第54話 よろしくすんのはタロウだろ。
嵐が嵐を運んできたか!?
今回衝撃のラストが待ち受けています!!!!
縁側で3人は先程までとは真逆の空気でにこやかに過ごしている。それを見ながら全員分の昼食を用意し縁側へ向かう。
「おう、タロウ。すまねぇな。」
「うまそうッス!」
今日の献立は豚の角煮と玉ねぎの丸焼きだ。4人分ともなるとすぐ用意するのは難しいので作り置きを提供。玉ねぎは新鮮なうちに魔導冷蔵庫に入れてあるので串に刺して丸焼きにし、黒焦げになった皮を剥いた。ビッグピッグの脂身は濃厚なのでこれでも充分だろう。足りなければなんか作ればいいしね。
「・・・米。」
「ああ、そういやそうだな。タロウよ、おめえなんで米買わねぇんだ?」
「米?」
「ああ。米だ。」
「お米・・・あるんですか!?!?」
驚愕の事実だ。何度晩御飯の際に米があればいいのになと思ったことだろう。確かに確認はしていない。していないが教えてくれてもいいだろう。
「そりゃあおめえパスタだなんだってあるんだから米はあるだろうよ。」
ハッハッハと珍しく高笑いしているシゲノブ。ユウキも同じように笑っている。
「いやでもみなさんこの間なにも言わなかったじゃないですか!!」
「いや酒に合うもん出してくれてんのかとばっかり思っててよ。帰りにタズナに聞いたんだよ。」
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「・・・米。」
「そういや米出なかったな。いかにもな家なのにな。」
「タロちゃんお米買ったの?」
「おめえ売ってないんか?」
「うん。みんな最初に聞くのにタロちゃん調味料とか調理器具ばっかり見るからあるもんだと思ってたよ?」
「そう言われればスーパーでも調味料見てたッスね。」
「米に対する執着とかねぇのかもなあ。」
「オ米オイシイノニネー。」
「・・・米。」
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「ただ、リュウは米が好きだからよ。」
「いやだから、お米あるなら教えてくださいよ。今すぐ買いに行くレベルですよそんなの。」
「あ、じゃあまたあとでどうせもう1回くるんで買って来るッスよ。」
「ああ。そうだな。」
「ユウキくんなにか用事?」
「いや荷物取りに行かないといけないッスよね?」
「タロウは街に用事はあんのかい?」
「いや街には用事はないですけど。」
「じゃあこれ食ったら一旦3人で行ってくるからよ。晩飯は米にしようや。」
「え?はい。わかりました。」
そう言って昼食を終えた3人は街へ戻って行った。いったいなぜ戻ってくるのだろか。
「なんか、なんだろう。僕だけ噛み合ってないような気がしたんだけど。」
「ヲフ。」
なにはともあれ、米が手に入る。それにしてもそんなに調味料ばっかり見てたかな。調味料棚を見渡すといつ使うのかと言うような香辛料までビッシリと並んでいる。調理器具に関しても何不自由なく料理を行えるだけ備わっている。そしてこの男は昨日さらに増やすことを検討していたのである。
「・・・確かに調味料も調理器具もめっちゃ多いかも。米より先には確かにひどいね。」
「ヲフッ。」
いまさらだろとでも言うように、もはや呆れることすらないシルクであった。
それから野菜の水やりや灰や珪砂を集め土壌改良を進めたりと畑仕事を行い、久々に木材を切りに行ったりと過ごした後夕食の準備を始める。
「お米があるって聞くとメニューに迷うな~。」
シンプルに白ご飯でもいいだろう。卵をパカッといってもいい。お味噌汁は必須だろう。肉か、魚か。はたまたカレーライスなんて選択肢もある。オムライスなんてどうだろうか。
「どうしよう、全然決まらない。米が、米が・・・米がーーーーーー!」
「ヴォフ!」
「あ、ごめんなさい。」
米の欲求に耐えきれず叫んでいるとシルクに怒られてしまった。1度冷静になろう。お米は食べたい。それも大量に摂取したいところだ。20キログラムほど買ってくると言っていたので備蓄は充分だろう。
「よし。あれにしよう。」
こうして準備に取り掛かる。ビッグピッグのお肉を適度な分厚さにスライス。薄すぎず分厚すぎず。ボウルに調味料を各種入れ、漬け込む。シルク用に塩分控えめの分も用意し、冷蔵庫に入れておく。
付け合せ何にしようかな。と考えながら味噌汁の準備をしているとユウキ達が戻ってきたようだ。
「おう、待ったか?」
「・・・よろしくお願いします。」
「おかえりなさい。」
シゲノブとリュウが先に家に入ってくる。ユウキはと周囲を見渡すとまだ外でグリーンドラゴンと話をしているようだ。
「ああ。タロウ。お前も声かけてやってくれよ。乗ったことあったろ。」
「なにかあるんですか?」
「ドラゴンに子供ができたからってよ。今日の帰りに俺を乗せてくれたら嫁のとこへ行くんだとよ。」
「へー。じゃあユウキくんは寂しくなりますね。」
「まあそうだろうがその分楽しませてやってくれや。」
「?」
そういうとシゲノブは庭へ出ていった。私とリュウもその後を追う。
「終わったか緑坊。」
「ッス!じゃあおやっさんあとはよろしくッス!」
「よろしくすんのはタロウだろ。」
「そッスね!タロウさんよろしくッス!」
「えっと、なにが?」
すると、リュウが私の袖を引っ張りながら呟く。
「・・・住む。」
なっ、なんっ、なんですとーーーーーー!?
なんですとーーーーー!
なんということでしょう。
いやまだ何が起こるかわからない。
どんな展開が待ち受けているのか!
続きは次回!お楽しみに!




