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触手 in クーラーボックス(仮)  作者: 一級フラグ建築士
第3章 野良猫狂想曲

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Q.経済的に余裕がなければペットを飼育したら駄目なんですか? / A.その通りですが?

 「そぉい!」

 <<ガシャン>>


 それに到達するのに邪魔なガラクタを、蹴り飛ばして粉砕する。弁償?知るかボケ!こんな小屋を放置してるアホが悪い。所有者わかんねぇし、そもそも放置されている土地に放置されている掘っ立て小屋だ。中の物なんて今更の話だ。


 そもそも建っているのが奇跡的な小屋だ。たぶん、建造物として違法建築…いや建築に値しないのか?そのへんはよくわからないけど、今にも壊れそうなボロ小屋の合法・非合法はともかくとして、こんなものに、物件的な価値があるとは見いだせない。素直に邪魔なら破壊してしまえばいいのだ。法的責任?くそくらえだろ。


 <<バキッメキメキ>>


 進行の邪魔をする、意味もなく地面に刺さっている木材を蹴り飛ばす。すでに中までしっかり腐っているので、それだけで音を立ててへし折れる。あと、少し。


 「オラァ!」

 <<ガラガラ>>


 なんかよくわからない何かを、そのまま蹴り飛ばして転がす。別になんだろうとどうでもいい、邪魔をするならぶち壊す。最短で行け。


 「確保ッ!!」

 「みー。みー。」


 どっからどうみても、泥かゴミだが、紛れもなく子猫。推定生後4~5週。低体温の心配はないけど、衛生状態が最悪!育児放棄かそれとも、母猫が死んだか。たぶん後者。この間死んだ猫が母猫っぽい。餌を取りに出たところをやられたな?…ってことは、数日食ってないやんけ!まだミルクか?そうなると、発育不足?とりあえず保護!


 「…あっ!下にまだいる!?」


 まじかよ、二匹かよ。


****************************


 「とりあえずお湯!水流!土流!魔法で頼む!」


 ひっそりと裏庭で緊急的特例措置として、水流に水魔法を、土流に火魔法を頼む。土流はこの間使えるようになったばっかりだ。このタイミングで助かった。魔法でじゃんじゃん温かいお湯を作ってもらって、泥にしか見えない生物が溺れない程度に、ガンガンぶっかける。やがて、ゴミだの泥などが落ちていって、元の毛色と思われる灰色が見えてくる。二匹とも同じだ。たぶんというか、まぁ、状況的にも兄弟だな。


 本当は真っ先にやるべき事は駆虫処理だ。そのために動物病院につれていかなければならないが、流石にこのまま連れて行くのは憚れるほどドロドロだったため先に洗う。もちろん体温低下には気をつける。今が夏でたすかった。


 ともかく、洗い終わったらタオルで拭いてやって冷えないようにする。バケツにタオルを敷き詰めて一旦隔離。先住がいるし、家の中には入れられない。動物病院…ぐっ…まぁそれぐらいならなんとかなる。魔石の売却益もあるし。それよりも、動物病院までいく足だ。スマホを取り出して、めったに使うこと無い電話アプリを起動する。


 「神埼、今大丈夫か?」

 「どうしました先輩?いつもチャットかメールでって言ってる先輩が電話なんて。」

 「今車だせるか?」

 「どうしました?」

 「子猫を拾った、動物病院に行きたい。」

 「すぐ行きます。」


****************************


 「それで、後先考えずに保護したんですか?」

 「…まぁ、そうなるな。」

 「まぁ、先輩らしいっちゃ、らしいですけど。とりあえず動物病院の代金、私が立て替えておきますね。後日返してくださいよ。」

 「…すまん。」

 「いいですけどねー。私は先輩に貸しが作れますし。」


 動物病院での診察中、神埼にここまでの経緯を白状した。もちろん、水流と土流については話していない。『金欠なのに動物を保護するなよ』と言われたら、まぁその通りなので何も文句は返せない。だが、あの野良猫にひっぱられて、あのドロドロのヘドロのような状態をみたらさぁ。


 「で、どうするんです?先輩の家で飼うんです?」

 「…先住猫がいるし、これ以上増やすのは難しいな。一時的に預かるぐらいならできるけど…。」

 「じゃ、里親探しですか?」

 「…そうなるな。」

 「人脈がない先輩に見つけられます?」

 「…もうちょっとオブラートに包んでいただけると。」

 「事実ですよね?」


 もうやめて、神埼。私のHPが保たない。


 「それにいくら先輩とは言え、つきっきりで子猫の世話とかできるんですか?」

 「…無理だな。」

 「ですよね?それに、餌代は?ペットシーツに猫砂に、予防接種に…そんなお金あるんです?」

 「…すまんかった。」


 駄目だ、完全に論破されてしまった。私に子猫の世話は無理だ。


 「仕方ないですねー。私の知り合いを呼んでいいですか?ちょうど猫を飼いたいって、言ってる人がいるんですよ。」

 「…頼む。」

 「ふっふっふ、貸しですよ?」

 「…はい。」


 何も言い返せない私は、ただただ神埼に従うしかなさそうだ。

別作あり〼

愛用のクッションがどうもなにか変

https://ncode.syosetu.com/n4475kl/


青空設置しました。

https://bsky.app/profile/sternjp.bsky.social

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