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触手 in クーラーボックス(仮)  作者: 一級フラグ建築士
第3章 野良猫狂想曲

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誰の顔もいつしかぼやけて、塗りつぶされていく。

 「こちらが当店おすすめの商品になります。蒸留精製済みなので不純物が少なく、認証済み製品なので成分が一定になるように作られています。1000倍に希釈して、農薬的使い方をするのであれば、あわせてこちらの充電式電動噴霧器がおすすめです。容量がちょうど1Lなので、1mlの竹酢液をこのカップで計量して、あとは線まで水をいれればOKです。」


 西田の営業トークに流されるままだが、実際ありがたい。


 「なるほどちょうど1Lなのか。」

 「そうです。充電式なのでコードレスで持ち運べますし、竹酢液を園芸につかうのであれば合わせてご購入されたほうがいいかと思います。」

 「では、採用で。」


 なんだか、いい感じに乗せられているような気がしないでもないが、実際として西田からの提案はありがたかった。竹酢液の散布にちょうど良さそうな商品だ。価格も三千円もしないし、これぐらいなら初期投資として全然ありだろう。…あ、この感じならついでにアレの事も聞いてみようか。


 「あ、そうだ。…ウォーターポンプみたいなのってある?」

 「ウォーターポンプですか?使用用途をお伺いしてよろしいですか?」

 「給水と排水。給水は池から汲み上げて、水槽に。排水はその逆かな…?人力でやってるんだけど、そろそろ自動化しようかと考えていて。」

 「水槽の大きさは?」

 「これぐらいかな?大体10L~20Lだった気がする。…あぁ、ただ、予算に限りがあるので廉価なものを知りたい。」

 「ふむ…。それではこちらにご案内します。」


 これは水流のクーラーボックスに、水をいれてやるのがそろそろ人力ではきつくなってきているからだ。前はほんの少し入れてやればよかったのだが、今はだいぶんでっかくなってきたので、それにあわせてクーラーボックスの中の水も増えていっている。…そろそろペットボトルやバケツではきつい。


 ダンジョン側から吸い上げて、クーラーボックスに給水を。排水するときはクーラーボックスから、レモンバームのプランターに流してやりたい。灯油につかうようなあのタイプも考えたが、今後ダンジョンの水が他にも使えるようなら、いっそのこともうすこし強力なやつが欲しい。だから水中ポンプがあるかを聞いてみる。これも一発で売り場まで案内される。


 「…それではこちらはどうでしょうか?小型水中ポンプです。コンセントからの給電で使えますし、高揚程も3メートル内なら問題ありません。このスイッチで汲み上げの勢いと、どれだけ汲み上げるかの量の調節できます。その分ちょっと高くて5千円ぐらいですね。代わりに給水しすぎ、排水しすぎといったことがありません。」

 「なるほど、うっかり目を離しても大丈夫ということか。」

 「そういうことです。」


 この金額ならば、この間のダンジョンの稼ぎでなんとかなる。


 「注意としては給水ポンプのフィルターの定期的な清掃ですね。これがフィルターなんですけど、水中のゴミや水草などがつまると効率が悪くなります。また廉価品なのでそれほど耐久力はありません。清水用なので泥水や海水には利用できません。」

 「清水用?」

 「濁りや不純物のない水ということです。泥水みたいに固形の不純物が混じっているとポンプが痛みます。海水等腐食性のある液体も、ポンプのパーツにダメージが入ります。」

 「なるほど。」


 池の水は清水でいい気がする。水流がはいったあとのクーラーボックスの水も多少粘液でとろみがついてるけど、固形の不純物はない。


 「耐久はどれぐらい?」

 「1シーズン持てばいいぐらいですね。いわゆる使い捨てです。その代わりメンテナンス不要です。」

 「なるほど故障したら寿命と見ていいと。」

 「そういうことです。」


 なるほどねぇ。


 「では、それも買っていこうかな。」

 「お買い上げありがとうございます。」


****************************


 「またのご利用、お待ちしております。ありがとうございました。」


 結果として、竹酢液に電動の噴霧機、そして小型水中ポンプのお買い上げである。予算的にはギリギリセーフといったところ。あれこれセールスされたけど、まぁ結果的には良い買い物だったかもしれない。…しかし、またいつものパターンで知り合いであるのは本当に勘弁して欲しい。


 所詮は田舎の地方都市だから、そりゃぁ、知り合いとばったりとかということはあるんだろうけど、こっちはいちいち他人の事なんか覚えてはいない。なのに、会う人会う人皆、自分の事を覚えているのが不思議でならない。普通の人はそんなに、他人のことを覚えているものなのだろうか?正直、仕事をやめてから、あの上司の顔すらぶっちゃけ怪しいぐらいなんだ。


 …はぁ。人と話すのは疲れるな。

別作あり〼

愛用のクッションがどうもなにか変

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青空設置しました。

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