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触手 in クーラーボックス(仮)  作者: 一級フラグ建築士
第3章 野良猫狂想曲

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これぐらい些細な事だと思っていたことが、実は大事だったりする。

過去話、ちょっと修正してます。具体的に言うと説明不足なセリフをちょっと足したり。

 「葦附ダンジョンは、御存知の通り2階層入口の湖が難所となっており、低ランクの探索者が命を落とした事もあります。これまで中層すら、ベテランが数組潜ったことがあるだけです。難所を越えてまで潜る程のリターンが無い上に、そもそもダンジョンの地形が険しく潜るのが難しい。そのためダンジョンの攻略が後回しになりました。探索者協会には、やっと中層まで潜ってそこから帰還することが出来た、片手で数える程度の探索者の記録しかありません。」

 「…それは聞いています。」

 「なぜあの湖が難所になっているか、その大きな理由として地形があげられます。魔法やスキルがろくに使えない場合は、崖の上からあの湖に飛び込んで、大量のルーキー・シュレッダーの群れの中を強行突破するしかありません。一方で、飛び込まずにはしごやロープで悠長に崖を降りようとすると、大量の魔法が釣瓶打ちされて湖に叩き落とされます。そして、湖に落ちればあっというまに細切れ(シュレッダー)にされます。そのため、湖を突破するには、魔法やスキルの取得、あるいはルーキー・シュレッダーの群れを突破できるだけのDEFやAGIが要求されます。」


 あの魚、そんな危険な存在だったのか。…まて、一定以上のDEXやAGIってなんだ?どういう意味だ?


 「ちなみに一度、攻略のために何名もの高ランク探索者を投入したことがありますが、失敗しています。」

 「…。」

 「失敗した理由は明確でして、今回新種と推定された未確認のモンスターのせいです。存在そのものは推測されていましたが、誰もその姿を捉えることができませんでした。」

 「…何故です?」

 「すぐ逃げる上に、大量のルーキー・シュレッダーを生み出すんです。」


 なんとなく分かってきた。


 「つまり、ボスを倒そうにもすぐに逃げる上に、無限に湧き続ける雑魚がいるから近づけない。取り巻きを倒しても、そのボスから無限に湧いてくるから数が減らない。ボスを倒すために取り巻きが邪魔で、取り巻きはボスを倒さなければ減ることがない…つまり、イタチごっこを続けるだけだったと?」

 「そういうことになります。そして、我々ではそのモンスターの姿を捉えることが出来ず『新種のボス・あるいはユニークモンスターがいる』事しか把握できていませんでした。討伐作戦で大規模魔法の行使が試されましたが、深い湖の複雑な湖底の隙間にまで逃げられたようで、その時点でもう討伐ができなくなりました。」


 なるほどね。


 「ボス個体がいると思われると、推測された理由は?」

 「モンスターの居場所を探知できるスキルをもつ、探索者による観測結果です。不自然に増殖するルーキー・シュレッダーの群れと、その中心点にある別個体と思われる反応…からですね。肉眼で確認されたことが無いだけで、ほぼ存在するだろうと思われていました。詳しい事については、手元の資料にも記載してあります。」


 そう言われて、手元の資料を確認すると確かに「何故ボス個体がいると思われるか」や「今回の魔石が該当ボス個体と思われる理由について」などの記載がある。


 「ご理解いただいた上で、もう一度質問させていただきます。どのようにして、この新種の未確認個体を捕獲、あるいは捕捉されましたか?」

 「…。」


 真相としては『水流がいつの間にかひき肉にしました!』としか言いようがないんだが。さて、嘘にならない範囲で回答するにはどうするか…。いや、実際知らないんだからな。覚えがない…あたりが妥当か。そもそも知ってたら、その魔石だけ別にしてきている。このあたりが妥当な返答か。


 「覚えがありません。申し訳ありません。」

 「…そうですか。」


 明らかに納得はしてなさそうだが、ギリギリ許される回答ではあるだろう。事実として、私には覚えがない訳だし。


 「というわけで、この度、該当個体と思われるモンスターの魔石が持ち込まれたことで、該当湖を探索者協会で調査したところ、湖の沈静化を確認しました。これは、存在が推定されていたボス個体が討伐されたことの証拠になると当支部は判断しました。現在、該当の湖からは完全にルーキー・シュレッダーが駆逐されており、再出現の兆候がみられるまでは安全が確保されたものと認められます。」

 「…つまり?」

 「つまり、葦附ダンジョンの難易度が大幅に下がったということです。今なら1階層と2階層を分断している崖を切り崩し、湖の上を渡す橋を建設する事ができます。すでに現地では工事が進められています。」


 なんだこれ、思ったより大事になってきたな。どうすんだこれ。おかしいな。湖で水流が暴れまわっただけなんだけどな。おかしいな。


****************************


 「分からない、覚えがない…か。どう思います?副支部長。」

 「正直、本人がやったとは思えないかなぁ。ただ、魔石を拾って集めただけというのも考えられないし…。なにか知ってて隠してるってのが一番ありえそうね。」

 「同感です。ただ、特異体質について報告があがっています。監視しますか?」

 「…他に人員を割かなきゃいけない案件が多すぎるので、今はまだ様子見でいいと思います。ただ、職員を通して動向は注視してください。どちらにしろ、葦附の工事で職員は増員しなければならないので、葦附に2名、本部から職員を出向させましょう。」

 「人員は?」

 「任せます。」

 「了解しました。」

別作あり〼

愛用のクッションがどうもなにか変

https://ncode.syosetu.com/n4475kl/


青空設置しました。

https://bsky.app/profile/sternjp.bsky.social

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