第1話「廻天 壱番」
こんにちは、作者の飽き性の少年です。
この物語は、前世の記憶を持つ少年ノルディアの、少し奇妙な日常と冒険を描いています。
理不尽な孫の手様の作品、無職転生に影響を受けつつ、
自分なりの物語を書いてみました。
多少妄想全開な描写がありますが、楽しんで読んでいただけると嬉しいです。
今世の廻天
「もう、人生やだ...」
これから僕の最悪な今世をお見せしよう。
「鬼ごっこしようぜ!」
「おっけー!」
「僕も入れて!!」
これが僕だ。
「えーちょっと無理」
「え...?」
「あんま仲良くないし」
「それな!友達じゃないから無理!」
苦手意識はこの時からだろうか。
これで僕の人格形成は終わった。終了という意味ではない、いや終了という意味でもあるか。
まあいい。
こんなにも早く人生ステージクリア扱いされるとは、前世の僕も笑うしかなかっただろう。
....当然のように泣いた。そりゃ泣く。
――
数年後
僕は修学旅行という忌々しい祭典の為に
グループを作らないといけなかった。
あまり人と話すのは慣れていないのだが...
自分から話しかけないとどうにもならないのだ
「あ、あの、グループ入れてもらえませんか?」
「えっと、誰だっけ、」
「たしか、れ....レンだっけ?」
「そうだ!レンだ!どしたんレン」
「修...旅行..グループ入れ..欲しくて...」
何名前間違えてんだよこのクソガキ共
俺の右ストレートが火を吹くぞ?
恐怖で動けないから火を吹くことがなさそうだ。
ふっ。よかったなクソガキ共
「ごめん、実はもう決まっててさ、仲良い人同士で組みたいんだ...」
出たでた、こういうやつ。
「あ、その、すみません...!!」
これは僕の持論だが...1番性格が悪いのは優しいフリをして「仲間じゃない」と線を引くやつのことだと思う
俯いたまま背を向き教室から出ようとする
「あいつマジイラつくよなw」
「それなw今度はマジで殺そうかn...」
鈍い音と同時に足元が揺れた。
5秒経ち、ようやく理解した。
陽キャもどきが僕に跪いていた。
僕も尊敬されるようになったのか、そう思った瞬間。
ッ...
「テェェェェッッ!!!」
(あいつ、後ろに机とかあんのに蹴りやがった!)
「チッ...」
さっき断ってきたやつだ。
ほらな?やっぱりああいうやつが1番性格が悪い。
一旦あいつを殴る、って思ったけど痛みで考えるのもできない。
「あーあ、俺しーらね。」
「...テメェ!!何しやがんだ!」
「ぷ...はっはっはw」
僕は何を思ったのか笑ってしまった。
この時の自分を何度恨んだことか。
「おっけ殺す」
「あ...あの、違」
「人のこと笑っといてタダで済むと思ってんじゃねえぞ?」
唾がバズーカ並の速さで飛んでいった。
その瞬間、腹に強い衝撃が走った。
どこかに連れていかれてる。
「早くしろよ。腹減ってる」
こっちは痛みで悶絶してるのに呑気に昼メシの話をしていた。
一旦こいつにも同じことをしようか迷った
え?したのかって?....もちろん。
「ゆ...ゆるじ..で、ぐだ..ざい」
命乞いだ
「この後また歩くのかよ。めんど」
「こいつに昼メシ持って来させればいいだろ」
こんなやりとりがずっと続いていつのまにか外に出てた。昼メシの話ばっかして飽きないんだろうか。
「おい、俺の持ってこい」
「ほいほい、分かったよ」
(おそらく木刀系のあれだろうか、アザくらいなら我慢できるが)
その時、ガラガラという何か地面を傷つける音がした。
(は!?こいつら頭おかしすぎだろ!!)
なんと言うことでしょう。この時僕が目にしたのは銀色の長い棒です。そう、金属バット!
