第20話 太朗危機一髪
さあ!第3章です!
この章ではこの世界について深堀して行きたいと思います。人や街、スキルや魔法、はたまた魔物についても触れていきます。
ながーーーーい目で見守りながら楽しんで頂けたら嬉しいです!
森の探索から数日が経った。太朗とシルクは森の探索をエリアを変えながら範囲を広げていた。シルクが案内をし、太朗がそれについていく。どうやらシルクは魚と果物、ナッツ類が好みのようだ。特に炒ったクルミは今や大好物。腰の袋には木苺のようなものから炒ったクルミに替わっていた。
森の中にはいつもの川へと繋がる川があった。その川を辿ると泉にも着く。どうやら何本も分岐しているらしく、途中泉とは別の開けたところには地下からミネラルが染み出し、動物たちが塩分を取りに来る場所があった。まだ動物は見たことがないが、小さい足跡や少し大きめの足跡も確認できた。そして塩はここから採取出来るようだ。
『ザクッザクッ。』
そんなある日のこと、私は石のスコップで浅く広い穴を掘っている。貯水池を作るためである。快適な生活への第1歩だ。しかしだいぶ体力もついたものだな。と休憩中、ステータスを確認。
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体力:48/62
力:100
かしこさ:44
運:20
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ステータスを確認していると、シルクが驚いたようにこちらを見ている。
「あれ、これ見えるの?」
「・・・・ヴォフ。」
何やら警戒しているらしい。そりゃそうか。魔法みたいなものだもんな。この世界は魔法は無いんだろうか。でも魔力とかもないしな、多分だけど。
こうしてのんびり過ごしていると、突然シルクが私の前に周り、背中を押し付けてくる。背中越しでも分かるような緊張状態で空に向かって唸る。
「ヴォ、ヴォウウウウウ。」
シルクが見ている方向に目を凝らすと何やら影が近づいてくる。すごいスピードだ。影は見る見る姿が大きくなって近付いてきて、上空で静止する。
「え、アレって・・・。マジ?」
「ヴォフヴォフヴォフヴォフヴォフ!!!」
大きな影はもう視認出来る高さまで下降を始めている。ファンタジーよろしく。あれは正しくドラゴンである。だめだ。これはダメだ。終わったわ僕の転移人生。シルクはドラゴンに向かって吠えている。
「あー、やっぱり人がいる!マジか。こんなとこでなにしてるんすかー!?」
死を覚悟した時、ドラゴンからいやにテンションの高い声が聞こえてくる。ドラゴンってそんなかんじ?威厳ある話し方じゃないんだな。
現実逃避にも近い考えをするも束の間、ドラゴンは地上へ着地。なんとドラゴンの背には人が乗っている。
「こんちはッス!こんなとこで何してるんですか?」
赤毛のソフトモヒカンに髪を逆立て軽装でもしっかりとした金属製の胸当てを装備し、腰にはロングソードを携えた青年がこちらに話しかけてくる。
「えっと、成り行きでここに住もうと思って・・・。それで・・・えっと・・・。」
人が来たこともドラゴンを見たことにもまだ理解が追いつかずしどろもどろで返事をする。
「えっ!?ここに住む!?勇気あるっすねー。てかお兄さん初期装備じゃないですか!?よくこんなとこまで来れましたね!」
初期装備って。え、そういう感じなのか。
「あなたも転移してきたんです・・・か?」
そこから青年による説明が始まった。要約するとこうだ。まず、この世界のほとんどは転移者、もしくは転生者である。世界は広く、街もいくつも点在している。ここはその中でも人の手が入っておらず歩いて移動しようものならどんな屈強な旅人でも1週間以上かかる。ああ。街のこと後回しにしてよかった。彼はユウキ、21歳。元は大学生だという。
「え、ここに落とされたとか珍しいっすね。そんな話今まで聞いたことないや。よく生きてましたねマジで。」
どうやらこの森は山へと繋がっており奥に進めば進むほど危険な魔獣が住まう危険地帯らしい。
「この子がこれ以上は進むなって教えてくれるから。」
「あー!ピレ亜種っすもんね!賢いっすよね!」
「ピレ亜種?」
「言葉理解してますもんね。ピレ亜種で間違いないっすよ。」
シルクはグレートピレニーズ:亜種という犬種らしい。元は街で生成(理屈は知らないらしい)された元々地球にいる品種を改良した犬とのこと。
「まあスキルでどうにでもなるっすよある程度のことは。」
ユウキ君はそのように言っていた。ちなみにユウキは職業ドラゴンライダー、スキルは使役(大)。驚いたのはこの世界はステータスが名刺代わりということ。早速ステータスを交換(?)してみると、
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ユウキ:ドラゴンライダー
体力:82
力:75
かしこさ:53
運:68
魔力:88
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スキル:使役(大)
使役:
グリーンドラゴン生体
グリーンスライム
グリーンイーグル
グリーンワーム
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特技:懐柔
人や魔物に対し敵意がない場合、すばやく警戒を解くことができる。
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「力:100!?えぐいっすね。でもなんかタロウさんなんていうか不遇っすね・・・。同情するっす。」
ふむ。ユウキからみても私はどうやら不遇らしい。彼のステータスを見た時からね、なんとなくね、気付いていたけどね。この日、厳しい現実を突きつけられた太朗だった。
改めまして、第3章もよろしくお願いします。
冒頭に出てくる塩を採取する場所ですが、
塩舐め場というものがあるようで、それをイメージしております。
さて、遂に人が出てきました。ユウキ君いい子そうですね。そしてやはり不遇だった太朗。ここから太朗の転移生活がどのように動き始めるのか、第3章ぜひお楽しみください!




