知れば知るほど、得体がしれない店員さん。
実はこの3ヶ月程、裏側で色々やってました。そしたらいろいろできちゃって、いろいろあって、いろいろになりました。小説じゃなくて、いろんな思考実験してたんですけど…なんか大変な事になったかもしれない。一応一段落ついので、今度こそ更新頻度を戻したいんだけど、隠してる件がまたあって、心の中のジョーカーさんが「艶のあるモンスター」って話だしてます…。
「いらっしゃいませ。裏野様。」
「なんで分かるんだよ。」
マスクとサングラスでガチガチに隠してきたのに、来店一番で西田に気づかれた。そもそもだが、なんで入口に入るんだよ。お前はよ!これから行くとも、変装して行くとも言ってないのに、ちゃんと入口でスタンバってるのはもはや恐怖なんだよ。
「サングラスとマスクをしても、常連のお客様ぐらい分かりますし。」
「ますし?」
「服装、いつも同じなんですよ。たぶんバレますよ。それにこの季節にサングラスをしてるは、違和感しか無いです。」
「…。」
ぐぅの音もでない。いや、サングラスもだが。服装が特に。サングラスは父から借りてきたんだが、駄目だったか。そうか。私はサングラスを外して、マスクも外す。
「では、エタノールとドライアイスでしたよね?身分証は持ってきていますか?」
「大丈夫、ちゃんと持ってきた。頼むわ。」
「かしこまりました。」
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「こちらになります。」
「ありがとう。」
「その前に注意事項を、密室でのご利用は危険ですので、かならず屋外で使うか、室内であれば換気を徹底してください。無水エタノールは当然ながら火気厳禁ですし、一応、静電気も気をつけてください。…ところでエタノールとドライアイスの混合液を取り扱う道具はありますか?」
結局、かなり遠回りしたがドライアイスとエタノールを手に入れた。これで冷却の実験ができる。私がみた動画では、無水エタノールの中にドライアイスをいれていたが、一応これは危険な実験だ。まぁ液体窒素に比べれば遥かにマシなんだが。ドライアイスから発生するCO2も、エタノールが揮発することによる可燃性も警戒対象だ。
「…どんな道具が良い?」
当初は動画で見たように、ガラスのボウルにエタノールとドライアイスを投入するつもりだったが、専用の道具があるなら用意してもらったほうが良いだろう。
「理想はデュワー瓶等ですが、家庭で使うには高価すぎます。一時的な実験であれば、ガラス製のボウルやステンレス製の鍋などを使えばいいです。しかし、少量であれば問題ありませんが大容量になると問題があります。特に温度差による破壊が心配になります。」
「確かに。」
「そこでおすすめなのが、高密度ポリエチレン。つまり、HDPE製のバケツです。今回は概算4Lの混合溶液を使いますので、安全率を考えると10L程度の容器が必要でしょう。」
「その根拠は?」
「アルキメデスの原理です。物品を投入した場合その体積だけ、溢れます。何も入れていない状態の混合液の2倍の容器を使うことをおすすめします。そうなると8Lは必要になりますが、製品グレードを考えると、3L・5L・10Lの段階になってますので、必然的に10L容器になります。」
「なるほど、確かにぴったりの容器では駄目だ。実験対象を投入しても溢れない事が必要になる。」
たしかに。うっかりしていていたが、これは至極当たり前の話だ。適当な容器にいれるつもりだったが、容器の耐久性も必要になる。マイナス70℃に耐えて、無水エタノールで変質してないという前提が必要だ。専用のデュワー瓶などは、数万円~数十万円はするだろう。最初は鍋かなんか使おうかと思っていたが、確かに内部に無水エタノールを入れるのはなんとなく嫌だな。
「わかった。必要性は理解した。そのHDPE製のバケツは、要求するスペックを満たすんだな?」
「そうです。角型・広口でつまりは、いわゆる角バケツという形状です。パッカーとも言います。投入・取出がしやすいように広い口であるバケット型です。HDPEは、耐薬品・耐衝撃・耐低温ですぐれますので、エタノール程度は問題ありませんしドライアイスの沸騰も問題ありません。液体窒素のような極低温は耐えられませんが、それでも−50℃~-60℃は製品差がありますが、耐えられます。」
「…なるほど?」
「つまり、低温での脆化が起きづらいということです。そして角型バケツの形状は容器に厚みがあり、それだけで高耐久を意味します。金属容器よりも軽く、低価格で、扱いやすく、清掃が簡単という強みもあります。また、広口ということはそれだけ安定性が高く、バケツの転倒を抑止します。すなわち、作業性と安定性が高い容器ということです。」
「…なんでそんなに詳しい?」
「店員ですので。」
それにしては詳しすぎるだろ。取扱商品について『覚えてる』と言われればその程度だが、これまでも数回相談に付き合ってもらっているが、知識の広がりと深さが半端ない。普段から頭に叩き入れているのもあるだろうが、それだけでは説明がつかないきがする。賢者か何かか?…ま、そんな訳ないか。
「わかった。それも買いたい。いくらだ?」
「オススメは、『コ◯ゴ パッカー』か、『トス◯ン ト◯ロン・スケア』です。3,000円~4,000円になります。」
「わかった、それで頼む。」
「お買い上げ、ありがとうございます。」
なんか、言いくるめられたような気もするが、確かに安全性は大事だ。…しかし、最近、どんどん西田の事が分からなくなって来たな。前から分からなかったけど、そういう意味じゃなくて、なんか得体のしれなさが怖いんだよな。店員と客ってだけなのに、いつもいつもこっちの欲しいものを、先読みして、確実に先手獲ってきてるの、もはや千里眼じゃないかな。…知らんけど。
これ書いてる数日前の私のところにきたジョーカーさん「艶のあるモンスター。もっと良い方法があるぞ。」
私「」
書き直してる数日前の私「これで今度こそ」
ジョーカー「艶のあるモンスター」
私「もぉおおおおおおおお!またかよぉおおおおおおおおおおおおおお!」
昨日の私「今度こそ!これで!」
ジョーカー「艶のあるモンスター。もっと低価格でいけるぞ。」
昨日の私「セルフ賽の河原やめろ!!!!!!!!!!!!」
別作あり〼
愛用のクッションがどうもなにか変
https://ncode.syosetu.com/n4475kl/
青空設置しました。
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