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【完結済み】田中太朗のスローライフ〜普通な男の転移生活〜  作者: 三笠 どら
第3章 異世界生活〜出会い編〜

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第25話 行商人タズナ

魔女っ子タズナの登場です。

いったいどんな転移者なのか、不思議な感じで登場してきた魔女の全貌(?)が明らかに!

センタープレスト編第1部最終話です。

お楽しみください!

 無駄に高い山高帽に背丈に合わないマントを引きずり、ハイテンションで太朗とユウキを出迎えた見るからに魔女という見た目をしている女性。

「あれー?その後ろのおにーさんは初めましてだね?お客さんかい?」

「は、初めまして。タロウと言います。」

 動揺を隠せないまま自己紹介をする。

「おやっさんがタズナさん紹介しとけって言ってたっす。あと服とか道具とか欲しいみたいっす。」

「シゲちゃんの紹介ー?じゃあちゃんとした人なんだね!タズナです!魔女でーす!うそうそ!さすらいの商人です!」

 この人と桂屋さんが全然結びつかないのはなんでだろう。ピースをしたりすごくハイテンションだったり。

「じゃあまずステ交換しちゃおー!」

 そんなことを言うやいなやタズナのステータスが飛んでくる。


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 タズナ:商人

 体力:48

 力:49

 かしこさ:78

 運:88

 魔力:74

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 スキル:飛行/運搬

 飛行:

 任意のものを使い飛ぶことができる。

 運搬:

 インベントリ制限なし

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 特技:先見の明

 この先流行るものや事柄に敏感

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「え!力:100ってえぐいね!?でもなんかタロちゃんそれだけだね!かわいそう!(笑)」

 みんな同じ感想を述べる。そうだよね。スキルないもんね。うん。しかもタズナはスキルが2つもある。

「タズナさんもスキルを活かすために商人に?」

「そうだよー!ちなみに飛行はもちろん箒だよ!」

「期待通りですね(笑)」

 ぶれないなあ。と思いつつ、当初の目的を果たす為に確認。

「森の近くに住むので着替えが何着か欲しいのと、包丁などの基本的な生活用品があれば嬉しいんですが取り扱いはありますか?」

「服はあるよー!でも包丁とかは今切らしてるかも。どこの森?」

「魔境の森です。住むのは森の外ですが。」

「は!?魔境の森?」

 一瞬キャラを忘れたようにユウキに目をやるタズナ

「まじっすよ。変な人じゃないっす。タロウさん意外にすごいんすよこう見えて。」

 ちょっと酷くないかユウキくん。それからシゲノブの時と同じような諸事情お話し会が始まる。

「さて、じゃあ服だよね!ちょっと待ってね!」

 そういうと机を端に寄せ、散らばっていたものを乱雑に退け始める。店の中心が急にガランとしたところでスーツケースを転がしてくる。

「タロウさん。下がった方がいいっすよ。」

 ユウキは、そういうと店の端へと移動する。私も同じように端に寄る。

「いっくよー!」

 そう声をかけるやいなやスーツケースを開け両手を突っ込むタズナ。両腕を引っ張り出したかと思うとスーツケースより明らかに大きなタンスが出現する。インベントリ無限とはこういうことも出来るのか。それにさっきカバン屋さんで見たからわかるぞ。これ高いやつだ。などと呆けているとタズナがタンスから手を離す。

「どーーーーん!さあ!選んで!」

 タンスを開けると見た目よりも随分と多い服の種類。これもインベントリのような魔法が施されているのだろう。カラカラと音を立て回る仕組みのようだ。派手なものや落ち着いたものまで、中には高そうな服も見てとれる。

「タロちゃんはどんなのが好みー?」

 そんなことを言いながら横で楽しそうに踊っているタズナ。よくそのマント踏まないなこの人。

「そうですね、動きやすい質素な物がいいですね。あまりに綺麗なものだと森で着るのは少し躊躇いそうなので。」

「ふんふんなるほどー。」

 そんな会話をしながら物色を続ける。中には釣りなどで使いそうなベストなどもあった。その後もいろいろと使えそうな服を選別していく。うん。これぐらいあればいいだろう。

 選んだものは、無地のTシャツが白黒2枚ずつで4枚。薄手のシャツブルゾンというらしい羽織ものを2枚。カーゴパンツを2枚。チノパンを1枚。素材は綿のものを選ぶ。麻とかのが涼しいんだろうけど丈夫で肌触りのいいものをチョイスする。それから先程見つけたベストも購入。

「あ、これカッコイイな。」

「それイケてるっすね。オシャレっす。」

 ふと現世の時に気に入って着ていたミリタリージャケットの様なものを見つける。

「お、お目が高いねー!それね、古着屋さんをしてた転移者の人がこだわって縫った一点物よ!」

 なるほど通りでオシャレな雰囲気が漂っている。形はF-2のジャケットを少し緩めに作られており、色はオリーブグリーンとグレーの間くらいの少し青みがあるグリーン。1つくらいおしゃれアイテムがあってもいいかな。街に来ることもあるだろうし。

「じゃあこれもください。」

「はいよー!ありがとう!いいセンスだと思うよー!」

 合計10枚を購入。あと、たまたま残っていたという鉄製のフライパンも1枚購入。インベントリに入り切らなかったので袋に入れてもらう。お値段総額12万円。やはりミリタリージャケットが高かった。

「じゃあ包丁とかはまた用意しとくよー!それから便利そうな物も!またねー!」

「ぜひお願いします。また。」

 タズナに挨拶をし、市街地に戻る。シルクのお土産になりそうなものを物色し終わる頃には夕方になっていた。100万あった所持金も気がつけば35万程まで減っている。結構使ったし、インベントリもいっぱいだ。

「じゃあそろそろ戻ろうかな。ユウキくんありがとうね。」

「全然っすよー!楽しかったですしね!じゃあ送っていきましょうか!」

 そうして街を後にし、家に戻る。行きと同様にグロッキーになり出迎えてくれたシルクに心配される太朗であった。

「ヲ!?ヲフ!?」

街での太朗はいかがでしたでしょうか?

ユウキに始まりシゲノブ、タズナと後は受付のお姉さんとカバン屋さんに出会いました。

お待たせしました。次回から舞台は森へ戻ります。

乞うご期待!

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