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触手 in クーラーボックス(仮)  作者: 一級フラグ建築士
第3章 野良猫狂想曲

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興味がない事なんて考えない。だって、どうでもいいから。

 裏野慎一郎 様


 お世話になっております。大変お待たせいたしました。先日の『葦附ダンジョン』における、本部査定分の魔石の査定が完了いたしました。代金は本来ならば3営業日以内に受取口座に振込されますが、今回の件につきまして、お伝えしなければいけないことがございます。そのため、本日より1週間以内に『T県探索者協会西部支部』の受付までお越しくださいませ。代金の振込は、その後となります。


 お越しになられましたら、受付にて『初心者殺しの湖の件にて呼び出しをされた旨』をお伝え下さい。


 T県探索者協会西部支部 風見丈也


****************************


 「…すごく行きたくない。」


 お昼に起床すると、マイナポータルに新規のお知らせ通知が届いていた。同様にメールでも見慣れないアドレスからメールが、そしてスマホには見慣れない番号からの着信履歴が残っていた。その全てが「探索者協会」からのお知らせである。要件を簡単に説明するならば、『先日の魔石の査定について』だろうか。


 正直、自分がこんな風に探索者協会に呼び出さされる事になるとは考えもしなかった。しかしながら、この呼び出しに応じなければ代金が貰えそうにない。…どうする?


 とりあえず、あまり探索者協会とは接点を作りたくないのが本音だ。所属している限り、一定の接触は避けられないだろうけども、プライベートダンジョンのことや、水流や土流の事がバレるわけには行かない。前者は少なくとも死ぬまで、後者は『テイマー』のスキルを覚えるまでは隠しておかなければならない。前者の方は、まぁまずバレることは少ないだろうが、後者が問題だ。


 私が目立てば、水流や土流がバレるリスクが増える。まぁ、あの魔石の売却はそのリスクがまずまずあることは承知していた。しかし、お金には困っていたし、なにより、水流がバレないようにダンジョンから退出する為のカモフラージュの意図もあった。あと、魔石を持ち帰りたくなかったのもある。だが、一番の理由はやはり、水流が頑張って集めてくれた魔石だから…というのが大きいか。


 流石に水流やダンジョンの事がバレたと考えるのは、早計かなぁ。正直ばれてるならこうやって呼び出さないで、ダンジョン警察が完全武装で私の部屋に突入してそうなんだよな。流石にこれだけでバレたとは考えられない。ただ、そうなるとなんで呼び出されたのか?という話になる。


 行きたくないけど、行かないと話にならないか。お金も貰えなさそうだし。問題は、私だけでいくのは絶対に無理。できれば誰か一人道連れ…もとい、付き添いに一緒に来てもらいたい。絶対に緊張で死ぬ。…さて、そうなると誰に声をかける?となる訳だが。まぁ、探索者絡みで声をかけられそうなのって、二人しかいないんだよな。神埼か砂塚。


 神埼なら同じチームだから、砂塚なら探索者協会の案件だからと、探索者協会に言い訳もできそうだ。さて…どちらに声を掛けるべきだ?


****************************


 翌日、私は探索者協会まで来ていた。あまり来たくはなかったが、早めに対処しないと余計に怪しまれそうなのと、魔石の代金を早く受取したいという気持ちもある。T県探索者協会西部支部…前に来た時は、その直轄ダンジョンに入ったんだけど…なんて名前だったっけ。元の公園の名前だった気がするんだけど、どうにも思い出せない。


 で、今日の相方とはこの西部支部前で待ち合わせだ。どうやら私のほうが先についたようなので、そのまま入口前で相方の到着を待つ。そのまま10分ぐらい待っていると、相方のほうも到着した。まっすぐ私の方に歩いてむかってくるのは…砂塚だ。


 「お待たせしました。私も西部支部の本部に来るのは久々です。」

 「いや、それほど待っていない。今日はすまないな砂塚。休みなのに。」

 「いえ、大丈夫です。しかし、なんで呼び出されたんですか?」

 「例の葦附のバケツ3杯分の魔石の件だとさ。」

 「…本部呼び出しになるような案件ですか?」

 「やっぱり協会職員でもそう思うのか?」

 「思いますね。確かに量は異常でしたけど。」


 …ところで


 「『本部呼び出し』っていうけど、本部はT県探索者協会じゃないのか?」

 「あー、それなんですけど、説明するのがめんどくさいので、また今度にしてもらえます?」

 「そうなのか?」

 「そうなんです。」


 なんかいまいちよく分からないな。まぁ、興味が無いからどうでもいいか。


****************************


 「いらっしゃいませ。ご要件をお伺いします。ダンジョン探索でしょうか?」

 「いや、呼び出されました。『初心者殺しの湖の件』だと、受付に伝えるように言われています。」

 「探索者免許のご提示をお願いします。」

 「こちらです。」

 「お預かりいたします。…裏野様ですね?…少々お待ちいただいてよろしいですか?」

 「分かりました。」


 さて…どうなるかね?正直、目をつけられなければ適当にごまかして、お金だけ貰って帰りたいんだけど。駄目だったらどうするかな。そうだな、駄目な時、最悪なケースはなんだ?水流の存在がバレるような場合か。その場合は、逃げるか。一目散に。

別作あり〼

愛用のクッションがどうもなにか変

https://ncode.syosetu.com/n4475kl/


青空設置しました。

https://bsky.app/profile/sternjp.bsky.social

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