この人達は誰を殺そうとしているのだろうか。
物騒だなぁ
....僕だッ!!
「あの、やめ!やめましょう!ほんとに!」
近づいてきたその時。僕は咄嗟に手に持っていた
砂を投げつけて
今までの痛みなど忘れて無我夢中で走った。
アニメを呑気に見ていた時。
さっき蹴られたのによく走れんなと思ったが、人間...
やればできるもんだな。
「ついさっきまで怒号が聞こえてたけど、もう大丈夫かなぁ」
手すりを掴もうとした。
短い間だったが空を飛んでいたのと、階段の下が目の前にあったのを覚えている。
今手すりを掴もうとした瞬間だったのに
鈍い音がした。意識はもう、なかった
(うるさいなぁ)
「....!....い!.....おい!」
(教師のくせに起こしてくんなよ)
サイレン
(あぁ、なんだ)
「これから手術を始める」
(手術...?)
―――
「ーー・ー・・!」
はぁ?何言ってんだこいつら。
「ーーー・・ー」
うお!美女だ!初めて見た...
外国人か?医者...ではないよな、
「ーー・ー」
こいつら人の目の前でイチャつきやがって...特に男の方!怪我人の前で、ぶん殴ってやる!!
風を切る音すらなかった、そこには。
小さなグーがあった
それは赤ん坊の手だった。
小さく、確かに生きている手
「あうぁ、ああ」
――
1ヶ月の月日が流れた
どうやら僕の名前はノルディア・ノーリスというらしい。言葉は分からないが。名前は嫌でも分かった
ぶっちゃけるとまだ名前しか理解できていないし、日本語も喋れない、なぜだろう。
僕は頭が良い方ではなかったので知らなかったが、赤ん坊は歯が生えていないらしい。歯がないと喋れないのだろうか?
いや、祖父は歯がなくても喋れていたからな。
まあいいとにかく問題は一つだけだ。
肉が食いたい!
「に..く」
人知れず赤ん坊が初めて言葉を話した瞬間であった。
――
おそらくもう一年ほど経った。
ようやく肉を食べれるようになったのだが、牛肉でも豚肉でもない感じだ。昔食べた鹿肉に似ているだろうか、不味くはない、だが、特段上手いという訳でもない。
最近は歩くこともできてきたので、バレないように夜散歩に出かけることがある。家の敷地からは出ないようにしているが...
そして一つ気になることがある。ここは裕福な家なのだろうか?自分の目線ではかなり広く見える。小さいからかわからないのだが。決して貧乏ではないだろう。
言葉も割と
「使えるようになってきたな、前世の記憶もあるからだろうか?」
どうやらこの体は物覚えが良いみたいだ。
初めて日本語以外の言葉をまともに扱えるようになった。母さんたちに教えたいな...
「それにしても、家族はどこにいっ」
振動を感じる。
なんだろう、熊か?
凄い足音だな。
まあいい、この家にはフェンスがあるし、見つかるはずもないだろう。
フェンスがミシミシ言っている。
この先の展開はもう分かった。
「嘘だろ?」
フェンスがお空に飛んでった。
ブヒイィィィ!!
なんだあれ!猪みたいだが像並のデカさ!
ヤバい、逃げなきゃ!逃げ、
「足が、」
もう終わった。
「紅き風の精霊よ――
今汝の求める所に大いなる加護あらん
ファイヤーシルフ!!」
振り返ることはできなかった。
おそらく僕の父の声だ。
その瞬間。横から赤い何かが飛び出した。
猪を見ると、なぜか燃えていた、恐怖など全てなくなっていた。
あれはきっと...!!
――
気を失っていた、ここはベッド?
なんだ夢か、期待させるなよ...
階段を降りる
いつも通り挨拶をした時だった。
「おはようございます」
その瞬間目に映り込んだのは、昨日の猪だった
「おはようノル」
まさか、ここは...!!
初めての作品ですが、楽しんで読んでいただけたらとても嬉しいです。読んでくれてありがとうございました!




