葉に甘えようとしたが、アイセラの隣に女の子を見たら甘えることなんか出来なかった。


昨日の、いや一昨日の表情をまた見るのは嫌だ。




せめて約束は守ろう。


「いえ、10分後に行きましょう」



――十分後

「さて、行きましょうか」



疲れはあまり取れてないが、弱音を吐いてたらフィリアは助けられない。


甘えるのは全て終わってからだ。



「娘が連れて行かれた方向は覚えていますニャ」


ニャ!

語尾にニャ!



これが本物の獣族、ケモナーの気持ちが段々と分かってきた気がする。


「えっと、お名前を聞いてもよろしいでしょうか?」

「私がカリーナで、娘はミャリスです」



名前まで獣族感満載、ケモナーのお兄さんがいたら1発で鼻血が出るだろう。


「あっちの方向に連れて行かれてました」



カリーナが指した方向は僕達が向かっている逆方向だった。

いくらケモナーのお兄さんでも鼻血を垂れ流しながらぶん殴っているだろう。


「早めに言って欲しかったですね」

「そうですね、早めに言っとけば良かったです」



そんなヘラヘラしてたらケモナーなりかけのお兄さんでも手が出ちゃうなぁ。

後ろを向いた、今だ!

八つ裂きにしてやる!!


その時アイセラに止められた。



「今は止めて下さい」



その時振り返った親子は、?

と言わんばかりの表情をした、平常心を保て......



ダメだ血管が浮き出てしまう!



――

そして何やかんやあって、離れたところでアイセラが親子を守っている間。

僕が特攻する事になった。



転移魔術はおそらく使わない方がいい。

ゴブリンに盗まれる可能性があるからな。




となれば1匹ずつ狩るのが一番早い。

光魔術だと獣族の子が失明するかもしれないし。

火炎魔術だと二酸化炭素が......室内じゃなければなぁ。



となると土魔術か氷魔術に絞られる。

バレないように静かに狙うなら氷魔術が無難......か



今なら無詠唱魔術を試してみてもいいか?

格ゲーのコンボ練習と同じ、そうライトノベルで聞いたことがある。


僕はあまり格ゲーをしたことがない。

けどアニメは沢山見てきた。




脳内でイメージをする。

全身の魔力を手に集めて、放つ――



僕の手に標準が合っていたゴブリンの頭部は、一瞬で血塗れになった。

貫いた氷魔術は少し速度が落ちていた、無詠唱は欠点もあるらしい。



次は杖で試してみよう。





一度コツを掴んだらすぐに打つことも可能になった。

それと、体内の魔力を全て使うのは魔力切れを起こしてしまうので。


5%の魔力を使っているのだが、一度集めた魔力が全身に戻るには時間がかかるらしく。



戦う前に無詠唱を使えばある程度何も考えなくても撃てるんだと思う。




持久戦には向いていないが、こういう戦いには向いている。

最も戦いというより一方的な攻撃のようにも感じる。


いじめではないはず。




そうしてゴブリンは全員ヘッドショットを決めた。

あねさんとゴブリンの耳を全部持っていき、僕達は合流した。




「ルフィア!」

「マヤ!」


3人の家族は泣きながら再会を果たした。

後は1人だけ、この調子なら余裕だろう。


「後は1人ですね」

「ええ、これが終わったら宴でもしましょうか」



宴、あまりいい思い出はない。

クラスの打ち上げにも参加はしてこなかった、家でラノベを読んで、アニメを見て、寝る。




そもそも誘われてもなかったんだよな。

でもアイセラからの誘いなら、やってみよう。





救出人数3人

討伐数51体

クエスト数 残り1

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