第21話 魔境の山、魔境の森
ユウキとの出会いから異世界を知る太朗。
この世界を知り、どう展開していくのか。
そして、太朗のスローライフにはどのように影響を及ぼすのか。ユウキとの出会い後半、お楽しみに!
ドラゴンライダーのユウキとの出会いから数時間、ある種講義に近い形で私はこの世界について学んでいる。ここはしっかり異世界で、スキルや魔法、魔物なんかもしっかりと存在していた。
「え?魔境?」
「魔境っすね。結界があるんで危険では無いんですけどタロウさんが入るのはオススメしないっす。」
この森は魔境の山と繋がっているらしく、そのまま魔境の森というそうだ。神様の結界に覆われており、魔物が出てこれない境目があるらしい。だから魔境。そのままである。川辺の街道は街へと繋がってはいるが使う人はほとんど居ないとか。そりゃ人が通らないわけだ。
「そういえばなんでユウキ君はここに立ち寄ったの?」
魔物討伐か使役するためとかなのかなと思い聞いてみたら、先日の嵐の後なにか変わったことは無いか巡回をしていたところ焚き火の煙を見つけたが野盗とかならずものがいるくらいかとスルーしたらしい。
「でもよくよく考えたらこんなとこに人がいることまずないよなって思ったんすよねー。だからその確認っす。」
ーーーーーー『ブォーーーーン』
つまりこの時である。呑気に寝ててドラゴンに気付かないとは。
「タロウさんとりあえず街に住んだらどうっすか?不便でしょここ。」
そんな申し出があった。でもなあ、家建てたしちょっと名残惜しい。それにシルクはこの森の子だから街が合わなかったらどうしようかな。
「そういえばお金もないや。みんなどうやって稼いでるの?」
「仕事してますよー!俺の場合は巡回なり荷運びなりですけど普通に店とかやってる人もいるし傭兵みたいな人もいるっすね。」
「ちなみにスキルは?」
「みんな自分に適した仕事してます!」
サムズアップである。スキルがない私はどうすればいいのか。
「ひとまずこのままここに住んでみるよ。この子もいるしね。」
「ワフ。」
そう伝えシルクの頭を撫でる。この世界で初めてできた友達なんだ。大切にしたい。
「なるほどっすね。じゃあとりあえず街見に行きましょうか!住民登録が必要か分かりませんけど役所もあるんで1度行ってみるといいですよ。転移してきたらまずそこに連れて行ってあげるのが暗黙のルールっす。」
「え?行けるの?」
「こいつなら15分もあれば着くんで余裕っす!」
そう言ってグリーンドラゴンの首を撫でるユウキ。じゃあお願いしようかな。ドラゴンに乗る・・・。なんて心が踊る話だろう。普通じゃない体験だ。
「あ、移動手段ドラゴンは普通っすね!」
あー。そうですか。はいはい異世界ですもんね。いいですよ普通ですよ。もはや普通以下ですよ私は。
「ちなみにこの辺の木材ってこの森の木ですか?」
「ん?そうだけど?」
私の返答を聞いたユウキは不意に立ち上がり家の周りを物色し始める。一体何をしているんだろうと観察していると、製材した板や薪、木彫りの人形を持ち上げる。
「じゃあこの辺も持っていきましょう。いくらかにはなるっすよ。魔境の森の木材なんてなかなか手に入らないですから。どうしたんですかこんなに。」
手に入らない?どうしてだろう。ひとまずお金になるなら売ってしまおう。また取ればいいし。
そう思いユウキが指定したよりも多く持って行けるかの確認。
「え!?そんなに持っていったら生活困りません!?この辺他に木の資源なんて無いっすよね?」
そんなこと聞かれちゃしょうがないとユウキ君を連れて森へいく。
スコーーーーン、バキバキバキバキ、ドサァーーーー。
「は!?え、魔境の森の木を一撃!?どゆこと!?」
え?すごいことなの?不思議に思い訪ねるとここの木はとても硬くとても重い。屈強な木材師たちでも1本切り倒し持ち帰るのは割に合わないのでやらないとのこと。え?ということは普通じゃないってこと?ポーカーフェイスを貫くが、心の中では大喝采。ガッツポーズである。
「力:100ってすげーんすね。確かに力:100は見たことないかも。じゃあある程度の量運んじゃいましょう!」
「え、でもこの木重いよ?大丈夫?」
いくらドラゴンでも積載量とかあるでしょうに。そんな事を聞いている間にユウキの目の前から今切り倒した大木が消える。
「あ、俺のカバン、インベントリなんで。運ぶのは余裕なんす!」
異世界仕様すぎない君。まあでもそんなもんか。異世界だしね。ここぞとばかりに木を切り倒し、ユウキのカバンが許す限り木を入れてもらう。
さあ、準備万端。いざ異世界の街へ。
力:100はやっぱり規格外なんですねー。
よかったね太朗!(笑)
それにしてもドラゴン。乗ってみたいですね。
リ〇ードンに乗るみたいな。いいですよね。
さあ、次回遂に太朗街へ!
どんな街なんでしょうね!お楽しみに!




