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触手 in クーラーボックス(仮)  作者: 一級フラグ建築士
第3章 野良猫狂想曲

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ほんの少し考え方を変えれば実は至極簡単な問題だが、それがなかなか出来ない。

 またまたまたまたまた再びのホームセンター。ここくるの何度目だよ。やりたい放題の野良猫退治に、なにか良いものがないものかと、とりあえずいろいろな現物を見に来たわけだが…。


 「いらっしゃいませ。そろそろポイントカードを作られてはいかがですか?」

 「…逆に聞くけど休みの日とか無いのか?」

 「ありますよ?今日は出勤日なだけです。」

 「…そうか。」


 ホームセンターに入って、すぐに西田のお出迎えである。なんで入口にいるんだよエスパーかよ。というか、思い返したらいつもいるけど、お前休みとか無いのかよ。


 「偶然です。」

 「心を読むな。心を。」

 「いえ、表情でわかります。」

 「…そうか。」


 ちなみに思い出してきたが、西田…旧姓中森か。確かに同級生である。あんまり直接絡んだ記憶も無いというか、その頃から女性には縁が無いし。そもそも、女子グループなんて近寄れるもんじゃない。まぁ、田舎の地方都市だし、世間は思ったより狭いってことか。


 「本日はなにかお探しですか?」

 「いや、目当てのものはあると言えばあるんだけど、ふわっとしてるから、別に探さなくても。」

 「では、ごゆっくりどうぞ。」


 今日は許されたらしい。前回は名前を覚えてない罪があったから、圧に屈したけど、こっちはお客様だし、流石に毎回ああいう感じで圧をかけられたりはしないだろう。


 「ちなみに、猫避け用品のコーナーはあちらになります。」

 「…なんで知ってる?」

 「大葉さんもよくご利用されるので。」

 「おい、プライバシー!」

 「いえ、大葉さんからも猫避けに良いものはないかご相談を受けたのですが、話を進めるうちに、裏野さんの話だという事になったので。『それなら、顔見知りだから直接、私が裏野さんと相談しますよと。』いう事になっただけです。」


 世間が狭すぎる。…だが、確かにこのあたりで園芸関係の物品を扱っているのは、このホームセンターぐらいだろう。ショッピングセンターの敷地内にあるのでかなりでかいし、本館の外に園芸館があるぐらいには、品揃えも充実している。大葉さんがこのホームセンターに来るのは必然か。だが、大葉さんと西田が知り合いだとは…。


****************************


 「ふむ、聞いてはいましたけど、竹酢液も駄目、ローズマリーも駄目、レモンバームも駄目、水も駄目と。かなりやっかいですねその野良猫。」

 「そうなんだ。別に実害があるわけじゃないが、どうもコンポストを狙ってるみたいだから、荒らされる前にどうにかしたいんだ。」

 「ふーむ。ローズマリーも駄目ならゼラニウムもダメそうですね。」

 「超音波はどうだ?」

 「たぶん効きませんね。それに初期投資が高額になる割に、猫が慣れてしまうとが効果がなくなります。費用対効果の面からお勧めできません。」

 「…なるほど。」


 さすがはホームセンターの店員と言ったところか。私のにわか知識なんかよりもよっぽど詳しい。…あぁ、そういえば大葉さんから相談されていたって言ってたっけ?大葉さんが頼るぐらいなんだから、詳しいのは当たり前か。餅は餅屋って事か。


 「ローズマリーのプランターを足蹴にするなんて、普通の猫じゃありえないんですよね…。」

 「そうなのか?」

 「そうです。確かに個体差はありますけど、足蹴にするケースは初めて聞きます。」

 「…なるほど。」

 「っていうか、その野良猫、たぶん他でも迷惑かけてるヤツですよ。大声で叫んでも逃げない、追い回してもまた来る。番犬を撃退するとか噂されてる、有名個体じゃないですかね。」

 「無敵かよ…。」


 どうやらこのあたりでは、かなり有名な個体らしい。まったく知らなかった。


 「というわけで、有効的な猫避け商品としては、いくつかありますけど…。」

 「けど?」

 「ようするに、コンポストを荒らされなければいいんですよね?」

 「その通りだ。」

 「コンポストの周りだけ、ネットを張って囲うとかでいいんじゃないです?」

 「…。」


 …おや?そう言われればそうだな?野良猫に侵入されないようにってだけで、考えてきたけど、ようするにコンポストを荒らされなければいいんだから、裏庭に侵入されてもコンポストさえ守れればいいんだよな?


 「…そうかも。」

 「というわけで、ガーデン用のネットと、その支柱のセットがこちらになります。あとはネットを吊り下げる為のナイロンロープと、ネットをしっかり張るためのアンカーとフックですね。これならご希望の予算内に収まると思いますよ。」

 「なんでもうあるんだよ!いつから用意してあるんだよ!」

 「それは、もう来店される前から。」


 もう、仕事が早すぎるとかいう、そういう次元じゃないのよ。もう初めから、これを私に売るつもりだったな?そろそろ怖いぞコイツ。


 「というわけで、ポイントカードお作りしますね。」

 「…はい。」


 結論、完敗。

別作あり〼

愛用のクッションがどうもなにか変

https://ncode.syosetu.com/n4475kl/


青空設置しました。

https://bsky.app/profile/sternjp.bsky.social

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