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触手 in クーラーボックス(仮)  作者: 一級フラグ建築士
第3章 野良猫狂想曲

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お互いが納得しているのであれば、たぶん公平。

 「大葉さんのおすすめの木酢液…いや、竹酢液ですかね?は。このペットボトルのやつですか?」

 「そうだよ。近所のホームセンターでも販売しているやつだ。なぜ木酢液じゃなくて、竹酢液の方をえらんでいるのかというと、竹酢液のほうが一般にタールの成分が少ないと言われているからだ。色も木酢液が赤褐色や暗褐色なのに比べて、竹酢液は黄褐色だ。一般的には、色が薄ければ薄いほどよいとされているよ。ホームセンターには透明なものも売っているけど、それはさらに蒸留精製することによって不純物を取り除いたもので、そちらでも大丈夫だよ。」


 大葉さんか竹酢液を使うにあたって、いろいろとアドバイスを受けている。今回は猫避けでの提案であったが、当然、農薬()使用によって、ハーブにも良いということで、そちらの方もいろいろと説明してもらった。だが、一方で猫避けへの提案はあくまで別の手段ということで、本来はローズマリーの方が効果があるようだ。


 まぁ猫避けにも農薬的にも使うとして、追加でやはりローズマリーを分けてもらいたい。竹酢液は自分でホームセンターで買うとして、大葉さんから分けてもらいたいのはハーブだ。あんまり次から次へと分けてもらうのはあまり良くないんだろうけど…種や苗からハーブを育てていると、猫避けには間に合わない。やはりある程度育ったハーブを分けてもらう必要がある。


 しかしながら、これだけハーブを分けてもらっているとやはり話としては切り出しづらい。…そう考えて、いろいろと悩んでいると、大葉さんも「それはそれとして、ちょっと話があるんだが…。」と切り出してきた。改まっての話のようで、大葉さん曰く「実は来るのを待っていたんだ。」と。


****************************


 というわけで、大葉さんが家の中からハーブティーを持ってきてくれた。いろいろなハーブをつかっているようで、複雑な味がする。口に入れた瞬間、わっと華やかな風味が口いっぱいにあふれてとても美味しい。


 「どうかな、うちで育てているハーブで淹れたんだが。」 

 「とても美味しいです。」

 「それはよかった。」


 ハーブティーを楽しみながら、これまた、ハーブが入ったクッキーを楽しむ。


 「それでなんだが、改まって君にお願いがあるんだ。」

 「…なんでしょうか?」

 「あの土はまだ在庫があるかい?」


 …おっ。大葉さんからその話を切り出してくれるのか。ちょっと助かるし、端からこれを交渉材料にするつもりだったが、あまり渡したくないのも本音だ。慎重に話を進めよう。


 「…あります。倉庫にあるだけですが。」

 「譲ってもらった土を使って試しに育てているんだが、明らかに良い感じなんだよ。ほら、畑のあの部分だ。周りに比べて発育が良い。」

 「…そうですね。素人の私から見てもそうです。」


 見るとその箇所だけ、素人の私が見ても分かるぐらいに発育が違う。うちのレモンバームみたいに爆発的に増えている訳では無いが、そこには私には名前の分からないハーブの苗が、大量に芽を出している。畑の隅っこのほんの一部分だが、そこだけ明らかに緑が多い。


 「おそらくかなりハーブと相性が良い。沢山とは言わないが、もう少し分けてもらいたいんだ。」

 「…どれぐらいですかね?」

 「前回の倍程度を譲っては貰えないかな?」


 前回、どれだけ譲ったっけ。確か表に出した土嚢の、一部…5袋ぐらいか?その倍だから10袋か。結構多いな。用意出来ないことは無いし、すでにあるものを持ってくるだけで済むけど…。10袋も渡して問題ないか?うーん。


 「10袋…結構多いですね。こっちとしても倉庫に置いておくだけだと意味がないので、別に構わないんですが…。大葉さんから見ても、それだけ欲しいぐらい良い土なんですね。」

 「そうなんだよ。だからもう少しいろいろと育てて、違いを見てみたくてね。」

 「なるほど…。」

 「大丈夫だったら、譲ってもらいたいんだ。代わりになにか欲しいものとかあるかい?」

 「…これだけいろいろと貰っているので、悪い気もしますが。」

 「構わないよ。むしろこちらこそ、ハーブぐらいしかあげれるものが無くて申し訳なく思っているんだ。遠慮しなくていいよ。」


 実際のところ、このトレードで大丈夫なんだろうか?…まぁ、お互いに価値を正しく把握できてないのはあるが。土とハーブのトレードでも、お互いに問題がないのならいいのだろう。


 「…では、ローズマリーを増やしたいと思います。実は結構、魚料理につかっているのと猫避けにもなるので、種類を増やすよりもローズマリーがもう少し欲しいですね。」

 「分かったよ。では、ローズマリーの鉢を3つあげよう。」


 おっと、3つも貰えるのか。本当にそんなに貰っても良いのだろうか?だが、それだけ貰えればあの野良猫にも効くかもしれない。ここは喜んで貰っておこう。


 「…では、それでお願いします。」

 「ありがとう!助かるよ!本当なら、ミントあたりもあげたいところなんだけど、ミントは危険だからね…。」

 「わかります。ミントは繁殖力が半端無いんですよね。」

 「そうだよ。ただ、ミントは、タイム・ローズマリー・レモンバームは、ハーブティーのブレンドとして、とてもよく合うから、ハーブの栽培に慣れてきたら試してみて欲しいね。」


 まぁ、なにはともあれ、土10袋でローズマリーを3鉢もらうことが出来た。…ローズマリーもまとめて大型のプランターに移したほうがいいかな?こっちは、台座が必要無いしね。ちょうど3つ目のプランターが余ってるし。ローズマリーの4株ぐらいならば余裕で植えられるハズだ。

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― 新着の感想 ―
やけにガーデニングの解像度が高いけど作者さんの実体験も含まれてたりするんだろうか…… ミントに限らずあの手の草はとんでもなく生え散らかすらしくTwitterでミントはむしろガーデニング蠱毒界隈で最弱と…
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